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カロリー定額制

ハローワールド。
人間の限界を超えた太り方をしていることでお馴染みの私です。
この間も弘前城の中を歩いた際にあまりのスタミナのなさで10回以上の休憩を挟んで連れの友人をめちゃくちゃに困らせてしまいました。
みなさんはこんな私が食とどんな付き合い方をしているかご存知でしょうか。

ご飯をとにかくたくさん食べたい?
すぐにお腹が空く?
兎にも角にも口に食べ物を入れておきたい?

たしかにそう言う部分も無きにしも非ずですが、これらはどれも限界を超えて太ってから得た欲求です。
限界を太ってしまったボディを維持するために体が何かを食べさせているようにしか思えない。
すいません嘘です、私の体はきっとそんなことは思っていない。
たくさん食べて広げられてしまった胃袋が満たされないだけです。

それは置いといて私と食との間にはこんな関係も存在します。
とにかくいろんな味の食べ物を味わいたい、これです。

お腹がいっぱいになんてならなくてもいい、なったとしても1日の最後にそうなっていればいい。
とにかくいろんな味の食べ物を「食べて味わってみたい」のです。

有名パティスリーとコラボしたコンビニスイーツ、旅先に行くとたくさんあるカフェのコーヒーやケーキ、ご当地グルメの食べ比べ。
舌は足りるが胃は足りない。
無理やり胃袋を足らせても今度は健康診断に引っかかる。
しかも30過ぎると変な食べ方をしようものならすぐに胃もたれする。
でも消化器が若いうちにいろんなものを味わって少しでも楽しんでおきたい。
食への煩悩、嫉妬、ジレンマ。
俺はお前を味わいたいだけ。
不健康になりたいわけでも満腹になりたいわけでもないのにお前は私の中に入ると勝手に吸収されて栄養になってしまう。
どうして、どうして!

私の体なんだから私の内臓にも多少は気を遣って欲しいものです。
どう考えても脂肪過多なんだから「あーご飯食べてるけど今は栄養にはしなくていいか」とか「甘いもの食べてるけど血糖値上がりそうだから今はそのまま体外に出しちゃうね〜そういうわけでおしっこ甘くなってるけど今だけだから!」ぐらいの気遣いは見せて欲しい。
たしかに雇い主である私はポンコツだが気配りに鈍感すぎる方ではないと自負している。
私を見習って私の内臓もちょっとは栄養の吸収の仕方を加減してほしいだけなのに。

そういうわけで私が自分の内臓に提案したいのが「カロリー吸収定額制」でございます。
スマホでも毎月快適な速度で使えるギガ数は限られていて、快適な速度で使えるデータ量を使い切った後は通信速度が極端に遅くなってしまうプランがありましたよね。
あれを我が肉体でも採用しようではありませんか。
1日の生活を保つための代謝に必要なカロリーを摂取したら、それ以上の吸収はどれだけ食べても体に入ってきた栄養の……うーんそうだな、100分の1にするとか。
1日の切り替えは朝の4時でスマホゲームのログインボーナス切り替えによくある時間帯とかいかがですか。
かといって栄養が偏ったらどうしようもないから脂質・糖質については1日の規定カロリーの一定の割合を超えたら自動的に低吸収モードにしましょう。
どうですか、悪くないんじゃないですか?
私は好きなものを好きなだけ味わっても体を壊さなくて済む、あなたたち内臓も必要以上の栄養を吸収して病気になったりせずに済む。
Win-Winですよ、Win-Win。
これで私たちは好きなだけ気ままにグルメな生活を送ることができるってわけですよ!

え、そんなことしなくてもなんとかできる方法がないわけじゃない?
そもそも食べる量を減らして運動することもできないくせに内臓にばかり無理難題を押し付けるんじゃない?
雇い主の煩悩の都合しか考えられていなくて内臓は新しい仕事が増えて負担が増えるだけである?

はあ、はい……そうですか。
いや、こちらこそ無理言ってすみませんでした。
まずは雇い主が頑張ってるところ見せないと皆さんも納得しないのはそれはそうですよね。
がんばれない主人で本当に申し訳ない。
いや、そんな謝る暇があるならダイエットしろ?
はい、はあ、本当にそうですね、はい、すみませんでした。




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