長崎市の郊外に住む
生まれ育った長崎という街が大好きだ。
至る所にある石段・石畳・石橋。
市内には川が流れ、海と山が共存し、
精霊流し・長崎くんち・ランタンフェスティバルなど
季節を彩る祭りは風情があり、
美しく華やかだ。
どんなときも
気持ちをふわっと上昇させてくれる。
長崎はいい! 文句なくいい!!
そして歳を重ねるほどに、
長崎郊外の素敵さを再発見しているところだ。
たとえば千綿《ちわた》付近。
海辺にちんまりと佇む千綿駅は
昔ながらの古い駅舎。
赤いポストと緑の公衆電話がアクセントになって
とにかく可愛いのである。
海沿いの線路からゆるやかにカーブしながら入ってくる電車。
これもまた可愛い。
「撮り鉄」でなくとも
ワクワクと心が躍る。
海と山しかないと思っていたけれど、
米蔵をカフェにしたおしゃれなお店もあり、
美味しいコーヒーが飲めそうである(これは大事)。
千綿辺りに住むのもいいな…と思いつつ、
足を伸ばして波佐見《はさみ》へ向かう。
う~ん、、、
思わずうなるほどの素敵感。
波佐見エリアはなかなかのツボである。
田園風景が広がりつつも、
波佐見焼の窯が点在。
創造力を掻き立てる陶器ショップには
現代風にアレンジした陶器が並び
「わあ~! あれも、これも欲しい」と
手に取らずにはいられなくなる。
さらに心を鷲づかみにするのは、
波佐見・西の原の製陶所跡地。
昔の建物をそのままに
カフェやショップ、ギャラリースペースなど
温故知新な雰囲気漂う、穏やかで落ち着くエリアになっている。
カフェの食器は全て、言わずもがなの波佐見焼。
食べて美味しく、見て嬉しいが満載だ。
波佐見の山に囲まれた田園風景。
目を閉じて、深く息を吸い込むと
ゆったりとした空気が、
体中を巡っていくのが分かる。
ふう~っと息を吐くと、
心に溜まったネガティブな感情が
すーっと浄化されていくのだ。
目を開けて見渡すと、
山々に囲まれた私が一人。
ただ一人、
自然のなかに在る。
私はまるで
自然の加護を受けているような気持ちになって
このまま身を委ねたくなるのだ。
波佐見はそんな気持ちにさせてくれる町である。
だからこの地に移り住んで、
ボツボツとマイペースで自然とともに
ブックカフェでもやりながら
アーティストたちのたまり場を提供できたら
こんなに素敵なことはない。
休日は、
波佐見焼のカップにコーヒーいれて
棚田を見ながら
うつらうつらしながら本を読む。
そんな自分の姿を想像するに
なんてゆたかな時間なのだろうと思うのである。
どこかに住めるとしたら、
そこで暮らす私の姿が想像でき
心が躍り出したくなるような未来が描ける…
そんな地に住みたい。
そんな波佐見に住みたいのである。
サポートいただけたらとっても嬉しいです。励みになります。 「読んでいて楽しいな」と感じていただけるよう、 言葉を紡いでいきたいなって思っています。 クリック、よろしくお願いいたします。