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根本敬/人生解毒波止場

今だったら確実に発売を止められている一冊。
インターネットも発展していない90年代の悪趣味ブームだからこそ出せた本。

深淵を覗くときなんとやらとは言うが著者とその仲間達は野次馬感覚で深淵を除いている。
そして深淵を決して濁さずありのまま書いている。
取り上げられてるのはだいたい身の上に訳のありそうな人、精神病、知的障害者だ。
そういう類の人の物言いたげな顔を著者は「においのあるいい顔」と称している。
濃すぎるので少しずつ読んでいるが著者が中途半端な性転換をした太めの外国人のおばさん(元おじさん)とセックス「してしまった」話と後に因果応報で読者に刺し殺され鬼畜系に幕を下ろしたライター・村崎百郎のゴミ漁り論は「いろんな人がいるんだな」としみじみ思った。
この本に書かれてるタイプの人はインターネットにごまんといる。
真似して深淵に覗かれないよう自衛するしか私たちにはできない。

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