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説教系note

noteのアルゴリズムがどうなっているのかは知らないが、おすすめにキャリア関連の説教系の記事が結構表示される。

読むことには読むのだが、「スキ」はつけない。感心することも多いのだが、不特定多数の人に向けて、説教してしまう心理がよくわからない。

「あなたがこの程度のレベルなら、ぜいたくを言うな」
「〇〇ぐらいの人ならわかるけれど、あなたは違うんだから努力しろ」
とか書いてあると、ドン引きする。

たとえば、「Appleのティム・クックなら」とか言っている本人が、全然、ティム・クックと並んでいない。つうか、ティム・クックは説教しない。あまりに顧客数が多くて、説教によるマイナス効果、株価を下げるリスクを冒してまで、説教などしない。つまり、説教とは大きすぎる責任を背負った人にはできない芸当なのだ。

結局、需要と供給の問題なので、説教されたい系の読者というのは一定数いて、ある程度のアクセスが見込めるのかもしれない。

謙虚たれ、と言っている人の文体が謙虚でないとき、非常に困惑する。

他人を評価する仕事をしていると、そうなりがちなのかもしれない。しかしだねえ、あなたが評価できるのは、その人の一側面に過ぎず、ちゃんと評価できているのか否か、自らの能力を疑うべきなのではないだろうか。人間は資本主義と企業の労働者に最適化されるべく生きているわけではない。

生存者バイアスってのは、人を傲慢にする。百害あって一利なし。努力や頑張りだけで、何とかなるなら、全人類の人生、何とかなっているはず。世の中には大なり小なり理不尽があふれていて、その理不尽によって命が奪われることだってある。理不尽に耐えるより、理不尽にぶつくさ文句を言っているほうが健全ではないか。上から目線の老害になるより、ダメ人間でありたいと思う。


チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!