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【読書】『これは経費で落ちません9』〜企業には、森若さんの様な人材が必要です〜

一概にはいえませんが、企業という組織の中では、経理部の社員に比べると営業部の社員というはいい加減です。
経理部の社員が真面目なのは当たり前ですが、では営業部の社員がいい加減でいいのかとうと、そういうことではありません。
営業部の社員も、真面目でないといけない筈です。
しかし、いいい加な営業部の社員ほど、営業成績が優秀だったりします。
悩ましいところです。
いい加減な人ほど、お客さんに好かれる傾向があります。

お客さんには、適度ないい加減さを見せておいて、但し仕事はきちんと熟すことで、お客さんからの信頼を得て、社内的には真面目な人が、営業部では理想の人物です。

会社の為に使ったお金は、会社に請求をします。
その窓口になるのは経理部です。
基本的に、会社のお金を使うか使わないかの判断をする権限は経理部にはありません。

ただ、お金に関する専門的な知識を活かして、日々業務に当たっている経理部は、自然とチェック機能の役割を担うようになります。

企業活動というのは、売上から原価を引いた粗利益から、かかった経費を差し引いて、残った利益から税金を払って社会に貢献をしています。
経費をいかに抑えるかで、利益額が大きく変わってきます。
本当に必要な経費であれば、会社は支払いをしますが、本当に必要な経費のかどうなのか、実際には怪しい場合もあります。
これには、正解というものはありません。
また、税法上、経費と認められない場合もあります。
会社の経費と偽って、個人で利用するなどという様なことは犯罪行為です。

お金だけでなく、時間についても同じことが言えます。
就業時間外に業務を行ったのであれば、残業代を請求すべきです。
但し、その業務が本当に必要な業務なのかということは検証する必要があります。
更に、就業時間外の業務が恒常化しているのなら、業務改善を図らなければいけません。
そうすることで、人件費を抑えることができます。

真面目な人たちだけでは、組織というものは上手くいかないこともあります。
一昔前までは、営業はゴルフをしてお酒を飲むのが仕事だという時代もありました。
今でも業界によっては、そう言う営業スタイルは存在します。
ゴルフやお酒の接待が、必要な経費なのか必要でないのかの判断は、経理部ではできません。
経理部がチェックするのは、何処の誰を接待したのかという書類等が、
ルール通りに揃っているかどうかです。

会社という所は、いろんな場所で、いろんな環境で育った人たちが、縁があって集まって働いています。
それぞれの社員が、それぞれの部署で専門性を活かして働いています。

経理の森若さんは、経理部としての役割を全うしています。
企業という組織の中で、森若さんの様な生き方は、実際には中々出来ないものです。
森若さんの様な経理部員は、天天コーポレーションにとって、絶対に必要な人材なのです。

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