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左利きは寿命が短い!?

「左利きは右利きと比べて寿命が短い」

一度くらいは聞いたことがあるだろう。しかし、これは嘘である。その理由を今から述べていく。

前提としてこの説は野球選手の利き腕となくなった時の年齢を元に発表されたものである。そして、このデータは間違ってはいない。しかしデータが常に真実を示すわけではない。交絡因子が含まれることがある。

昔は右利きの選手は多かったが、左利きの選手がほとんどいなかった。実は左利きの選手が増えたのはここ最近のことである。

論文が発表されたときは左利きの選手が増えてからそこまでの年月が経っていないため、亡くなった選手の年齢が若くなってしまう。

例えば、プロになる年齢を20歳と仮定する。

左利きの選手が普及して30年くらいだと、左利きの亡くなった選手は最高でも50歳になる。勿論亡くなってない左利きの人もいるが、死亡していないのでカウントされない。
一方で右利きは昔からいるので、平均寿命くらいになる。

このトリックは左利きが亡くなった年の上限が決まってしまっているからである。50歳以上のデータが少な過ぎるからだ。

実際、最近ではこの説は否定されている。

こういったことはよくある。例えばアンパンマンをこの1年間で見たことあるかないかと、死亡年齢でデータを取れば、アンパンマンを最近見たことがある人の死亡年齢はめちゃくちゃ若いだろう。

しかし、アンパンマンが健康に悪いと叫ぶ人はいないだろう。

これは、アンパンマンは危険だからではなく単純にアンパンマンを見ている層が若いからだ。

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