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深い闇



私は今、LINEオープンチャット「読書会すみれ」の中で開催されているオンライン輪読会に定期的に参加しています。
1つ目は週一ペースで開催されている「深い河/遠藤周作」。
2つ目は月一ペースで開催されている「源氏物語/紫式部、谷崎潤一郎(訳)」。


輪読会の何が良いかというと、みんなで回しながら音読するのですが音読することで言葉が頭に入ってきやすい。更に頭の中で言葉とともに物語が映像化しやすい。
例えて言うならば、頭の中が洋画を字幕で見ているような感覚なのですが…分かるでしょうか。例えが下手ですみません。
そして、区切りのいいところで一旦止めてそこまで読んだところで感じたことや疑問点などをみんなで雑談混じえてお話するので理解が深まりやすい。脱線していく雑談もまた面白い。
輪読会、喋りが下手な私は始め苦手意識がありましたが参加する度に楽しさが増していっています。


と、ここまでが前置き。
前置き長くなってしまいましたが、今回は週一ペースで参加している「深い河/遠藤周作」に関連して思い出したことがあるので書いてみようかと思います。



前回みんなで輪読したのは「三章 美津子の場合」を半分ほど。
最初の頃の美津子の印象は癌に犯され弱っていく磯部の妻に静かにそっと寄り添う優しき介護人。
「三章 美津子の場合」では女子大生の美津子が描かれているのですが、最初の頃の印象と真逆の美津子であったことを知り仰天しました。
真面目で愚直なカトリック教徒の同級生大津を弄び、あられもない態度で突き放す。小悪魔通り越して悪女です。
そんな美津子と大津の話題で参加メンバーはザワザワし、雑談が大いに盛り上がったのであります。


ちょっと美津子のことは置いといて。
この大津くんですね…小太りで愚直で美津子に従順。
こりゃ、虐めたくもなるわと美津子に共感してしまったのです。



思い返すこと数十年前、私がまだ小学生中学年くらいのころ。
同級生にOくんという男の子がいました。
そこまで小太りではなかったのですが、小学生の割に背が高くて真面目でぬぼ〜っとしてて、言葉悪く言うならば木偶の坊のような子でした。


記憶が曖昧ですが、ある日習字の時間にそのOくんの顔に墨が飛んだのです。
そこでOくんの傍にいた私とその他数名の女の子たちはイタズラ心に火がついたのです。
どうせ顔が墨で汚れたなら落書きさせてとなったんだと思います。
Oくんもオドオドしながらも満更でもない様子だったので、みんなでOくんの顔に墨で落書きしました。


ところが帰宅後、私の家にOくんを連れたOくんのお母さんが怒鳴り込んできました。
どんな風に怒られたかは覚えていないですが、そりゃもうすごい剣幕で怒られて私の母はただひたすら謝るばかり。
私はOくんがいいよと言ったんだから問題ないやんかと内心不貞腐れていましたが多分その場は素直に謝ったと思います。



今考えたら恐ろしい。私単なるいじめっ子ですね。
でも男の子を虐めたく時ってありませんか?というか虐めたくなる男の子っていませんか?私だけかな。
人を追い詰めるような虐めはしたくないですが、従順な人だとちょっと意地悪したくなってしまうのです。


輪読会の中でも話したけど、元彼が歌舞伎町のホストだった時に酔った勢いもあって
「ブサイク!もっと飲め!」と命令してみたり、付き合い始めてから格闘技観戦後に元彼のお腹にソバットを試してみたり。



こうやって書いてみると、私悪女とかではなくめちゃくちゃ嫌な女ですね。
なんか本当にごめんなさいという気持ちになってきました。
その後Oくんとは中学校まで一緒でしたが、あまり関わることはなかったように思います。
その後はどうされているのか分かりません。
元彼は今も仲良しで、司法書士として立派に活躍されています。



今は虐めるなんて大人気ないことはなるべくしないようにしていますが、足をツボ押ししてあげる時に痛がられると笑いながら更に強く押しちゃうくらい。


いや、私未だに嫌な女かも。
歪んでる…
深い河というよりも、深い闇です。


美津子の気持ちが少しわかるなというお話でした。


楽しい輪読会に参加したい方は、LINEオープンチャット「読書会すみれ」へどうぞ。

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