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ラスベガス:そうか、私は4回も浮かれポンチになるためにこの街に来ているのか

魅惑の街、ラスベガス。どうやら私はこの街を4回訪れているらしい。
バカみたいに行っている台湾に次ぐのがベガスだったなんて自分でもちょっと驚き。

「コイツ、ギャンブラーか」と思われているかもしれない。違うんです。日本じゃギャンブルやらんのです(ベガス行ったらやるけど)。ベガスって「ギャンブルしかやることない。金がないとつまんない」って思う。たぶん世界中の人に「ラスベガスと言えばなに?」クイズだしたら、99.9%の人が「カジノ」って答えると思う。
いやいやギャンブルだけじゃないんですよ、ラスベガスさんの魅力って!

ラスベガスさんは「大人のディ●ニーランド」なんですよ!

もちろんギャンブルも「大人のデ●ズニーランド」のなかに入ってますが、ギャンブル以外にも、私たちを楽しませてくれるアトラクションがそこかしこにあるのです。それは正に街全体がディズ●ーランドの如く……。
そして私が4回ベガスに行ったのにはもちろん毎回違う理由があるから。

■初回:いつもの旅友と。純粋に行ってみたかったしCirque du Soleil「O」を観たかった。
■2回目:ベガスで浮かれポンチな年越ししたい!友人(初ベガス)が行きたいと言うのを口実に計画
■3回目:マイケル・ジャクソン好きの友人(またしても初ベガス)がCirque du Soleil「ONE」を観たいと言ったのを口実に計画。浮かれポンチな年越しagain
■4回目:仕事が辛すぎて浮かれポンチになりたくなる。アンテロープキャニオンに行きたかったので、友人(初ベガス)を言いくるめる

上記の通り、私的ラスベガスのメインは「浮かれポンチになること」なんです。

そして、2回目以降は「初ベガス」の友人を巻き添えにしていますが、行く前はベガスという街にはあまり興味なく「ギャンブルはやらないからひとりでやってていいよ」と言っていた友人たちも、帰るころには「ラスベガス超楽しい!スロットマシン回す!」と、どっぷりベガスの魅力にとりつかれるのです(ちなみに友人の一人は翌年も行っていた)。
それにくわえてCirque du Soleil大好きマンの私は、常設ショーを観たい(現在の常設ショーは4つ)、アドベンチャー魂を掻き立てるネバダ州周辺の大自然観光地に行きたいなどなど、結構本気で「ギャンブルするヒマないぜ」ってくらい見どころ満載の街なのです。

そして「金がないとつまらなそう」というイメージも、ちょっとだけ違うのです。

そりゃぁ湯水のように使える金があれば楽しいことに違いありませんが(そんなの世界中どこだってそう)、「街全体が●ィズニーランド」と思わせる所以は、無料なのにショボくないショーや無料なのに大満足する展示物が至るところにあること、そして作りこまれたテーマホテルでダラダラするだけで楽しめるところ。宿泊ホテルのプールに入れる時期なら、テーマプールで遊ぶのもいい。ウォータースライダーがあったり、古代ローマ風プールだったり。思った以上に楽しめる。

ポップアップ展示も各ホテルで年がら年中開催しているし、映画『オーシャンズ11』でおなじみの高級ホテル、ベラージオさんの噴水ショーや、私の部屋の10倍以上ありそうな温室エリアを季節ごとに生花でディスプレイするザ・ガーデンも見逃せないし。

ベネチアンホテルはその名の如くベネチアを再現しているので、ゴンドラでカンツォーネを歌いあげるアメリカ人(であろう)を鑑賞するもよし。中世ヨーロッパ的ドレスを着た方々によるオペラショー(ゲリラ開催)に遭遇することもできる。

ダウンタウンなら、おなじみフリーモントストリートの電飾アーケードも見なきゃいけないし(全員が上を見上げるのでスリに注意らしいですよ)、ちょいレトロなカジノの雰囲気も味わえる。あと、1軍を退いたスロットマシンで遊べる(これ大切)。アメリカーンなお菓子のお土産買うにしてもダウンタウンで買ったほうが安いから、移動がちょっと面倒なんだけど、なんだかんだ毎回行く。

もうこれだけで数日は必要ってもんですよ。タダでこんなに楽しませてくれるんだもの。

もちろんお金を払えばもっと素晴らしいショーや展示物が拝めるので、TICKETS的なチケットショップをフル活用。タダでも十分楽しませてくれるのに、金を払ったらどこまで楽しませてくれるのか、ってハナシですわ。

私の目的のひとつでもあるCirque du Soleilは、水中ショーのオピニオン「O」、ボディバランスが霊長類を卓越した人勢ぞろいの「Kà」、純粋にサーカスを楽しめる「Mystère」、マイケル・ジャクソンの曲やダンスリスペクトの「ONE」もライブを見ているみたいでカッコよかった。欧米人のおばちゃんたちもノリノリで踊ったりしてかわいい。
今は常設シアターがなくなってしまった「Varekai」は、アカデミー賞&グラミー賞も受賞した石岡瑛子さんデザインの衣装が素敵だった。
なんだかんだ「O」とか毎回見てます。抜群に高いけど。でも見たくなっちゃう。

セリーヌ・ディオン、エルトン・ジョンなどセレブの常設ショー(ブリちゃんの常設ショー見たいなぁ……)、フリーモントストリートをターザン状態で駆け抜けるジップライン(思っていた以上に楽しかった。そして結構長かった)や、いまは観覧車もできたらしいし。

砂漠のなかの鮮やかなネオンストリートを楽しめるストラトスフィア・タワーの展望台も、ぐだぐだソファを確保できれば「一生いれる……」と思う夜景のキレイさ。展望台には絶叫マシンも完備(怖いから乗ったことはない)。

有料展示はあまり行ったことがないのですが(時間なくて……)、度肝を抜かれたのは、ピラミッド型ホテル・ルクソールの「タイタニック展」。
なぜにラスベガスでピラミッドでタイタニック?と思って、4回目のベガスまで完全スルーしていました。

が、とにかくこれ、すごかった。なめてたわ。

チケットは、当時のタイタニック号の乗車チケットを模したもの。裏面に知らない人の名前や客室クラスがやけに細かく書いてあるなぁ、と思ったら、本当に乗船していた人の名前や人となり、乗船理由が書いてある(なんでこんなに詳しくわかるんだろう)。

もちろん入ってすぐタイタニック・ポーズの記念写真を要求されるので、そこは英語が分からないふりをして華麗にスルー。そしてまたしても例の映画で有名なバルコニーの実物大再現(意外とちっちゃい)はもちろん、船室も再現されていて、1等と3等の格差を目の当たりにして微妙な気持ちになったり。

海底からサルベージされた食器や日用品(髭剃りキットとか)、栓が空かずに残ったシャンパンなどの展示コーナー、事故当日の気温や暗さ、音を体感できるデッキの再現も。

そして何よりトリハダものだったのは、超巨大な船壁の一部。

もちろん本物。
ガラスの厚さも間近で見られるので、「こんな頑丈な船壁でも折れてしまうのか」やら「この時代にこんな客船を造れるのか」やら(明治/大正の切り替え年でもある1912年ですよ)、体中からいろんな感情が一気にトリハダになって溢れ出てきました。

ちなみに展示の最後には、乗船していた全員の名前の一覧が壁一面に書かれていて、入口でもらった乗船券の方が生存できたか、亡くなってしまったのかが分かる。もちろん、「乗船していた全員」だから、乗客だけでなく乗組員の名前もあって。亡くなってしまった方は圧倒的に乗組員や2等・3等船室の方が多いので、ここでまたしても格差を目の当たりにしてなんだかなぁ……と複雑な気分になりました。

やっぱり本物であることや視覚的に訴えかけてくる仕掛けがあると、今更ながら「本当に起こった出来事なんだな」と、浮かれポンチになりに来たラスベガスとは一瞬で切り離されて、考えさせられるものがありました。「わざわざラスベガスでタイタニック展て~」とか思っていたけど、本当に行ってよかったと思う。入場料ちょっと高かったけど。でも、もう一度行きたいとも思っている。

もちろんグランドキャニオンやアンテロープキャニオンなどの大自然日帰りツアーもあるので、こちらも超絶おすすめ。

「○○キャニオン」の中に身を置くと、地球の壮大さや美しさがビシビシ突き刺さってきます。

私の初グランドキャニオンは、海外旅行なんてほーんの少ししか行ったことない20歳くらいの小娘の時代だったのですが(ロスからの日帰り観光だった)、想像のはるか斜め上をいくスケールに圧倒されて涙しました。
谷底に吸い込まれそうな気分になったし、渓谷の深さに現実味がなくてポンって飛べるんじゃないかなと錯覚したほど。もちろんそれまでに映像や写真では見たこともあったしどんな場所か知ってはいたけど、自分の経験値だけでは測れない風景をリアルに想像するのは不可能なんだな、と身をもって体感しました。やっぱり想像と体験には雲泥以上の差がある。

当時、留学&パックパッカー経験があった会社の先輩が言っていた、「若いときは借金してでも旅行に行って自分の目でいろいろ見たほうがいい。世界は広いよ~」という言葉がすんなり腹落ちした瞬間でした。
壮大な自然に、私の想像力なんて音速で追い抜かされましたわ。

そう、世界は広い。

だから堂々と浮かれポンチになれるこんな街があってもいいんだ!

朝4時にサンドイッチ買いに行ってもみんな並んでるし(アール・オブ・サンドイッチ、マジで日本進出してほしい)、深夜に泥酔したミニスカポリス(すげーかわいかった)がごみ箱に「はろぉ~」って挨拶しててもいいし、年明け早々にスロットマシンを回すアジア人に「トモダチとはぐれたの~。アンタもはぐれたの?一緒~♪てゆーか勝ってる?」と絡む欧米人がいても(秒で回収されてた)、ギラギラでパツパツなキャミワンピのちょっと大きなお姉さんが裸足で歩いててもいいの。

ベガスならそれが許されるの。世間的に許されているかどうかは知らんが、私は許す。

初ベガスは暗い時間に到着したので、飛行機の窓から真っ暗な中にギラギラしたネオンの街が見えたときにめちゃくちゃテンション上がったなぁ。

そして飛行機を降りた瞬間にズラッと並ぶギラギラスロットマシンを見て、「私、この街大好きだ」と確信した。入国審査後とかじゃなくて、飛行機と空港建物を結ぶボーディングブリッジ抜けた瞬間ですからね。「Welcome to Las Vegas」の文字より先にスロットマシン。

ネバダ州周辺の大自然は、まだ次の感動のためにセドナやモニュメントバレーなど残してあるので、早く行ってみたいな。人生観変わるような景色に出会えそうでワクワクする!
バック・トゥ・ザ・フューチャーごっこもしなきゃ!

あと、私がベガスで(というかカジノで)毎回していること。
初回ベガスの時に友人とドはまりした「SHINOBI」ってスロットマシンを探すこと。
いや、これ、なんかすごい面白かったんですよ。今考えると本当に普通のスロットなんだけど、「いよぉ~」と必要以上に派手に祝ってくれたり、アメリカ人的な間違った日本前回だったり。曲覚えるくらいハマったんです。

そしてSHINOBIもう一度やりたいの!!
 でもどこにもないの!!!!
誰か「SHINOBI」を見つけたら教えてください。マジでそこ行くんで……。


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