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【映画感想】宇宙の法〜エローヒム編〜


今日オススメするオススメしない映画は「宇宙の法〜エローヒム編〜」!
有り体に言うと大川隆法が総監督を務めるいつものやつですね!

初週の興行成績は4週目ハンデはあれど木村拓哉のマスカレードナイトを抑えてまさかの2位で翌週も3位とブランチ泣かせの好成績をキープしとりますねぇ……

今回は3年ぶりのアニメ作品!
ファーストインプレッションがアニメ映画だったので実写系よりは、こっちのがやっぱり幸福の科学映画って感じがします。

前作「宇宙の法〜黎明編〜」では前々作「UFO学園の秘密」から続投していた主人公達が太古の地球に飛ばされて、戦いの後現代に戻れたかは分からないままで割と次どうなんのかなってヒキだったので、同名のシリーズを冠してる以上は続きが観れると思ってたら認識が甘かったですね
過去の同名シリーズとは世界観と宗教観と宇宙観という3点以外は完全新作という初心者の方にも優しい仕様になっていました。

細かいシナリオが気になる方は公式ホームページでも参照して欲しいので割愛。
本作では地球に迫る悪質宇宙人と地球神エローヒムの正義の軍勢の戦いを描く一見エンタメめいた作品です。
エローヒム軍の皆様ですが、作中で結構な頻度で正義について問答します。そしてことあるごとに自分達には正義はあると強く主張します。何かやましいことがあるんですかね。
物語中盤、地球を守るための会議のシーンではエローヒム様の素晴らしさに感銘して地球に帰化した宇宙人達に愛が足りないとひたすらに叱責するのは結構酷いと思います。
大体のやりとりとしては
「俺たちにだって愛する妻や子供がいるんだ!」
「そうじゃなくて!隣人愛とか!」
みたいなやりとりで帰化したレプタリアン(劇中では悪質よりな宇宙人の総称)達には心の隙があるから付け込まれるんだと説法をします。
この時エローヒム様はあまり語らず周囲を固めるサブキャラ達がひとしきりに語った後に、最後にそれっぽい事を言って締め括ります。


毎回幸福の科学映画は色んなものの影響を割と隠さず受けてるんですが今回はスペースオペラとアメコミ映画要素が前面に出てきてました。
冒頭から宇宙をバックに黄色い文字が流れてエルカンターレの宇宙史が紹介されます。
ちなみに縦書きで右に流れていきます。
決戦シーンでも草原にメインキャラ達が陣取ってるところで「エローヒム、フォーエバーー!」とか叫びかねない勢いはあります。
また、これまでのアニメ作品ではある種お約束だった「CV.銀河万丈は悪」の法則が今回は崩れてまして、銀河万丈氏演じるのは地球の科学者スタンリーマン!


視聴中は「亡くなったら好き放題だな!」「ははーん、こいつが裏切るんだな!」という色んな気持ちが押し寄せてきました。

映画館の売店にはジョージルーカスの守護霊やスタンリーの本が売ってたけどつまりどういうことだろう。


ちょっと視点を変えてキャラクターも触れてきましょう。
主人公のヤイザエルさんを演じるのは元清水富美加こと千眼美子さん。
大御所やベテラン声優さん達と共演しても違和感なく溶け込んでました。
普通にすごくない?
ヤイザエルさんはワンダーウーマンとキャプテンマーベルを足して2で割ったような脳筋系女戦士で属性だけならグッと来る人も割といるんじゃないでしょうか。

ちょびっとロマンス要素もあって地球軍のリーダーやイエス(作中では愛の神アモールを名乗る)の連れてきた天使ミカエルとか。
ミカエルとは正義の下に悪を滅ぼす主義で妙に気が合っててなんなんだこいつら。
最終的には死を乗り越えてエローヒムの剣となって鎧モスラになります。
鱗粉攻撃がシュール過ぎる。

先に挙げた大御所、ベテラン声優陣の演じるサブキャラも凄かったです。
特にエローヒムの側近の女神官パングルとセラフィムは戦う時はそれぞれパンダと蛸の形態に変身します!
これについては本当に意味が分からない……分からないんだ……

なにか深い教義があるのかもしれないと思って信者の人の感想とか漁っても具体的な理由は分からないままで……えー……

上に貼ったパングルのテーマをはじめ最近の映画ではお約束になってる大川親娘による楽曲も変わらぬクオリティ。
「なんでこんな説明的な歌詞なんだろう……」といつも思ってたんですけど、今回はキャラの登場に合わせて流して「このキャラはこういうキャラなんだよ」っていうナレーションとして機能してる気がしたんですよね。キャラが多い分さくっと説明する演出としてちゃんと機能しているのでは……?
特に愛の神アモールのテーマでは登場時のビジュアルからくるスタンリーマンなんか目じゃない「ねぇ……この人……」感を『私は〜イエス〜♪』の歌詞で一発で説明してくれました。

つらつらと長くなったけどアニメ作品としては制作が内製になって以来作画とかは一番安定してた気がします。
起承転結もちゃんとしてて結構観やすくも感じるんですけどストーリーが一通り終わった後にルシファーの悪堕ちの件を数分かけて描いたりと不可解な演出も目立ちます。
ちなみにここで言うルシファーの話は所謂原典のエピソードですね。

やはり強くはお勧めはしかねるんですけど興味があったら足を運んでみると楽しいと思います。
日本語の映画なのに時に違う文化圏の映画を観てるような気分に浸れるのはなかなか希少なジャンルだと思ってます。
最寄の幸福の科学で無料で貰うのはハードル高いって人は、持て余して困ってる人がメルカリでも転売してるのでそちらもありかと思います。
シネコンによくある6回観たら1回ただ!に則ってるのか相場はペアで数百円、露骨だと6枚セットみたいな売り方もありますね!

そしてこの記事書いてて気付いた事としては今月(2021年10月)忙しくて映画これしか観てねぇ……という哀しき現実……!

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