夢で鳴ってた音楽  par メロウ野郎

欧州のジャズ、プログレ、トラッド/フォークなど、異郷の空気を纏った音楽を好む人です。あ…

夢で鳴ってた音楽  par メロウ野郎

欧州のジャズ、プログレ、トラッド/フォークなど、異郷の空気を纏った音楽を好む人です。あっちの森や海や荒野に旅してみませんか。得意分野はエストニア🇪🇪。

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ツイッタまとめ2024.1(古楽、ノルウェー、エストニア/ギリシャ)

Piffaro 謹賀新年。 波乱の正月を心穏やかに過ごすため当家は「古楽を俺らに(セルフ)」オンエア中ですが、このグループはよい。 マリコルヌも演ってた「馬のブランル」もあるよ。 マリコルヌの古楽ファンクver.も置いときますね。 Hvalfugl 贔屓のデンマーク3人組。新譜は弦カルテットとの共演。 森っぽい抒情。こよなく欧羅巴。 Petros Klampanis feat. Kristian Randalu 迂闊にも知らなんだ。クリスチャン・ランダル@エスト

    • チェコスロヴァキア共産時代のプログレ&ジャズファンク (ツイッタ投稿まとめ)

      MĚSTO ER - Michal Prokop & FRAMUS FIVE これは今まで知らなんだ。チェコスロバキア共産主義プログレの傑作。 71年作。オルガンとファズギター、そしてぶかぶかうるさいブラスセクションが織りなすジャジイ&ブルージーなプログレは英国ヴァーティゴ系の情緒も薫る。1曲目からいきなり19分。 最近になってフルオケ付き再現ライヴやってる! MĚSTO ER - FRAMUS FIVE & KARLOVARSKÝ SYMFONICKÝ ORCHEST

      • リーシ・コイクソン(エストニア)近作 (ツイッタ投稿まとめ)

        女優としても活躍中、ジャズからトラッドまで幅広いジャンルで活躍する女性シンガー、リーシ・コイクソン。近年の活動をたどる。 Aastaaegade laulud 合唱曲で名高いエストニアの作曲家ヴェルヨ・トルミスの作品集。人気女性シンガーリーシ・コイクソンとエストニア交響室内合唱団が歌う。これはECMの空気感。 タイトルは「Songs of the seasons」の意。 Pōimumised ついでこちらはメロウ一推しのピアニスト J. レメルとのデュオ作。エストニア

        • 訃報あれこれ2023 (Twitter投稿まとめ)

          坂本龍一(1952- 2023) 東京フォーラムに聴きに行った 宮城県民会館で聴いた。 バート・バカラック(1928-2023) ボビー・コールドウェル(1952−2023) アルベルト・ラディウス(1942-2023) フォルムラ3もイルヴォーロも神バンドだけど、この77年ソロ作はイタロもんAOR人生ベスト5に入る。沁みるメロ、呟くようなヴォーカル、イルヴォーロの残響みたいなアレンジ。 ジョアン・ドナート (1934-2023) 山形は文翔館ライヴのとき、新

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          イザベル・アンテナ1986年来日ライヴの放送音源

          うゔぉあ!イザベル・アンテナ来日ライヴの放送音源!! 曲目から推察するに「愛にエスポワール」直後の86年。コルトレーンのナイマは未収曲。 当時のインタビューでアンテナさん「愛に… 」はドゥーブル・シス(仏1960年代のコーラスグループ)みたいな感じにしたかった」と言ってたけど、そのドゥーブルシスがナイマやってた。このヴァージョンのカヴァーと言ってもいいかも。

          イザベル・アンテナ1986年来日ライヴの放送音源

          ツイッタまとめ 2023.10 (E.ピエラヌンツィとかJ. ジルベルトとか)

          Chet Remembered / Enrico Pieranunzi 破竹の新作波状攻撃のピエラヌンツィ先生、そう来たか。ビッグバンドと共演。 80年代にチェットと共演した名盤の曲からも2曲。「Nightbird」は当時チェットのために書いた曲で、チェットのお気に入りレパートリーとしてしばしば演奏されていた。 今年一番買えなかったアルバム 文化指数の高い方々に混じって偏差値30ぐらいの寄稿をしてまふ。 以下転載 João Gilberto / Ao vivo no

          ツイッタまとめ 2023.10 (E.ピエラヌンツィとかJ. ジルベルトとか)

          うしろ前さかさ族 八十八箇所巡礼 (ツイッタ202306まとめ)

          うしろ前さかさ族 この若者バンドいいな。太陽と戦慄でジェイミーミューアが発狂してマイク奪い取ってやばいこと叫び出したらこうなるかもという感じでやばい。 八十八箇所巡礼 数年前は「あれ、もしかしてメジャー逝っちゃう?」と思ったこともあった八八だが、最近の曲は逃げも隠れもせずプログレしていてたいへんによい。 これなんかもうアネクドテンじゃないですか。そして大ラスでラメントになる。

          うしろ前さかさ族 八十八箇所巡礼 (ツイッタ202306まとめ)

          Papik兄貴の快進撃はつづく〜 P. ダニエーレとミーナのトリビュート盤

          以前にご紹介したイタリアのプロデューサー/キーボード奏者Papik。 往年のイタロ歌謡の名曲の数々をAOR/シティポップ/ブラコン風アレンジでカヴァーした、どちゃくそカッコいいアルバムを量産してる兄貴です。 もしかして月イチリリースとか目指してないかと思われるような怒涛の多作ぶりはその後もとどまるところを知らず。 あらたにぶちかましてきたのはピーノ・ダニエレのトリビュート集。70年台からナポリのドンとして愛されながらも60歳で急逝したピーノの名曲が並びます。 ピーノの場合

          Papik兄貴の快進撃はつづく〜 P. ダニエーレとミーナのトリビュート盤

          フランス古楽/トラッドバンド マリコルヌの78〜80年ライヴ音源に驚いた件

          マリコルヌは、フランスの古謡や中世〜ルネッサンスの古楽を斬新なアレンジで再構築したバンドです。 70年代英国のスティールアイ・スパンやフェアポート・コンヴェンションなどの電化トラッドにインスパイアされた音づくりで、後期にはプログレッシヴロックの要素も加わったものになっています。 十代で彼らの音に初めて接し、音やアートワークからどばどば溢れるフランスの村や森の匂いに絡め取られて以来、今に至るまで現世に復帰できません。 デビューが ’74年。’78年まで4枚の傑作を作ったあと、

          フランス古楽/トラッドバンド マリコルヌの78〜80年ライヴ音源に驚いた件

          ジョー・バルビエリのナポリもんカヴァー集追加

          新録4曲ずつのミニアルバム2連発という手でここのところグイグイ来ているこの人の記事をこの前書いたんですけど、↓ その後3発目が来ました。 引き続きギター2本のシンプルなアレンジをバックにナポリ産名曲のカヴァーを歌い上げています。 イタリア名産の美メロをブラジル方面のサウダーヂで和えた味わい。うーんベリッシマ。 最初の2曲はミア・マルティーニが歌ってますが、あっ2曲目のオリジナルはテレーサ・デシオだ。 3曲目は古いナポリターナ。 4曲目はロベルト・ムローロという人がオリジナ

          ジョー・バルビエリのナポリもんカヴァー集追加

          スロヴァキアの森の与作がどんじゃらほいフォークロック〜 Hrdza

          スロヴァキアの首都ブラティスラヴァは西の端っこですが、このバンドは反対側の東の端っこのほうのプレショフを根城に活動しているバンド。ウクライナ系少数民族ルシン人も住み、とりわけ伝統文化が根強い地方とされています。 そんな地方を拠点に活動するこのバンド、伝統音楽の楽器や唱法の上半身と、極太ロックビートの下半身が合体したハイブリッドスーパーロボといった音で度肝を抜かれました。 そもそもバンド名は子音が4つ続きカナ表記不可能。読むだけで難易度高い(よめない)。 最初に何かの機会に

          スロヴァキアの森の与作がどんじゃらほいフォークロック〜 Hrdza

          今は亡きラフェール・ルイ・トリオのライヴ動画に過ぎし日を想ふなど

          1987年のデビューから98年の解散まで、おフランスらしいセンスとウィット、それにそこはかとない詩情に満ちたポップな音を鳴らしたこのバンド、不世出の天才だったとわたしはいまでも思うのです。 最近になってそんな彼らの当時のライヴ動画がいくつも出てきていて、ファン歴30年以上のわたしも感無量です。 まずはこれ、1993年のライヴは4枚目にして最高傑作「Mobilis in mobile」リリース後のもの。ステージに置かれた大道具はジャケ写にあったセットですね。 大名曲バラード

          今は亡きラフェール・ルイ・トリオのライヴ動画に過ぎし日を想ふなど

          ジョー・バルビエリの新譜 「Don Salvato'」「Accarezzame」

          イタリアらしい美メロにブラジル音楽のエッセンスを加えた作風が日本でも人気、来日もしてるこの人、新譜が出たというので聴いた。 どうやら歌詞はナプリターナ(ナポリ方言、というよりは「ナポリ語」)のようだ。調べてみたら本国の記事が。 今作はナポリ歌謡の名曲あれこれカヴァー集ということだ。そういえばこの人はナポリ出身とライナーで読んだ。 これまでの繊細でメロウな作風からは、あまりナポリらしいコテコテイズムを感じさせない感じだったが、デビュー30周年にあたる今年、自らのルーツに立ち返

          ジョー・バルビエリの新譜 「Don Salvato'」「Accarezzame」

          Chet Baker Trio – Live In Paris: The Radio France Recordings 1983-1984

          えっえっ、未発表ライヴだ。 ピアノはチェットの晩年の相棒では最高のひとりミシェル・グレイエ。ベースは同じく常連のリカルド・デルフラ。グレイエとデルフラは1986年初来日トリオと同じメンツだ。数曲トラでドミニク・ルメルル(Lemerle)という無名の若手が弾いている。 没後にわりと節操なく出されたライヴ録音の数々はとかく玉石混淆だ。 チェットがやる気なかったり体調ゲロゲロだったりであんまり吹いてなかったり、ジャズライヴを良く知らないアホ客が場違いに盛り上がってイエーとかウヒ

          Chet Baker Trio – Live In Paris: The Radio France Recordings 1983-1984

          ベラルーシからミナスの風〜ソユーズ(Союз)

          Spotifyでなんか聴いてるとアルバム終わった後に勝手に似たようなのを流してくるじゃないですか。先に書いたロシアのSettlers聴いてそのままにしてたらこのバンドが流れてきた。 アコースティックで叙情的なメロディ、ネオアコとかプログレまで手が届きそうなアレンジ、で歌はなんかスラブ系言語。アーティスト名で調べたらベラルーシのバンドらしい。 はてさてこいつらはいったいどういうジャンル系列にあるバンドなんだ、なんか素敵な音だぞ、と思ってアルバムに移って聴いてみる。次に流れてき

          ベラルーシからミナスの風〜ソユーズ(Союз)

          エストニアの森の香り〜Sula / Mick Pedaja

          エストニアから夏向きの一枚。2023作。 ちょっとニック・ドレイクを思わせる、DAGDADチューニングのアコギのフォーキーな歌を、ポストロック〜アンビエント風音響が包みこむ。 森やせせらぎを渡る風のような響きと、エストニア語の言霊のあや織りが彼の国の自然のただなかにいざなう。蔵王の森で聴きたい。 (アルバムからのPVはぜんぜん夏じゃないんだけど)。 オリジナルアルバムはこれが4作目だが、本作が出色の出来。 その他にも映画のOSTを何枚か製作している。 これまでの過去作の

          エストニアの森の香り〜Sula / Mick Pedaja