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下鎌田西小学校 校舎お別れ会 報告

2023年4月8日 取り壊される前の下鎌田西小学校校舎で、西小が最後に輝くイベント「下鎌田西小学校 校舎お別れ会」を開催しました。イベント報告書を作成したのですが、少子高齢化で今後も統合や廃校となる学校が増えていく中、同じようなものが全国に広がれば故郷を振り返る機会となり地方創生のきっかけになると考え、報告書の内容を誰でも見られるようにしようと考え、noteで共有することにしました。

以下、その内容です。どうぞお楽しみください。
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イベント報告書

2023年8月1日
作成者 下鎌田西小学校校舎お別れ会実行委員会

名称

 下鎌田西小学校校舎お別れ会

実施者名

 下鎌田西小学校校舎お別れ会実行委員会 委員長 大橋龍人

期間

 2023年4月8日〜2023年4月8日(1日間)

場所 

江戸川区立下鎌田西小学校

概要

下鎌田西小学校の校舎取り壊し前に、卒業生やその保護者、元教職員などお世話になった人々がもう一度最後に校舎を訪れ思い出に浸るイベントを行った。企画から運営までを全てボランティアが行い、KJ法等誰でも公平にアイデアが出せる運営方法を取り入れることで、PTA、教育委員会の垣根を越え多種多様でユニークなアトラクションをイベント内で開催することができた。

目的

 新生下鎌田小学校への期待促進、瑞江の魅力の再確認、町おこし

参加料金

 無料

経費

 地域の方々からの寄付

内容

【アトラクション】

1.思い出美術館@西っ子ホール

思い出の曲を事前に参加者からリクエストし、スピーカーで流した。また、元教職員のインタビューベースにしたトークイベントを開催。西小の思い出を事前に参加者から募集し、共有。教育委員会所蔵の校舎の写真を展示。


2.思い出写真館@教室

卒業生カメラマンによる西小の写真を展示。カメラマンによるその場での撮影、現像。


3.思い出資料館@教室

郷土資料館からお借りした資料を展示し、西小だけでなく地区の歴史を知ることができる展示。運営スタッフ持参の思い出グッズ(校帽、ランドセル等)を展示。図書室で余っていた図書ボランティア手作りの栞を配布。


4.ぼる塾からのメッセージ@校長室

西小卒業生であるぼる塾メンバーからのメッセージを展示。撮影は禁止とした。


5.西小思い出めぐり@校舎全体

卒業生製作品を運営メンバーが調べ、その特徴や思いを博物館形式で紹介。


6.けんけんぱ@廊下

床にけんけんぱの丸を描き、子供に楽しんでもらう企画。雨天中止としていた。


7.比べてみよう西小下小

西小、下小、新生下小の校章・校歌をプリントして貼り出し、新生下小への期待を向上を図った。


8.新生下鎌田小学校へのメッセージ

新生下小の建築パースをお借りし、展示した。その横に応援メッセージを付箋に書いて貼るスペースを用意。後日、そのメッセージを新下小に提出する。


9.恩師との語らいの場@教室

元教職員(恩師)と触れ合う時間と場所を提供。世代別で部屋が分かれており、ミニ同窓会のようなものが各教室で開催された。

10.校舎に思い出残し

各参加者が筆記用具を持参し、校舎へ自由に絵画ができる企画。この企画自体は春江橋が取り壊しになった際、市民が自由に絵画をできた事例から着想を得た企画運営ボランティアによって実行された。このアトラクションのみイベント前に現役西小生が先に楽しみ、それに協力する形で参加者が絵画をした。


11.グッズ作成

タニシくんや校章・校歌をあしらったオリジナル手作り栞を参加者に配布した。製作は運営ボランティア。


【企画・運営の進め方】

このイベントは企画から運営まで全てボランティアが行っており、ボランティアは2種類いる。1つはイベントの企画・運営を行う「企画運営ボランティア」、もう一方は当日の運営のみサポートする「当日サポーター」である。どちらもインターネット・SNS・ビラによって公募した。

このボランティアでは年齢・性別・役職を問わず自由に意見交換ができる場を保証しており、これによって様々なユニークで西小愛に溢れるアトラクションが生まれた。


【周知方法】

各種SNS(Twitter, Instagram, LINE official account)、フライヤー掲示


【発生したインシデント】

1.屋上につながるドアが開放されていて、立ち入り禁止区域に入った高校生たちが屋上に登って写真撮影をしてしまった。

2.当日サポーターの一人が企画運営ボランティアの制止を振り払い、独断で配置換えを行った結果、撮影禁止の展示が窓を通して外から撮影できるようになってしまった。当日サポーターのより徹底した教育が必要である。

結果

総来場者数:約1400名

企画運営ボランティア:43人

当日サポーター:30人

瑞江各所で同窓会が開催。

参加者の反応、アンケート結果等

【参加者アンケート「良かった点」(抜粋)】

・資料館や小学校時代を振り返る機会が多々あり、懐かしい気持ちになった。

・最後に校舎に入れて本当によかった。それだけでも嬉しいのにいろんな企画があって見ていて楽しかった。

・子供がとても楽しんで壁や黒板に落書きをしていて、楽しそうにしていました。

その姿が可愛くて、今日参加出来て良かったです。

・3月まで西小にいた後輩たちが学校を大切に想っている姿が見れたこと。

・教室で先生が待機していらっしゃったり、写真、アルバムがあったところ。記念の栞も嬉しかったです。

・皆のそれぞれの思い出の歌、西小だけでなく創立前からの春江町や下鎌田の町の移り変わりの記事を興味深く見ました。

・親も子も、当時の担任の先生に会う事ができた。

・電話番号などは知っていてもなかなか連絡が取れなかったが、連絡を取る良い機会になり久しぶりに対面出来た。

・郷土資料館の資料や図書館に掲載されていた写真は当時の様子が蘇り良かったです。

・40数年ぶりに校舎に入らせて頂き、当時の事を思い出し、懐かしさが込み上げて来ました。


【参加者アンケート「惜しかった点」(抜粋)】

・立ち入り禁止多すぎ

・先生となかなかゆっくりお話できなかったところ。

・体育館に入りたかったです…

・階段の一方通行がややこしかった

・イベントの周知方法かな。今回は企画サイドのおかげで事前に知れたけど、近いうちに閉校になる母校のときは…とか考えちゃいました。


【参加者アンケート(年代)】




【参加者アンケート(満足度)】

今後の課題

一番は準備期間が短すぎたこと。
イベント自体は成立したが、これを周知したり、より良いものにするための時間が圧倒的に不足していた。企画書自体は1年以上前から提出したが、PTAからの回答がなくそれを見かねた小野塚校長の承認によって、2ヶ月前からの急ピッチなスタートとなった。今後、統合や廃校になってこのようなイベントの需要が増えることが見込まれる。その際は少なくとも半年前、理想的には1年以上前からのスタートを推奨する。
また、他の学校の統合・廃校時にもこのイベントは開催されるべきである。「結果」にも記したように、瑞江の各地で同窓会が開かれ、江戸川区以外の場所からも卒業生が瑞江に戻ってきた。このイベントを開催することで、故郷を振り返る機会になり地方創生のきっかけになるので、東京のみならず全国の学校で実施されることが望ましい。

パブリシティ

[20234/7]
東京新聞
「「解体前に感謝伝えたい」 江戸川区・下鎌田西小校舎 8日、有志らお別れ会」


記録写真及び動画

プライバシー保護の関係上、以下に記録されている写真・動画は無断での使用を禁止する。
使用時には西小校舎お別れ会実行委員会の承認が必要。
https://www.youtube.com/watch?v=jww6e3toUpI

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