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東京物語/小津安二郎





レンタルしてきた小津安二郎監督の映画
「東京物語」を鑑賞しました🎥
(2024,3,17 観了)




小津安二郎作品は前に「小早川家の秋」を鑑賞して、雰囲気がとても好きで他の作品も観たいと思いつつ時が過ぎて…
そうしていたらヴィム・ヴェンダース監督が小津安二郎監督に影響を受けたというではありませんか。それに「PERFECT DAYS」の主人公の名前は「東京物語」を意識していると。これは観なければ。
小津安二郎監督が描く平山さんに会わなければ。


そして観始めた「東京物語」。
あれ、このお話なんだか似たようなものを知っていると思ったら、前に観た山田洋次監督の「東京家族」を思わせる。
急いで調べたら山田洋次監督が「東京物語」をオマージュした作品が「東京家族」だったのですね。もう私の無知が過ぎる。
「東京家族」も好きな作品でしたが、「東京物語」もやっぱり素敵でした。
平山さんの役は私が好きな笠智衆さん。




田舎から東京で暮らす長男長女に会いに行く両親。子供や孫たちに会えたものの忙しい子供たちはあまり両親を構うことができません。
代わりに両親のことを親身に接待してくれるのは戦死した次男の嫁。子供たちは少し薄情なんではないかとも感じます。
実家で留守番をしていた末娘もやはり兄姉たちのことを薄情に感じたのですが、義姉にみんなそれぞれの世界があると優しく諭されるのを見て私もハッとしました。


これは「PERFECT DAYS」にも繋がる部分。一人一人にそれぞれの世界があって大切なものがある。人の世界を支配することは許されないし、自分の世界を誰かに委ねてもいけない。自分の世界は自分で責任を持たないと。
そしてご縁がありそれぞれの世界が重なることもある。それが家族であったり、友人であったり形は様々だろうけども、そこでまた新しい世界ができる。



「PERFECT DAYS」で主人公とスナックのママの元旦那が影を重ねるシーンがあります。誰かと世界(影)を重ねることでまた新しく生まれるものがあるのではないかと、そして重なっていた世界が離れることとなっても重なっていた世界があったお陰でまた今の自分の世界がより濃密なものとなるのだと私は感じました。




東京物語は家族の在り方を描いてあります。どこにでもあるような普通の家族の物語。
小津安二郎監督の描く家族を見ているとやっぱり当たり前が当たり前ではないことを痛感します。
20年以上離れていた両親と5年前からこうしてまた一緒に暮らせるようになったのは、本当に有難いことでそんな日々がとても尊い。



それにしてもお父さん(平山さん)役の笠智衆さんがね、本当に良い味を醸し出しています。いつ見ても笠智衆なんだけどちゃんと役にハマってるというか、存在していることが自然。そして可愛い。おじいちゃま萌えの私にはたまらん役者さんです♡
















#東京物語 #小津安二郎 #映画 #映画感想 #映画のある暮らし





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