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日病モバイルを「医療のインフラ」へ。代表・佐藤が語るフロンティア・フィールドの目指す先

皆さんこんにちは。
7月に入りフロンティア・フィールドの新年度が始まりました。
(弊社の年度切り替えは7月なのです。)
今月も新入社員を6人迎え、ますます社内が活気づいてきています。

さて、新年度最初のnoteは代表佐藤のインタビュー!
これまで数名の社員を取り上げてきましたが、満を持して社長の登場です。
今回は、佐藤に会社を設立したきっかけや、これまでの会社の歴史、サービスを提供する目的や今後の展望について話してもらいました。

※当記事についてはYouTubeチャンネルでもご覧いただけます。
【会社紹介編】https://youtu.be/RR76O0A3myY
【事業紹介編】https://youtu.be/D-Anf3jpdbM
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■医療分野における情報の非対称性を解決したいと49歳で起業を決断

──早速、これまでの経歴も踏まえて自己紹介をお願いします。

フロンティア・フィールドの佐藤と申します。

前職はNTT東日本・NTTドコモと、通信分野のバックグラウンドがあります。また、NTTドコモ時代に医療×ITを提供する株式会社日本アルトマークに出向し、医療×ITという文脈の仕事に初めて携わりました。

そこで事業責任者を約3年務めた49歳の時、サラリーマンとして働き続けるのであれば残り10年ほどだということにふと気がつき、「独立して医療分野の仕事を突き詰めてみたい」と思い立ち、フロンティア・フィールド社を設立しました。

──49歳で退職されるのはとても大きな決断ですよね。

実は、私の父が69歳で肝臓がんになり他界したこともあり、49歳の時点で「残りの20年で私は最後に何をすべきなのか」「このままサラリーマンとして働き続けるべきなのか」を真剣に考えるようになったんです。最後まで後悔しない仕事は何だろうと思った時に、やはり起業した方がいいのだろうと感じたんですよね。

──フロンティア・フィールドを設立された目的は何でしょうか。

父や義理の妹など、がんで亡くなった人間が身近にいる環境でした。その時に、病気や薬に関する知識が非常に乏しく、「こんなにも提供する側と受ける側の情報の非対称性がある業界は医療分野の他にないのではないか」と感じたのです。

その課題を解決したいという思いが強く、何とかするためには医療分野だと、この道を進むことにしました。

■病院のDXを推進するサービス“日病モバイル”を提供

──起業してからこれまでのフロンティア・フィールドの歴史を教えてください。

最初は、医療分野における情報の非対称性を解消したいという気持ちに加え、親族ががんで他界したことが自分の中で大きかったので、「がんレコ」というサービスを作りました。

「がんレコ」は、検査時のデータや治療内容をスマートフォンで撮影するだけでテキスト化され、匿名性を担保しながら治療情報や投薬情報、それによってどう改善したのかを共有できるサービスです。

しかしその後、元々お付き合いのあった一般社団法人日本病院会の方からDXの課題を教えてもらったことで「私どももそこに少しでも協力できないか」と考え、事業をピボットし、今も続く日病モバイルというプロダクトの開発に踏み切ることにしました。

──日病モバイルとはどういったプロダクトなのでしょう?

日病モバイルは、端末と回線とアプリケーションをオールインワンで提供することで、病院のDXを推進するサービスです。スマートフォン上に医療専用のアプリケーションを載せ、端末をいろいろな人で共有して使っても利便性よく使えるよう実装しています。

──どのような背景から開発されたのですか?

24時間365日人の命を預かっている“病院”という特殊な職場において、迅速で確実な情報伝達は不可欠です。しかし、コストの関係もあり、ひとりにつき1台端末を支給することができないという課題がありました。

かつ、病院で普及していたPHSがなくなるということで、スマートフォンでパソコンと同じように情報を扱える体制が必要だと考えました。それを仕組みとして作ったのが日病モバイルです。

──具体的にはどのような機能があるのでしょうか?

大きな機能のひとつとして、ログイン管理機能があります。

医療従事者は出勤して端末を受け取ったら、自分のIDとパスワードを入れてログインします。そうすると、その端末が自分専用のスマートフォンに早変わりし、いろいろな情報をそこでやり取りできるようになるのです。

帰る時にはログアウト。その後、夜勤の方も同じ端末にログインすることで、今度はその方にとっての“自分専用の端末”に早変わりするという仕組みです。ひとつの端末を複数人で共有できることが大きな特徴になっています。

他に、チャット機能も搭載しています。誰が何時に既読したかまで分かるので、確実性のある情報共有がかなうところもポイントです。

──医療業界における課題にアプローチしているのですね。

そうですね。普通の企業であれば、ひとりにつき1台のパソコン支給が当たり前ですが、今の医療業界にはそういった情報端末がありません。これは、医療従事者の方の仕事が楽にならない一因であると思います。

我々が日病モバイルというサービスを提供することで、医療従事者の方々の働き方改革が進み、“記録”ではなく、本業である“患者さんのケア”に注力できるようになっていけばいいなと考えています。

■日病モバイルが「医療のインフラ」になることが目標

──この度完了した、シリーズCの資金調達の概要を教えてください。

今回、エクイティで35億円を調達しました。デットでは4億円の調達をしていますが、さらに6億円のデットの追加をしたいと考えているので、合計で45億円ほどの調達となります。出資いただいた資金を、これから事業を進めるために大きく投資していきたいと思っています。

──調達を終え、率直な思いをお聞かせください。

2022年6月から動き出したので、1年間資金調達に明け暮れていました。資金調達のために時間を割り当てながら業務を進めてきたので、正直大変でしたね。今後は、事業に集中して取り組みを加速させていくことが、私の重要なミッションだと思っています。

──今後の事業展開についてはどうお考えですか?

日病モバイルを普及するためには、営業におけるリソースの拡充や開発体制の強化が必要だと考えています。

また今回、事業会社さまから出資していただいたので、パートナーの方にも日病モバイル拡大のお手伝いをしてもらいながら普及させていきたいです。

──目指す先はどこにあるのでしょう?

日病モバイルが「医療のインフラ」になるといいなと考えています。

医療においてやはり情報連携は非常に大切。しかし、これまでは病院の中でさえも分断され、地域で医療情報が共有されることはなかなか難しかったかと思います。

我々が提供する日病モバイルはネットワークで繋がっているため、病院・クリニック以外にも介護事業者等に普及していくことによって有機的に繋がり、医療情報の共有が可能になっていくはずです。

さらに、IDとパスワードでログインし活用する仕組みであるため、誰が情報を扱っているかも分かるようになります。医療の情報連携をするにあたり、プラットフォームになっていくのではないかと考えています。

プラットフォーム上で電子カルテや医療機器とも繋がるので、例えば看護師さんが血圧を測定した時には、Bluetoothで日病モバイルに情報が入ってきます。「ワンタップでデータが電子カルテへ格納されること」が既に実現しており、それによって情報の入力ミスを防いだりメモの手間を省いたりできるわけです。

いろいろな機関の方が日病モバイルのプラットフォームに乗り、機器や情報がその上で流通することが我々の目指す姿であり、今現実で少しずつ起こっていることでもあります。

■目指すのは「医療の情報革命によって、全ての人を幸せにする」こと

──日病モバイルを全国に普及させていく中で、社員全員が同じ方向を向いていく必要があると思います。そういう意味での指針は存在しているのでしょうか?

はい。弊社は「医療の情報革命によって、全ての人を幸せにする」ということをパーパスに掲げています。そこに向けて心をひとつにして事業を進めることが、非常に重要だと考えています。

その過程においては「医療のICTプラットフォームを創り、医療をデジタル化する」という“ビジョン”を掲げています。

さらに、仕事をする上での共通の思いとして、3つのバリューも策定しています。社内ではバリュー委員会が設置され、社員自らがバリューにどう取り組んでいくかを考えて実践しています。

ぜひこれから入社していただく方にもバリュー委員会に入ってもらい、バリューを体感してもらうことがフロンティア・フィールドのメンバーになってもらう重要なポイントだと思っています。

──佐藤さん、どうもありがとうございました!


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