三原未紗子ピアノリサイタル~音と心の共鳴~
友人に誘われて、三原未紗子さんのピアノリサイタルに行ってきました。三原さんは、2019年に第26回ヨハネス・ブラームス国際コンクールピアノ部門に優勝した実力派のピアニストです。今回のプログラムは、バッハ、ブラームス、シューベルト、リゲティ、ジェフスキー、リストという、古典から現代までの幅広い作品が選ばれていました。
コンサートは、白いドレスのミューズが舞い降りたかのようで、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」で始まりました。私は今、合唱団でこの曲を練習しているので、ピアノの旋律に歌詞が重なって聞こえてきました。
まさに天上の音楽でした。三原さんは、演奏の前に椅子に座ると瞑想するようにコンセントレーションしてから、ストイックに弾き始めました、弾いてる顔は菩薩さまのようです。
小さな音から、大きな音の緩急が流れるように心地良い響きでした。独特の間合いも感じられて、音に引き寄せられました。弾いているというより、指が踊っている、スイングしているようでした。三原さんは気功もされているそうで、その呼吸法や集中力がピアノにも生かされているのだと思いました。
現代音楽のリゲティ、ジェフスキーは、ピアノの表現を超えた音のうねりを感じました。静かな音と、激しい音は、格闘技のように思えました。全身全霊で弾き終わると、解脱したような笑顔が魅力的でした。
耳で聞くだけでなく、心に響くスタインウェイの演奏でした。
三原さんのピアノは、音と心の共鳴を生み出す素晴らしいものでした。
私は、三原さんの音楽に触れて、幸せな気持ちになりました。
次回のリサイタルも楽しみにしています。
※アンコールの時は写真OKになりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?