見出し画像

退屈な飲み会の過ごし方

昨日は会社の人事部と飲み会だった。私含め中途入社して数ヵ月というメンバーを数名集め、飲みながら最近どうですか的なことを話しませんかとお誘いがきた。

まだ入社まもないので、こういう飲み会で社内の人と仲良くなっておくことって大切だ。気軽に相談できる人が多いと楽だし。でも大切ではあるが、会社の飲み会って気をつかってあまり酔えないし基本的にまあ面倒くさい。

そんな気持ちを読み取られたのか、後からコソッと「ちなみに今回の飲み代、人事部の経費で落とすよ…」と言われ、すぐにはい喜んで参加します!と返事をした。そういうことであれば話は別である。奢ってもらうお酒は格別にうまい。お酒の価値は自分で決めるのだよ。

終業後、無料酒に釣られたまあまあいい歳のおじさんたちが焼鳥屋にわらわらと集まる。初対面の人も多くて構えていたが、たまたま私以外の全員がゴルフ好きだったので私以外がずーーーっとゴルフ談義に花を咲かせていた。

腕の力だけで振っとったら背中痛めたっさね〜、上手くなるならアイアンを練習するとが早道と思うんよ、○○住み?じゃあそこのコースは知っとる?とかそんな話を永遠されてもこちらはなーんもわからん。ここは耐えだ…と思い、私は「さすがですね〜!」「しゅごいしゅごい!」などと適当に合コン相槌のさしすせそを連打しつつ、キャベツをかじって暇つぶしを考えていた。

個人的にある賭けをしてみた。肉と肉の間にミニトマトが挟まっている串があったのだけど、私はトマトが食べられない。そこでバレないようにこのトマトを他の人に食べさせることができたら私の勝ちとした。

串からトマトを箸でとり、隙をついて隣の先輩の同じ串にトマトを刺した。肉・トマト・肉という串だったので、先頭にもう1つトマトが追加されてもわりと自然である。すると先輩はバンカーの攻略法の話をしながらごく自然にそのトマトを口に運んで……ホールインワン!やったぜ。ボール(トマト)をカップ(口)に入れる、私なりのゴルフである。

しかしだ。焼鳥屋で食べるキャベツのうまさには舌を巻く。キャベツに味噌をぬりパリパリ食べるのだけど、あっという間に一皿食べ尽くす。家で食べる時よりも格段においしい気がするのはなぜだろう。

人は好きなことをしているときが一番輝くというが、キャベツが生き生きとする瞬間は焼鳥屋にあるのか。だとするならばキャベツとしても本望だ。

そしてキャベツの後に食べる鶏のうまさよ。いい感じに肉の後味をリセットしてくれ、また次の串を新鮮に味わえるという役割もこなしてくれる。

だけど、焼鳥の後にキャベツを頼んで終わりにするとなんか損した気持ちになる。キャベツが締めかよ、というわけだ。だから「キャベツは先」というのが焼鳥屋の俺ルールとしたいところなのだな。うむ。

「ちょっと三毛田君、聞いとるのかね?」

すいません。なんのはなしですか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?