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マンガデザインで日本を描く(26/47)・奈良県❶

どうもどうも、吉良です。

今週末からゴールデンウィークが始まりますね。4月24日(月)にリリースした、マンガデザインプロデュースby Manga Designers Lab.❸沖縄本土復帰50年企画「未来へ」〜くらし・経済篇〜にも書きましたが沖縄県の経済を支えるためにも是非、沖縄県を良い季節に訪れて欲しいです。ちなみに僕は7月に訪れる予定です。しっかり沖縄県の経済に触れてきます。

経済に触れる学習旅行の入り口は、中学生の時の京都・奈良への修学旅行。初めて見た平城京・平安京の旅でした。今回のマンガデザインで日本を描くは、僕の人生の旅の入り口とも言える「奈良県」について取り上げていきます。

これまで「沖縄県①」「沖縄県②」「新潟県」「石川県」「富山県」「京都府①」「青森県」「福井県」「秋田県」「福島県」「長崎県」「広島県」「愛媛県」「徳島県」「香川県」「熊本県」「大分県」「鳥取県」「山梨県」「山口県」「埼玉県」「島根県」「茨城県」「岩手県」「宮城県」「山形県」についてお話ししていますのでこちらも是非お楽しみください。

まずは奈良県の僕の経験記と旅行記を紹介します。

マンガデザイナーズラボには4月から2名の新人マンガデザイナーが入社しました。その2人がなんと奈良県出身で高校、大学、会社と同じという「嘘のような本当の話」で、僕が一番驚いています。

奈良県の生き字引である2人に活躍してもらわない手はありません。ということで急遽、奈良県についてはゴールデンウィークの2回シリーズにすることにしました。

1回目は、学生時代から度々「SDGs」シリーズや前回の「山形県」にも登場している新人マンガデザイナー粟生さんの奈良県です。

その前に前座として僕の「奈良県①」をご覧ください。
僕の前半のお話は、大阪芸術大学で教鞭を執る前、家族旅行などで行った奈良市を中心に、東大寺、春日大社、奈良公園、平城京跡、薬師寺などの思い出を書いていきます。

青丹よし 奈良の都は 咲く花の 匂うがごとく 今盛りなり」万葉集に載っている奈良時代の歌人の有名な歌ですね。「匂う」という言葉は、「香りがする」という意味ではなく「様々な色が鮮やかに映えて見える」という意味で使われているそうで、この奈良時代からすでに「映える」という考えがあり、まさに奈良県は「映える県」といえます。

僕にとって奈良県で一番思い出深いのは東大寺です。
大仏殿は正面の幅(東西)57.5メートル、奥行50.5メートル、棟までの高さは49.1メートルあります。その中に鎮座する国宝盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)は像の高さ約14.7メートル、基壇の周囲70メートルあります。そのスケールの大きさに圧倒された記憶があります。

また、東大寺大仏殿の正面には観相窓(かんそうまど)という小さな扉がついています。元旦の0時〜8時、そして盂蘭盆(うらぼん)の最終日である8月15日の夜の年に2回だけこの観相窓が開かれ、窓から大仏様のお顔を拝顔することができます。開いた窓から世の中をじろりと見る大仏様のお顔にも、畏敬の念を子供心に感じていました。

その大仏様とのご縁は年末年始の奈良旅行から生まれました。初詣に大仏殿を訪れ参拝をしたとき、後方から投げられたお賽銭が僕の後頭部にあたり、服の中に入り込みました。そのお賽銭を取り出しきちんとお賽銭箱に入れたその瞬間から今日までずっと自分の気運は東大寺の盧舎那大仏に守られている感覚があります。そして、その時から「」を大切に生活するようになりました。

大仏殿のそばの奈良公園、春日大社も本当に「さまざまな色が映えて見える」場所です。奈良公園に生息するシカは国の天然記念物に指定されている野生動物です。 飼育されている動物ではなく、かの有名なしかせんべい以外は食べさせてはいけないそうです。

ここからは奈良出身の粟生さんよろしくお願いします。

奈良を紹介する上で欠かせないのは歴史的な魅力です。奈良時代には平城京が置かれた古都である奈良県。歴史的建造物が多く、街にも伝統的な風景が残っています。

中でも「平城宮跡」は古都奈良の文化財の構成資産の1つとして、世界遺産に登録されており、古都奈良の象徴といえるでしょう。平城宮跡は710年に藤原京より遷都された平城京の中核です。

ここでは日本で初めての本格的な律令国家として国の礎を築く一方、シルクロードから西洋やアジアの文化が流れ込み、天平文化が花開きました。国のあり方だけではなく、食や衣、宗教、芸能など日本のあらゆる文化がここから生まれたのです。

長岡京への遷都のあと、田畑となった平城京ですが、江戸時代末期からの調査研究やその後の地元民間有志の活動などを通じ、その保存整備が進められてきました。

2022年3月に大極門(だいごくもん)復原が完成したりと、現在では復原や遺構を展示したり、さまざまな形で当時の様子を楽しむことができます。だれもが自由に散策を楽しめるので、奈良に訪れた時は奈良時代の姿を思い浮かべながら、歴史のロマンを感じ取ってください。

また、奈良県は盆地や高原、山があり、美しい自然を身近に感じられます。
ここでは私が中学生の時に訪れたことのある「曽爾高原(そにこうげん)」について紹介したいと思います。

日本300名山に数えられる倶留尊山(くろそやま)から、亀の背を思わせる亀山を結ぶ西麓に広がる曽爾高原では、一面がススキで覆われた秋の景色が有名で、毎年多くの観光客が訪れます。

10月中旬〜11月上旬になると、穂はふわふわとした銀色に変わり、昼間は陽射しを受けて銀色に、夕暮れ時には夕日を受けて黄金にキラキラと輝く様子はまさに絶景です。秋だけでなく、春から夏にかけて草原が緑一色に染まる景色も爽快でおすすめです。

他にも曽爾高原は近畿地方でも有数の星空観測スポットとして知られていて、夜は美しい星空も楽しむことができます。
関西随一の美しさとスケールを誇る曽爾高原を是非訪れてみてください。

奈良県の特徴も見ていきましょう。
奈良県は県庁所在地が奈良市、県土面積は3691平方キロメートルで、全国第40位の広さです。東大寺の大仏をはじめとする歴史的建築物が有名です。

人口約134万(日本で30位)、国宝建造物数が64件で日本一です。靴下や割りばしなどの生活に身近なものの生産量も日本一です。

奈良県の地方新聞は奈良新聞。テレビ局は奈良テレビです。

有名な観光地・特産品は奈良公園、東大寺、春日大社、平城宮跡、唐招提寺、薬師寺、法隆寺、長谷寺、吉野山、金剛山、ならまち、奈良漬け、三輪素麺、大和牛、飛鳥鍋、わらび餅、葛餅、天理ラーメン、茶粥、柿の葉寿司、奈良のっぺい等です。

大阪芸術大学の学生が描いた「奈良県」を見ていきましょう。

(大阪芸術大学 デザイン学科 粟生菜々珠さん)

【製作意図】
奈良県の仏像を描きました。奈良県の彫刻の国宝件数は76件で全国1位です。これは全国の約54%にあたります。このように奈良には国宝・重要文化財クラスの仏像がダントツで多く、日本で最も価値があると言っても過言ではありません。歴史的価値の高い仏像を含む奈良の文化をもっと広めたいと思いこの絵を描きました。

【吉良式視点】
世界遺産、国宝、重要文化財の宝庫、奈良県。イメージではなんとなくわかっていましたが、実際に奈良県はダントツなんですね。いつも粟生さんの視点には驚かされます。良いクリエイターにとって一番大切なスキルは視点ですね。その上にデザインも素晴らしいので言うことなしです。

(大阪芸術大学 デザイン学科 筒井麗賀さん)

【製作意図】
奈良県のシカを描きました。奈良県のシカに鹿せんべいを与えたとき、とても怖く楽しく、他には体験できない無二の魅力を感じました。

【吉良式視点】
奈良公園に行って野生の鹿たちに、鹿せんべいを与える時の怖く楽しい相反するイメージをどう表現するかが、このデザインの全てですね。気の強そうな鹿に鹿せんべいを取られた瞬間のイメージがよく表現されています。鹿だけを描いた構図、僕は高く評価します。

次回も引き続き「奈良県❷」を紹介します。お楽しみに!

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