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たけくらべ 現代語訳/樋口一葉、松浦理英子・阿部和重・井辻朱美・篠原一(訳)|まんが たけくらべ/樋口一葉、すずき大和





図書館で借りてきた樋口一葉の
「たけくらべ 現代語訳」
「まんが たけくらべ」
2冊を拝読しました📖´-
(2023,2,26 読了)






「たけくらべ 現代語訳」の方は短編集なのですが、読書会すみれで開催されたオンライン読書会の課題作となっていた
「たけくらべ」と「やみ夜」の2作だけを拝読しました。







本来ならば集英社文庫の「たけくらべ」を購入していたので、こちらを拝読しようとしたのですが私には原文を読み解くのはとても難しくすぐに断念。
そして慌てて現代語訳を図書館で借りてき、更に漫画版も併読し、ネットで考察やあらすじ等も拝見しながらやっと読了できた有様です。




「たけくらべ」も「やみ夜」も、一度拝読したくらいでは意味をきちんと捉えられていないと思います。
ただ、全体的に唄のようで拝読しながら言葉が音となり流れているような不思議な感覚になりました。
映像とともに流れるバックミュージックのような雰囲気。
なので、物語の意味を捉えるというよりも心地よく流れるように拝読できたように思います。



「たけくらべ」は、吉原という独特の街で育つ子供たちの成長を描いてあります。
早くから大人の世界を知っている子供たちは、どことなく歪に感じるところと子供ながらの純粋さが入り交じっているように感じました。
定められた狭い世界で生きていくしかないもどかしさはなんとも切なくて。
この時代は致し方ないのかもしれませんが、現代においても自身を含め人生は定められたものと思い込んでいるところがないだろうかと思ったりもします。



「やみ夜」は、簡単にまとめると”報われない”という哀しみと苦しみを抱えたお蘭と直次郎が共鳴し合い復讐を果たすというような物語かと思います。
哀しみと苦しみに共鳴し合う2人は共依存とも似ているように感じ、共依存の先にハッピーエンドが待ち受けるはずもなく、最後は靄がかった読了感でした。



オンライン読書会ではお蘭が実在しない人物なのではないかという感想もあり、そう考えると少し怪奇な物語として拝読することもできますね。
私は”報われない”という想いを抱えた2人に妙に共感するところがあり、どこか自分事のように拝読してしまいました。




雅文体の文章に触れるのは今回が初めてで、拝読するのにだいぶ苦戦しましたが、意味は分からずとも読み心地の良いものでした。
海外音楽を聴いているような感覚。
少し時間をおいて次は原文を拝読してみよう。





















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