カップ焼きそばの作り方
お湯を沸かします。
沸騰するまでの間にカップ焼きそばの包装を剥いで、中の小袋を取り出しておきます。
沸騰したら容器の内側の線までお湯を注ぎ、3分間待ちましょう。
しかし時間というものは有限です。あなたは麺がほぐれる3分をただぼーっと過ごすのですか？その間にアフリカでは180秒が経過しているのですよ？
そうですね、外に散歩に出かけてみましょう。適度な運動をしてお腹を空かせることで食事がよりおいしくなります。
散歩するのは林の中なんかが気持ちいいでしょう。ほどよく歩くとだんだんいい感じに汗ばんできますので、池のそばで休憩しましょう。
池を見て、あなたは思います。
「もしこの池に斧を落としたら……女神がでてくるかも。金の斧もらえるかも」と。
しかしそこに、たまたま通りかかったカップ焼きそばが言います。
「あなた、おやめなさいよ」
あなたは言いました。
「なんで？」
カップ焼きそばは言いました。
「女神が必ずでてくるとは限らないでしょ？それにあなた、斧なんかもってないじゃないか」
「じゃあ、コインくらい落としてみようか。ローマの池のように」
「それもおやめなさいよ。帰りにジュースくらい買えるじゃないか」
あなたはそれもそうだと思い、自粛しました。
すると、水面からザバアッと池の女神がでてきて言いました。
「カップ焼きそばよ。お前はなんてつまらない考えなのだ。この人間に斧も、コインだって落とさせない」
カップ焼きそばは言いました。
「現実なんてね、だいたいこんなもんさ。物語より生活が大事に決まってるじゃないか」
池の女神はその答えにカチンときて、カップ焼きそばを引きずりこんで金のカップ焼きそばにしました。
金色になったカップ焼きそばを持ち帰ったあなたは家に帰り、お湯を沸かしてそれに注ぎ、3分ぼーっと待って湯切りをしてソースをかけて食べました。
運動もしたのでいい感じに空腹で、カップ焼きそばはとてもおいしかったそうです。
ちなみにカップ焼きそばが金になったからといって、色味が変わっただけで特に味は変わらなかったそうです。必ずしも金だからおいしいというわけではなく、それは気分の問題です。
みなさんもこのようにカップ焼きそばを作って、おいしく食べてみてくださいね。
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noteで見かけたカップ焼きそばの作り方を書くという遊びがとてもおもしろそうだったので勝手に乗っかってみました。
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