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記憶が贅沢な過去になった瞬間

子供の頃は過疎の田舎に住んでいたので、本屋と言えば山を何個か超えて車で親に連れて行ってもらうものだった。

中学生くらいからは、バスで友達と本屋に行くようになり、自力でも行けるようになったが、お小遣いにも限度があり、そんなに頻繁に行けるわけではないので、アレの新刊出てる。アノ作家の文庫出てると行く度に何らかの発見があり嬉しかったし、行く前はワクワクした。

田舎の自治体で本屋が無いところ増えてるとニュースで見た。今はネットショッピングの時代だもんなと思いつつも、表紙のデザインに惹かれて立ち読みしてみたらとても気に入って予定に無かったが買って帰るなんてのが、もう当たり前じゃないのかと考えさせられた。

私の記憶が贅沢だった過去になったんだと考えさせられた。

現在の都会に暮らす私は図書館のユーザーでもあるが、新刊も買っている。子供の頃に感じていた、帰ったらどの本から読もうと考えてワクワクする感覚は今もあるが、これは都会に限られたものになったのかもしれない。日本中の何処にでも住めないんだなと知り少し寂しい気もする。

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