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備忘録#3


先日、桜風堂ものがたりを見てから本屋さんが恋しくなりまして。爆買いしてきました。1冊目は大好きな原田マハさんです。

⬛︎「美しき愚かものたちのタブロー」

学生時代にアルバイトしていた喫茶店のオーナーが好きだった原田マハさん。薦められてわたしも好きになりました。
アート系作品を多く執筆されているのおかげで、アートに興味を持つようになりました。影響受けやすいマン〜

この作品の舞台は、戦時中の日本とヨーロッパ。タブローに人生をかけた人々の話です。日本国内でタブローを守った者たち、異国でタブローを守った者たち、それぞれを細かく描いておられます。

日本に本格的な美術館を設立したいと強い意志を持って活動した松方幸次郎、そしてその気持ちに賛同し、多くの働きかけをした人々。間違いなく歴史に名を残しました。

なぜ松方幸次郎はタブローを買い集めたのか、なぜ田代雄一(矢代幸雄)はタブローを日本へ返還させようと尽力したのか、日置紅三郎は命をかけてタブローを守ったのか、その理由ははタブローに魅了されてしまったから。松方の妻や日置の妻、返還交渉の際にパリ側の交渉人であったジョルジュ・サル、そして時の総理大臣、吉田茂。みんな、タブローが好きで、タブローを愛する人たちを互いに愛した。タブローで人々は繋がっているのです。

解説を執筆された馬渕明子さんも仰っていましたが、戦時中、戦後と激動の世の中で、不要不急であるタブロー。それらに命をかけた彼ら。作中で日置は、みんなを不幸にするタブローは一体なんなんだと感じます。何を持ってこんなにもタブローに命をかけたのか。

わたし、恥ずかしながら「松方コレクション」なるものを知らずに読み始めてしまいまして、この小説を見てから改めて調べました。
わたしたちは今、当たり前のように「本物」を見ることが出来ています。「本物」を知りたくて、「本物」を日本へ持ち込んでくれた人々。不要不急とはなんなのか、改めて感じました。今この時に感じる気持ちは、この時にしか生まれない。同じ物語でも年を経て読むと違った感想が生まれるように、日々こころは更新されていくものです。

原田マハさんの作品は、史実とフィクションが入り交じっているので、わたしはまだまだ原田マハの世界から抜け出せておりません…。「松方コレクション」は国立西洋美術館に常設されているとのことなので、見に行きたい気持ちでいっぱいです。こんなにも人々を魅了するのだから、わたしも魅了されに行かなければー!


ファン・ゴッホの寝室

先日、ゴッホ・アライブに行ってきた際に撮った写真。ゴッホの寝室です。再現度高くて、色んな角度から写真撮りました!
ゴッホ・アライブ、非常に良かったです。絵の中に引きずり込まれるのではなく、物理的に絵の中にいるような感覚で、動く絵を見てワクワクしました。絵を体感できる、こんな時代に生きられて幸せ!と感じました。最高。




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