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「マルハラ」は存在するか?~AIによるアンケートデータ分析~

目黒区 データ活用チームの武山です。

コロナ禍以降のテレワーク全盛時代において、欠かすことができないのがチャットツール。目黒区でも職員間のチャットツールを活用しています。

ただ、文章のみのコミュニケーションとなるため、発信者が意図しない受け取られ方をするといった状況が発生しがちなのも事実です。特に上司や部下、先輩と後輩といった関係性であればなおさらです。

そういった中、世の中では「マルハラ」なんて言葉も飛び出してきました。

マルハラとは、主にチャットなどのSNSの文面において、句点(。)を使用することで威圧感を与えさせてしまうことを表す造語である。マルハラスメントの略称。

https://ja.wikipedia.org/wiki/マルハラ

「ハラスメント」という非常に強い言葉が使われてしまっていますが、「。」を使うこと自体が問題ではなく、ふだんプライベートで行っているメッセージのやりとりと、職場での業務上のチャットでの文章にギャップがあるのではと個人的には考えます。

さて、この「マルハラ」、いったいどれだけの方が感じているのでしょうか。感じているとすれば、年代によるボーダーはあるのでしょうか?

目黒区が職員対象に実施した、チャットに関する意識調査アンケートをもとに分析していきましょう。

集計は、BIツールである「Tableau」を活用しています。

回答者の年代別属性

1.アンケート結果分析


「(上司、先輩に対して)チャットから受ける印象として、文末が「。」で終わっていると、怒っているのかなと思いますか?」に対する全体の回答結果はこちら。

全体回答(n=769)

『思わない』(「あまり思わない」+「思わない」)が9割超ですね。

それでは、回答いただいた職員の年代別に集計してみましょう。

回答した職員の年代別集計

24歳以下では、約2割が『思う』(「そう思う」+「ややそう思う」)という結果に。少数派ではありますが、けして極小の割合というわけではありませんでした。

一方で、年代が上がるごとに徐々に減っていき、40代以上では数%まで減ります。

ちなみに、「今の職場の経験年数」でもほぼ同様の傾向が見られました。

回答した職員の経験年数別集計

2.AIに分析してもらおう


AIにもアンケート結果を分析してもらいました。

(目黒区では生成AIにデータファイルをアップロードすることがNGなため、プロンプトにはクロス集計結果をベタ打ちしたデータを使っています)

プロンプトはこちら。

次のデータは、職場で行ったアンケート調査「(上司、先輩に対して)チャットから受ける印象として、文末が「。」で終わっていると、怒っているのかなと思いますか?」の年代別の結果です。

次のデータを分析してください。

24歳以下 思わない 22 41.51%
24歳以下 あまり思わない 21 39.62%
24歳以下 ややそう思う 8 15.09%
24歳以下 そう思う 2 3.77%
~(中略)~
60代以上 思わない 78 69.64%
60代以上 あまり思わない 32 28.57%
60代以上 ややそう思う 2 1.79%

生成AIからの回答はこちら。

全体的に、どの年代でも「思わない」または「あまり思わない」と答えた人が多い傾向にあります。これは、チャットの文末が「。」で終わることが怒っているとは限らないという認識が一般的であることを示しています。

年齢が上がるにつれて、「思わない」または「あまり思わない」と答えた人の割合が増えています。「思わない」、「あまり思わない」の割合は24歳以下で80.13%、30代では90.13%、40代で97.33%、50代で99.53%、60代以上で98.21%となっています。

これは年代が上がるごとに、チャットの文末が「。」であることを怒りとは関連づけない傾向が強いことを示しています。特に50代以降では、「そう思う」がほぼ存在しないことから、年齢とともに「。」による印象が薄れる傾向が見られます。

また、若年層(特に24歳以下)では比較的「そう思う」、「ややそう思う」と答えた人の割合が多い(合計18.86%)ことがわかります。これは若年層がよりチャットの文末の記号に対して敏感であるか、またはチャットでのコミュニケーションスタイルを気にする傾向があることを示している可能性があります。

Chat-GPT

とのことです。

3.AIに対応を深堀してもらおう


コミュニケーションのヒントについても、AIに聞いてみましょう。

このデータを受けて、若年層(特に24歳以下)に対しては、どのようにコミュニケーションすることが求められるか、深堀して。

回答はこちら。

このデータから、若年層(特に24歳以下)はチャットでのコミュニケーションにおいて、終止符「。」の使用に一定の印象を持ちやすい傾向があると解釈できます。したがって、彼らに対するコミュニケーションでは、以下のような配慮が求められるかもしれません。

1.丁寧な表現:若年層は、文末の「。」を「怒っている」または「他意」を示すものと受け取る可能性があるため、チャットにおける言葉遣いや表現にはより配慮が必要となります。誤解を生む余地をなくすため、思いやりのある言葉遣いやポジティブな表現を心がけると良いでしょう。

2.明確な要点:若年層は情報を素早く吸収し、具体的で明確な要点を求める傾向があります。それを誤解なく伝えるため、メッセージは可能な限り明快に保つことが鍵となります。

3.フィードバックの尊重:自身の意見が尊重され、聞かれていると感じさせることが重要です。

また、このような配慮はコミュニケーションの基本とも言えるため、全ての世代に対して有効な対策となるでしょう。

Chat-GPT

最後の一文がとても大事ですね。

4.余談

ちなみに、このアンケート結果を職員報で共有したところ、文末にやたら「!」をつける上司が増えたとか、増えていないとか・・・。

このチャットに関する意識調査アンケート、ほかの設問でもなかなか面白い結果が出ていますので、引き続きnoteでも共有していく予定です!!!!(なお、たくさんマークをつければいいと言うわけではありません!!!)


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