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太陽神は彼女に子を授けた。しかし結婚前の娘であったので、クンティーは自分の不行跡を隠すためにその子を河に流した。 2020/07/19

 久しぶりに晴れた気がするのだけど、特にどこへいく訳でもなく、とりあえずリングフィットで筋トレして、後は本を読んだり、娘の塾のプリントの丸つけをしたりして、つい表示されたmacのOSアップデートを実行してしまい、catalinaにアップグレードされてしまった。毎回OSのアップデートはやってから後悔するのだけど今回も案の定、対応していないアプリが大量に発生して、Acrobat Professionalとか、まぁ相当古いアプリではあるけれど、MicrosoftのOfficeアプリ一式とかが使えなくなって白目。まぁもはやどうしようもないのだけど⋯⋯。

 ちょっと気分を変えて神話の世界でも、と思って沖田瑞穂『マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣』を読んだ。インドの神話「マハーバーラタ」の概要と、比較神話学的な論考、用語集がセットになった1冊。しかし、とにかく登場人物の名前が馴染みなさすぎて覚えられない⋯⋯。

 バーンドゥ王にはクンティー、マードリーというふたりの妃がいたが、まだ子どもはいなかった。バーンドゥは鹿に変身したバラモンの呪いのために、自らの種によって子孫を残すことが永遠に不可能な身体となっていた。
 一方王妃クンティーは、呪文によって神を呼び出して、その神の子を宿すことができるという祝福を授かっていた。パーンドゥは自ら子をなせないかわりに、神々の種によって王妃との間に子を作らせることにした。クンティーは呪文によってダルマ神を呼び出し、この神との間に子をなした。こうして生まれたのがユディシュティラである。同様に風神ヴァーユによってビーマを、神々の王インドラによってアルジュナを得た。
 マードリーもクンティーの呪文によってアシュヴィン双神を呼び出し、双子のナクラとサハデーヴァをもうけた。このようにして生まれた五人の息子を、名目上の父の名をとって「パーンダヴァ五兄弟」と呼ぶ。
沖田瑞穂『マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣』P.17

 これがマハーバーラタの基本のき、みたいな「パーンダヴァ五兄弟」の生い立ちなのだけど、この兄弟に、神様も入り混じって話が進むので誰が神で誰が人かも慣れないとこんがらがってしまうので、後ろについた用語集がないと登場人物の関係もわからなかったかも。

 王女クンティーはまだ娘であった時、客としてやって来たドゥルヴァーサスという大変気難しい聖仙を丁重にもてなし、彼を喜ばせたので、この聖仙から、望んだ時に好きな神を呼び出して、その神の子を得ることができるという恩寵を授かった。クンティーはさっそく好奇心にかられて太陽神を呼び出した。太陽神は彼女に子を授けた。その子は生まれながらにして鎧と耳輪を付けていた。彼の名カルナという。しかし結婚前の娘であったので、クンティーは自分の不行跡を隠すためにその子を河に流した。ラーダーの夫スータ(御者)がその子を河から拾い、妻と共に育てた。
沖田瑞穂『マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣』P.199

 一番しっくりきたというか、身近に感じられたのはこの太陽神の子を川に流すエピソード。子を川に流すってのはインドの神話の中にある象徴的なシーンなのだな、と。以前見たインド映画『バーフバリ』にこどもが川に流されるシーンがあったけれど、あれも神話的なメタファーだったのね、とつながった。




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