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富士登山の途中で引き返した話④まさかの撤退


1.それって……

なかなか足が進まないぞ?何でこんなすぐ疲れるの??体力落ちたのは自覚してるけどあんまりじゃない???と思いながら、休んでは登り休んでは登りを繰り返していたところ、友人が、
それ高山病じゃない?
というではありませんか。
えーーー。頭痛くなったりお腹痛くなったりしてないのに(過去に高山病になった時は、頭痛や下痢だったので)。
でも確かに、一歩が重いというのは体が高度順応してないからのような気はする。それに、しんどくなって止まって少し休むと元気になる、というのも言われてみれば確かに高山病そのもの。
困ったな、どうしよう。

2.決断

高山病じゃん?と言われたとき、私は、
「8合目の小屋までは登って、頂上までは行かずに小屋でご来光観て待ってようかな」
と楽観的に構えていました。ゆっくりなら登れるだろうと。
しかし、この時点でまだ新7合目の手前(2,600mぐらい)。ここから新7合目(2,780m)〜7合目(3,010m)〜8合目(3,250m)までこのペースで行くのか?行けるのか?

まだまだ先は長い

そして、新7合目で、私の前(随分離れてしまったけど)を歩いていた父と合流。何と、父も、視力が利かないのでこれ以上は危険と自分で判断し、撤退を既に決めていました。
……というわけで、私も撤退することにしました。行けるかも?という姿勢で登って何かあったら、周りが大迷惑だしね……。

やむなし。前を歩いていた仲間に撤退を連絡し、父と私と、私の友人と3人で下山することにしました。友人はそのまま登れる力はあったのに、バテバテな私と目の悪い私の父との二人で下山させるのが心配だったのか、一緒に下りてくれました。

帰ります。しょんぼり感漂う後ろ姿

下山は、私・父・友人の順に。私は下りは元々不得意なのでペースが遅いのだけど、目の悪い父にはその遅さがちょうどよかったようです。
下りる時には足の重さは全然感じなくて、まぁ「もう下りるし」っていう精神的な気楽さもあったとは思うけれど、やっぱり高山病だったんだなと感じながらの下山でした。

さて、次回はエピローグ、反省会?です。

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