駐妻になったら「友やめ」された話2

以前1人の元友人に焦点を当てたが、ふりかえってみると駐妻になったタイミングで全体的に「友やめられ」が頻発していたな、という話。

渡航前後、つまり私が異国での新生活に不安になっていた時期に、私の友人だった人は大きく2つに分かれた。
①「駐妻生活」の負の情報だけをくれる人
②応援や心配してくれる人

①の人達はその後疎遠になったりつながっていたSNSをブロックされたりしたが、②の人はアメリカに行って帰ってきた今でも親しくしている。

今思えば、数年経ったら帰国するにもかかわらずまるで今生の別れのように寂しがってくれた後者を、素直に大事にしていれば良かったのだろう。

しかし、当時は前者にばかり注目して

「どうして嫌われてしまったのだろう」

「なんで暗い気分になるようなものを見せられているんだろう」

「なぜ友達なのに応援してくれもらえないのだろう」

と落ち込んでしまった。いや、正直すごく落ち込んだ。


そして、次第に腹が立ってきた。


「こいつらは私が落ち込むのを期待しているのだろうか」

「こいつらの期待通りになってやるものか。私は私のアメリカ生活を満喫してやる!」

意地でも彼女たちとつながっていたSNSでは弱みや愚痴を見せないようになり、特にFacebookでは元々の性格と乖離しているレベルではじけてしまった。
これで私のことを「何の苦労もせず配偶者の仕事のおかげで楽に、キラキラした海外生活を送っている奴」だと思っている人からも縁を切られていった…と思う。


当時、私は自分のやらかしになかなか気づけなかったし、自分のことを大事にしてくれない相手をさっさと捨てられないでうじうじしていた。
視野が狭くなって孤独感にいつも付きまとわれていた時期だったこともある。
ちょうどこの頃、アメリカに来て周りに友人も家族もなく、日中は言葉の通じない赤子と二人きり、夜と休日は亭主関白気味の夫も加わって三人きり…という状況だった。まぁ何を言っても今更どうしようもないのだけれど。


ちなみに、この話は駐妻経験のある方々に愚痴ったら共感してもらえた。
 ※ただしSNSでの暴走部分は除く

もしかしてよくあることなのだろうか。
「留学経験の有無で反応が分かれた」というお話も伺ったが、私個人のケースでは上記の①にがっつり留学経験者が含まれていたし、②には帰国子女の人がいて、彼女の母(駐妻)が楽しそうに海外生活を送っていた話に大いに安らぎを得た。「他人(父親)の事情による海外引越」という点でも傾聴してもらえたと思う。
正直それぞれなのだろう。
ちなみに「男女差もあった」という体験談も聞いたが、もともと男友達が存在しない私にはどういうものかはわからない。

私は「また留学・海外就職したい」という留学経験者から特に嫌われていた。
・大した理由もないのに外国に住める
・夫やその会社にVISAとか手続きやってもらえてムカつく

偶然彼女たちの裏垢やエアリプ(SNS用語)を見てしまった時に私について書かれていたことだ。
「ただ家族一緒に暮らしたい」という些細な願いをかなえてもらうための最低限のサポートすら、私がすすっている甘味に見えたらしい。

実際は甘味以上に負担が多かったんだけど。

当時も今も「アメリカ生活は良い経験になった・勉強になった」という言葉を使うことがあるが、ぶっちゃけそう言って自己肯定しておかないと自分の数年間が無駄になったような気がして精神が崩壊しそうだから、ポジティブなふりをしているだけである。それくらいの負担だったと思う。


とにかく、一連の出来事で強烈に学習したことは以下の2つ。
・行くか迷ってる時ならまだしも、決定後にごちゃごちゃ否定的なこと言われると悪意しか感じない
・「女の人生は結婚出産で変わる」というが駐妻の場合は「駐妻」もそれに加わる

「その程度の人間関係しか気付けなかった私はなんて浅い人間なんだろう」と落ち込んだりもしたけれど、今は元気。
残った数少ない友人を大事にしようと思う。

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