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Apple II ▷ タッチディスプレイ工作記(2)

▷ TouchWindow for Apple II
Apple IIのタッチディスプレイについて過去どのようなものがあったのかを調べてみたところ,EDMARK社から"TouchWindow for Apple II" という商品が販売されていました.写真1はその商品パッケージです.
TouchWindowは,9〜15インチのフラットディスプレイ前面にベルクロテープで取り付け, Apple IIのゲームI/Oに接続するしくみです.商品パッケージの印刷写真からも使用法はなんとなく想像できるでしょう.その意味ではこれは透過型タッチパネルであり,"window"は言い得て妙だと思います.
よくみるとパネルの下辺両サイドにプッシュスイッチがひとつずつあります.これらはジョイスティックのスイッチと同じ役割を与えることができるようです.

写真1.EDMARK TouchWindow for Apple II

マニュアルは以下のサイトで公開されています.そこに掲載されているイラストを図1に引用します.図ではタッチパネル本体にケーブルが取り付けられていますが,端子はD-subになっており,IIeやGSでは筐体背面にあるゲームI/O端子に接続するようになっています.Apple IIの場合は,メインボード上の16ピンのゲームI/Oに接続するようになっており,専用ケーブルを同社より購入するようにという注意書きがあります.

図1. EDMARK TouchWindow for Apple II(マニュアルより引用)

▷ TouchWindowの仕組み
マニュアルによれば,タッチパネルは透明な導電性プラスチックシートが2枚向かい合わせで構成されており,表面に触れることで上側と下側のシートのあいだで電気的な接触が生じる構造になっています.TouchWindow の回路はこの接触を感知して,接触点のxy座標を特定しコンピューターに送信するようになっています.なおマルチタッチには対応しておらず,接触点が複数ある場合はその中心点のみをレポートする仕様です.このため、手や他の物をタッチパネルの表面に載せないようにという注意も記されています.

上の仕組みとネット上にアップされているTouchWindowの写真(裏面の配線の様子)からから判断するに.タッチパネルの感知方式は抵抗膜方式4線式のシングルタッチと思われます.この方式のタッチパネルはRaspberry Piに直に取り付けられる2.8インチのディスプレイなどに採用されています.
抵抗膜方式の動作原理については,次のサイトが参考になるでしょう.

手持ちの液晶ディスプレイをそのまま利用したいので,TouchWindowのように取り付け型のタッチパネルをこのあと検討していきます.

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