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意地でも「学び」たくない

楽しくなかったなあと思いながら知識を得たくない。
つまらないと思いながら勉強したくない。
それってなんの役に立つの?だなんて言いたくない。

楽しいから覚えたい、楽しいから知りたい、ためになるから分かりたいというスタンスがいい。

はー30もすぎて何年経つんだい、なにを夢のようなことを。
苦労は若いうちに勝手でもしろだなんて言わないけど苦労したことで得られる鎧はなかなかにいいなめし革でできておりますことよ。
ん?まって、なめし革って強いのか?
へえ、革の強さは大人の革か子供の革かで決まる(1つの視点)、なるほど。
こんなところからでも学がないのがわかるくせに腑抜けたことを言いなさるな。

勉強が楽しくなくなったのは「受験」が視野に入ってからだったなあ。
あれも受験に出るから覚える、これも受験のポイントだから押さえておく。どうせ死ぬのに受験受験。あーもうやだやだなんて思っていたけど受験する前の人生より受験をした後の方の人生の方がずーーーーっと長いからこの考えまじダサい。
こういうことを言うやつに限って将来を憂いて自死する勇気もない。痛いのは嫌だもん、でもそんなことでどうするんだー!って怒られるのも辛いんだよねえーんえーん。はあ、ふざけるなバーカ。
たしかに大学に行った人生の方が個人的にはずっと楽しかった。たしかにたしかにそれはそうだけど、受験のための勉強は本当に本当に本当になんにも楽しくなかった。
大学の講義で得た知識で救われた心は確かにある。大学に行ってなかったら今頃私は名前のつかない病気未満のクズムーブで20年引きこもりのゴミ屋敷メーカー穀潰しうんこ製造巨大人型文鎮と化していただろう。今も似たようなものだけどとか言わないで。
受験のために、の後は就職のために、だった。就職のためにこれを勉強しておきなさい、このドキュメントとか時論口論だとか池上彰のニュース解説だとかのテレビは見ておきなさい、新聞も読みなさいだなんて言われるのも同じぐらい辛かった。大卒程度の大人には必要な教養だったとしても理想の就活生像の雛形に押し込められるのが気色悪かった。そのくせ面接で取られるのはちょっと変わったことも頑張ってきたアピールができる明るくて元気で陽気な人材ばかりだ。悔しかったら勉強してそんなこと言われなくてもいい大学に行くべきだったんだろう、何事も中途半端だから首が絞まる。一番以外は全員コネで入社するから意地でも1番にしかなるなとも言われた、つらかった。
いやいやそんな陳腐な表現で何をほざいてはるのだなんて思う捻くれた自分がいて、でもそれがいまだにレールから外れたかっこいい大人像への憧れを捨てられていないという感じもしてそれもまたいやだ。そんなの今時はやらない。型にハマった上でさらに盛ってやるのが令和のエリートだよね。みんなそんなフィジカルとポテンシャルどこから捻出してんの?

それにしても楽しくないから辛いやり方で必要なことをやらないだなんて甘えたことを。辛いことから何も学べないグズ、ノロマめ。愚か者は哺乳瓶でも吸って寝てろ。お前みたいな奴がいるから政治が腐るんだと言われても仕方ないと思え、甘えるな苦労しろ学べ。

そんなことまでして学びを得る人生、何が面白いんだろうだなんて悪あがきをしてみる。学んだ人にしか得られない面白いフィールドがあるのは知ってる、私がいる程度のグレードでもそういうフェーズは存在するからなんとなくわかる。でもがんばりたくない、高ければ高い壁の方が登った時気持ちいいかもしれないけどその前に私の手には指紋がもうない。

それでも悔しいから意地でも楽しいと言っていたい、知りたいのは楽しいからだと言っていたい。
いつでも最後にすることもできるし勝手に最後の方がやってくるかもしれない、なんにせよ楽しくないことなんて一つもなかったって言ってやりたい。反吐がでるけどそうしたい。



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マオンロンシーが書いたところだけで10万字ぐらいありました。
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