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時間が止まる、芸術作品に魅せられて

芸術家として生きることを宣言し、もうすぐ4年。

日増しに、芸術って素晴らしいなぁと実感している。芸術に魅せられている、といってもいい。なぜなのか考えると、僕の場合は、世界の見方を変えてくれる、素晴らしい作品との出会いがあったことからだと思った。

例えば、ドイツのハノーファーで出会った、ジェームズ・タレル氏の光の作品。またイサムノグチ氏の彫刻作品。さらには、箱根のポーラ美術館で出会ったロニホーン氏の水の作品。

どれも、本当に素晴らしかった。

どう素晴らしかったのだろう?と思い返すと、これらの作品において、「時間が止まる」体験をしたことを想い出す。優れた作品に出会った時、僕は頭が真っ白になり、頭をぶん殴られたように、思考が一気に吹っ飛んでしまう。時間がとまったような感覚に陥り、何かの空白領域に身体がいざなわれる。

一瞬の静寂と混沌の後、何らかの気づきがやってくる。ジェームズ・タレル氏の作品との出会いは、啓示的ですらあった。「光」に関する認知が一瞬で変わったしまったのだ。これらの気付きは、言語で説明可能でない場合も多いが、それを知ってしまった後では、その前と比較し、明らかに世界の見方が変わってしまうのだ。

僕も、そのような作品を世に提示し続けたいなぁと思う。ただいうは易しで、コンセプトが際立っていれば良いわけでもないし、単に洗練されていれば良いわけでも、面白ければ良いわけでもない。世の中の殆どの作品に対し、時間が止まる感覚を持つことはない。

どんな作品が、この「時間を止める」作品たりうるのかは分からないが、今後もそこを目指し続けたい、そう思った。

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芸術のげの字も知らなかった素人が、芸術家として生きることを決めてから過ごす日々。詩を書いたり、創作プロセスについての気付きを書いたり、生々…

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