見出し画像

スペイン旅行ログ ~ マドリード、トレド、グラナダ、バルセロナ~

先日スペイン旅行に行ってきたので、健忘録程度に記録をしておく。
だらだらと長い文章になっているので、読み飛ばすのが吉。
もしスペインに旅行を予定している人の参考になったら幸い。


旅行先の検討

まずスペインのどこに行こうか?というところから検討を始めた。
参考にしたHISの旅行プランで、憧れのスペイン9日間プランというのがある。

日程的には
1. マドリード (4時間)
2. トレド (2.5時間)
3. コルドバ (2時間)
4. グラナダ (2時間)
5. マラガ (2時間)
6. ミハス (2時間)
7. ロンダ (2時間)
8. セビリア (2時間)
9. バルセロナ (4時間 + 1日自由)

3月の値段で57万/人くらいだった.
パートナーと一緒に行くことを考えて、2人で最低114万.
これにプラス食事とかお土産とか、観光費用を加算すると130万はかかるだろう…

これを見たとき

1. 高い
2. いろんな場所に行き過ぎ
3. 滞在時間が短すぎ
4. ほとんどが移動時間で中身がない
5. 自由時間がほぼない
6. 食事が魅力的でない

というネガティブな印象が湧いてしまった..

プランを練り直す

そこで自分たちで旅行計画を組み立てて、好きなものを食べ、好きなところに好きなだけ行こうという方針に切り替えた。
まずは行きたい都市を絞ることにした。

旅行プランは、日本に例えると、長崎、広島、京都、大阪、東京、北海道まですべてを回るようなプランなので、それはどう考えても忙しすぎる。
体感的には東京だけでも1週間は普通に過ごせるだろう。

アルハンブラ宮殿、プラド美術館、サクラダファミリアは絶対に行きたいよねということろから、マドリード、グラナダ、バルセロナは決定となった。
ちょっと物足りないかなと思ってトレドをたしたのだけど、旅行後の結論からいうと行く都市は多すぎで、マドリード+1日ぐらいは余裕が欲しかったかなという感じになった。

日程は下記のような感じ

1日目: 東京 -> マドリードで出発
2日目: マドリード: プラド美術館、バル巡り
3日目: マドリード: 王宮、レイナ・ソフィア美術館、プラド美術館、StreeXO
4日目: トレド: アルカサル軍事博物館、トレド大聖堂、サント・トメ教会、パラドール
5日目: グラナダ: 移動
6日目: グラナダ: アルハンブラ宮殿 (ナスル朝宮殿、ヘネラリフェ、…)
7日目: バルセロナ: 移動
8日目: バルセロナ: サクラダファミリア、グエル公園、ピカソ美術館、カサ・バトリョ
9日目: バルセロナ->東京: 移動
10日目: 東京: 着

羽田からマドリードへ

羽田からドーハ、ドーハからマドリードに飛行機で乗り継ぎをした。
ドーハ空港が予想以上に広く、空港内に駅乗り換えが必要な感じでかなり迷ってしまった。。
トランジット時間は1h25minで余裕かと思ったのだけど、結果的に搭乗ギリギリでかなり焦った。
移動タイム、トイレタイム、到着遅れなどを考慮すると2hぐらいの余裕があると安心だねという結論に至る。

飛行機内での話。
ドーハでのトランジットという土地柄か、飛行機の座席ではパキスタン出身の人の隣になることが多かった。飛行機で3D立体地図が表示されるのだけど、お互いの出身地を地図で教え合うのが地味に楽しかった。
あと映画はインターステラーとアバターを見た。
インターステラーはSF宇宙モノでかなり刺さった、唐突に宇宙人が出てこないのもポイント高い(伏線)。

ところでドーハのトイレシャワーにめちゃくちゃカルチャーショックを受けた。
トイレ横にシャワーが併設されてるのだけど、前の人が出た瞬間に入ると便器から床まで水でビチャビチャな状態だったりする。時間のない中で頭の中が「???」でフリーズしてしまった。清潔ではあるんだろうけど拭くのがめっちゃめんどくさいのだ。

1. 首都マドリード

マドリードに15:00頃に到着し、急いで旧市街のホテルへ。
ホテルのラウンジではガイドさんがすでに待機していて焦る。
はじめてのスペインということもあって、初日と2日目は日本人の現地ガイドさんを頼んだのだけど、ここで色々教えてもらったのが非常に良かった。

まずはプラド美術館に徒歩で向かう。

料金は1人€7.5で、ガイドさんも合わせて4000円弱ぐらいだった。
プラド美術館は世界的に有名な美術館の一つで作品数と、「あ、教科書でこれみたことある」といった感じの有名な絵画ばかりが展示されていた。

ガイドさんは流石に博識で、ゴヤやベラスケス、エル・グレコ、カラヴァッジョなんかのおまけ話や逸話、作品の見所なんかを的確に教えてくれてかなり満足度が高かった。
美術史に興味がまったくなかったのだけど、後日に美術絵画解説系YouTubeを見まくって、現地での経験を補完していく体験が楽しかった。

おすすめは山田五郎さんの解説。
プラド美術館の絵が多数紹介されているので、訪問前後でみるとより作品の解像度が上がると思う。

個人的に印象に残ったのは

1. 快楽の園 (ヒエロニムス・ボス)
2. ダビデとゴリアテ (カラヴァッジョ)
3. 黒のシリーズ (ゴヤ)
4. ラス・メニーナス (ベラスケス)
5. 弟子たちの足を洗うキリスト (ティントレット)

ガイドさんに教えてもらったのだけど、「弟子たちの足を洗うキリスト」は右端から見るか?中央から見るか?左端で見るか?印象が変わるという不思議な絵だった。歩きながらみると絵に奥行きがあって動いているような印象になる。「動く絵」とガイドさんは呼称していて、遠近法が素晴らしいので各視点での机やタイルの奥行き感が妙に際立った絵だった。
大きな絵なのでこれはぜひ現地で見てほしい。
全体的に絵と鑑賞者の距離感がたっぷりとあって、1枚1枚の視聴最適距離を配置している美術館だった。(たぶんそれは普通なんだろうけど)

美術館タイムが終わった後は、バル巡りをしていった。

スペインのバルというのは日本の飲み屋と少し違う。
タベルナという「立ち飲みバー」と「座って食べれるレストラン」が融合されたような形式が多かった。立って飲んで、疲れたりゆっくりしたかったらレストランの方へっていうことらしい。
特に立ち飲みバーエリアは人と人との距離感が近く、2~5人位のグループが何組がひしめき合って立ち話をしながらつまんで飲んでをしている。
この距離感と熱気はスペインぽいなと感じた。

また店独自のこれっていうメニューがあるそうで、そのメニューを目当てにして何件も巡る。今回は5件の店を巡っていった。

LA VENECIA
オリーブが美味しい、シェリー酒飲み比べがいいみたい
PRADA A TOPE
セシーナ (牛の生ハム)、赤のモストが美味しかった
Casa Alberto (たしか…うろ覚え)
牛もつ煮
La Casa del Abuelo
エビのアヒージョ
La Pulpería De Victoria
ものすごい柔らかいタコ

どれも美味しかったのだけど、おすすめは、LA VENECIAのつまみで出されるオリーブ。オリーブを食べてうまいと感じたのは初めてだった。なんというか新鮮で、缶詰の酸っぱいグジュグジュ感がまったくなく、柔らかい実とそこからあふれるオリーブオイルを食べるのがなんとも癖になった。
あんな新鮮なオリーブだったらサラダに入れてもうまいだろうなと思う。缶詰では再現できない美味しさだった。

もう一つ上げておくなら、タコのガリシア風も面白かった。
シンプルな味付けなのだけど、すごいふわふわの柔らかいタコが特徴。「え、なに今のふわふわ?」って思ってもう一口食べるとまた「え、なに今のふわふわ?」となる不思議。無限ループだ。タコって酢漬けで固くてまずいよねっていうイメージがあったので、その触感と相まってとても新鮮な経験だった。
ガイドさんも家でタコを叩いて柔らかくして作ったことがあるらしいのだけど、ここまで柔らかくならないっていっていた。マジでどうやって仕込んでいるんだ…

あと、お酒を飲めない人はモスト(mosto)を覚えておくといい。

モストとは醸造前のアルコールフリーのぶどうジュースなのだけど、これが結構美味しかった。特に赤のモストに柑橘類を浮かべたやつがうまかったな…
あれだけ買って帰りたかった。
でもバルセロナのスーパーにはなかったんだよな。

スペインのバル巡りは1品食べてすぐに次の店へという感じで、日本と比べてテンポも早い。3-4人でグループになって1店舗づつ別の人が会計していくというのが地元スタイルらしい。

面白かったのは一部の古い店で、会計をテーブルにチョークで書いて現金決済というのを採用していたことだった。
どうやら税金をちょろまかしたいご様子で、チョークを消して現金決済ならば証拠ものこらず綺麗さっぱりということらしい。

そんなこんなで夜遅くになり、帰路につく。
22:00~23:00過ぎるとマドリードの一部の通りは危ないらしいので、飲み過ぎには注意。


2日目になって、朝は旧市街を散歩しつつ、マドリード王宮に向かう。

途中プエルタ・デ・ソル広場 を通って、有名なクマとイチゴノキの銅像を発見。

クマとイチゴノキ

この銅像が13世紀ごろからマドリードのシンボルになっているようで、バスやら市内の各所でこの図をかたどったもの紋章(エンブレム)が各所に出現する。ちょうど東京都でイチョウのマークが各所にあるのと同じような雰囲気だと思われる。

途中オペラハウスを通ったりした、どうやら有名な場所らしい。

Teatro Real

そんなこんなでマドリード王宮に到着

マドリード王宮

マドリード王宮は特に予約せず行ったのだけど、ガイドさん付きだったからか、団体入り口からスッと入れた。個人の方は長蛇の列だったので、事前購入必須かもしれない。

入口の紋章
カスティーリャ王国、レオン王国、アラゴン王国、ナバラ王国、グラナダ王国、ブルボン家、神聖ローマ皇帝の王冠を意味している
(これだけで歴史の複雑さがわかる…

中は正に豪華絢爛といった様子で、床から天井までぎっしりと彫刻と模様で埋め尽くされていた。
どこを切り取っても豪奢にするという意思を感じた。
金細工や意匠を凝らした家具、中国っぽい壺や陶器装飾なんかもあった。大航海時代に太陽の沈まぬ国として、世界中に植民地を増やしていったその表面はここにあるんだろう。インカ帝国を征服し、南米から金や銀を大量に掠奪したという富の一端をみたような気がした。
床もすごく、部屋ごとに王立タペストリー工場で絵画から一点ものの絨毯を作り配置しているようだ。
王族のイベントがあるときにはいまだに利用しており、一週間前ほどから一般公開は出来なくなるそうだ。

王宮内の装飾の一部
カトリック両王 / カスティーリャ女王イザベル1世
カトリック両王 / アラゴン王フェルナンド2世

ごく一部しか撮影は許可されなかったので、内部の雰囲気は公式サイトからどうぞ
https://www.patrimonionacional.es/visita/palacio-real-de-madrid/espacios/salon-de-columnas

圧巻ではあったけど、ここで暮らすのはなかなかに気が休まらないだろうなという感じだった。

ガイドさんとの雑談、中国系の人は絵画よりも豪華絢爛の装飾に興味があるようだ。パット見の観光客にも中国系の人が多い雰囲気がした。

アルムデナ大聖堂

王宮をでてみると、隣の大聖堂に群衆が集まっていて何だろうと聞いてみた。ちょうど訪れた3/11がマドリード列車爆破テロ事件 のあった日のようで、マドリード王宮すぐ横のアルムデナ大聖堂 には警官が何人も控えて厳重な警備が敷かれていた。見ることはできなかったけど、どうやらスペインの王族も参列するような雰囲気だった。マドリード王宮の出口でちょうどフェリペ6世とレティシア王妃の写真が飾ってあったので、タイムリー感が凄まじかった。

小休止して朝ごはんタイム

チュロスとホットチョコレート
スペイン広場

美術館を出て、少し遅めの昼食はLa Paella Realへ。
ガイドさんの紹介でパエリアが絶品とのことだったので頼んでみた。
かなり高かったが大ボリュームで満腹になった。

魚介の全部のせパエリア

一息ついてレイナソフィア王妃芸術センターに向かう。

サルバドール・ダリ、窓に寄る少女
ダリの妹アナ・マリアをモデルにした絵
サルバドール・ダリ、The Great Masturbator (!?)

ダリの有名作品もいくつか展示されていて、見ごたえのある美術館だった。
プラド美術館が古典なら、レイナ・ソフィアは近現代の作家多め。見ていて感覚的にもわかりやすい感じがした。
2枚目の作品は大賢者ってことだが、ガイドさんがおばさま方にその通り説明した時、後で避難されたとこぼしていて面白かった。

ピカソ、ゲルニカ

そして、目玉のゲルニカ。
ゲルニカとは地名のことらしい。ピカソの傑作の一つで美術の教科書でも見たことがある人はいるだろう。スペイン内戦時に独裁政権を振っていたフランシスフランコという人物が、戒厳令を出すことでゲルニカの爆撃自体をなかったことにされてしまう事件があった。現地でその様子を知ったピカソは絵という手段でこの無差別爆撃の悲劇を告発したようだ。

生で見るとその絵の大きさと力強さが伝わってくる。キュビズムで描かれているから、疑問を抱かせ解釈の幅が少しあるのがいい味になっている。もしこれが鮮明な写真だったり、精緻な模写だったりしたら、全く違う結果になったんじゃないだろうか?
1世紀弱たったはずなのに、まだ伝える力を内包しているのはメディアとして驚異的だなとおもう。少なくともゲルニカ爆撃自体の背景を知らなかった外国人の私にすら、調べさせる伝えるだけのパワーがあった。

2日目ラストは、プラド美術館の無料開放に向かう。何と終了2時間前は誰でも無料で中に入れるということらしい。太っ腹だ。
2日目で面白かったのは絵描きさんに会えたことだ。少し小さめのキャンバスにしなきゃならないなどルールはあるそうなのだけど、模写することが許可されているようだ。
実際に描いている隣に行って話を聞けるカジュアルさがすごい。
ほぼ出来てもとの絵と変わらないように感じたのだけど、ここからさらに一ヶ月かかるようだ。
すごい大変だし、ここに毎日来て絵に向き合う根気がすごい。

夕飯はStreeXOにいった。

StreeXO
店内の雰囲気
タイカレーにミントに揚げた麺のやつ
なんかわからんがうまい…!
コロッケの寿司のやつ
なんかわからんがバランスが絶妙でうまい…!

このお店は事前にスペインのお店を予習したときに発見した。
腹ペコフィルのグルメ旅のスペイン編で出てくるお店だ。

日本料理リスペクトの斬新な料理が多く、見て食べて飽きない料理ばかりだった。
入店時にクラブ風の曲がかかったバーエリアを通り越す必要があるため、ものすごく入店ハードルが高い。日本人観光客でいった事がある人はかなり少ないんじゃないだろうか…?
注文もスペイン語必須で、色々聞かれるのでガイドさん同伴じゃなければ無理だった。

かなりぶっ飛んだ店なので行くときは注意したほうがいい。。
ガイドさんも入店でドン引きしてメニューで困惑していたが、味は本物で今までにない体験ができるのは間違いないので、マドリードにいったときはスペイン語が堪能な知人を連れて勇気を出して行ってみてほしい。

hotel villa real

2. 古都トレド

2日目はrenfeでかつて首都であったトレドに向かう.
madridのアトーチャ駅で乗車した。ちょっと特殊で乗車する〜番線が直前にならないと、表示されないという罠がある。
結構頻繁に遅れるみたいで、15分ほど遅れた後に出発したのでかなり不安で焦った。。日本みたいに親切に電光掲示板に英語で表示してくれたり、アナウンスしてくれたりしないんよな、、スペイン語がわからないと結構不安になる。

renfe (スペインの新幹線)

列車途中のどこの壁をみても落書きだらけで文化の違いを感じた。
数多くの画家を排出しているからそういうアートにもおおらかなのかもしれない、単に消すのがめんどくさいのかも.

トレド駅
イスラム建築っぽい模様とステンドグラスがきれいだった

とりあえず荷物もあるので駅からパラドールへタクシーで向かう。

トレドはパラドールからの一望がとてもきれいだった。
せっかくだし奮発してParador de toledoに泊まろうと決めてよかった。

パラドールからの一望

Paradorはスペイン各地に存在していて、国営の旧跡ホテルみたいな感じだ。
特にトレドはおすすめできるパラドールだった。トレドに行く際にはぜひ泊まるのをおすすめする。

トレドの街は、周囲が川で囲まれて崖になっているような地形だった。
進入口が限られており、守るに硬い天然の要害で街全体が城のようなまとまりを感じた。
風景は中世を舞台にしたRPGの町並みをみているような美しさだった。

スペインの旧市街は概ね2km圏内で端から端まで歩ける距離にあるそうだ。
マドリードの旧市街も、バルセロナの旧市街もそうだった。トレドも例にもれず概ね2kmぐらいのなかに街が収まっているので、歩いて観光するのにちょうどいい。

街の全景
周囲が川で囲まれていて天然の要害になっている

パラドールから中心地に向かう。

トレドの広場

学生の団体やらがちらほらいたので、客層としては京都巡りと似ているかもしれない。
京都にも木刀があるが、トレドにもお土産の剣が陳列してある。

各所にあるおみやげショップの剣
刀剣がかっこよく陳列してある
ドン・キホーテと西洋甲冑
(ドン・キホーテおじさんは色んなところにいる)

トレドは剣の供給地としても栄えたようで、いまでもその名残で世界各地の剣を鋳造して売っていたりする。日本の刀、最近だと鬼滅の刃グッツなんかも置いてあった。

アルカサルという軍事博物館がトレドにあるのだけど、剣とか武器が好きな人はそこをちらっと見るのもおすすめだ。

アルカサルのヘリ

スペイン全土にいれるのかもしれないが、どの街にも日本のアニメ、ゲーム、漫画文化の影響を感じれたのがすごかった。
任天堂SwitchのCMはやっているし、マリオの仮装をした人はいるし、鬼滅の刃グッツは売ってあるし、トトロを街で見かけることもあった。

昼食は、タクシーの運転手におすすめしてもらったel trebol ですませた。
軽食がメインだったのだけど、なんてことない野菜のグリルが美味しくて気に入った。
野菜のグリルはこの店をきっかけにハマって、帰国してからもしばらくヘルシオで野菜のグリルばかり食べていた。

el trebol
軽食にオススメ


町並み


町並み

トレドは時間もなかったので、サクッと街歩きをしつつ、トレド大聖堂とサント・トメ教会にいって、マサパンを買って終わり。

トレド大聖堂

トレド大聖堂は、広大なゴシック建築の聖堂だった。
スペインはカトリック文化なので、キリストの磔の様子が彫刻で示されていたり、受胎告知の絵画や、歴代の教皇の肖像画を展示してあったりする。
基本的には礼拝するための場所だ。
Cathedral (大聖堂) というようで、スペイン各地にこの大聖堂は存在する。

スペイン旅行でもいくつか大聖堂を見たのだけど、似たりよったりなので一つ見れば十分かなという気もする。

Mazapán (マサパン)
修道女がつくっていたとされる名物お菓子
いろんな種類がある
Confitería Santo Tomé
https://maps.app.goo.gl/VRHrJJgbTj5gF49L9

マサパンは最初は期待してなかったのだけど、たべてみたら予想以上に美味しかった。 修道女なかなかやるじゃん。特にオレンジペーストが入っているやつがうまい。
Santo Tomé Obrador de Mazapán en Toledo desde 1856 で一袋4個入ぐらいの小さなものを試しに買い食いしてみて、おいしかったのでお土産に買っておいた。

サント・トメ教会は、エル・グレコの絵画をみるために入るような感じだった。

エル・グレコ、オルガス伯の埋葬

そんなこんなでParadorに戻る。
なかなか帰りのタクシーが見つからずに焦った。

いくつか風景写真も取ったりした。

川と断崖
岩の上に屯する人々



トレド旅の醍醐味はパラドールから見る景色と、そこで食べるQueso Manchego (マンチェゴチーズ)だとガイドさんがおっしゃっていたんだけど、それは間違いじゃなかった。正直町中よりも街の外からの景色が素晴らしいので、観光せずにゆっくり食事して、部屋で外の景色の時間が過ぎるのを楽しむもいいだろうなと思う。

トレドの夕暮れ
夕日
Queso Manchego
マンチェゴ地方のチーズ
何かのスープ
チーズハンバーガー
Paradorの朝食会場
ビュッフェで生ハム、チーズ食べ放題
朝食会場から見るトレド
パラドールには宝箱 (ただの衣装ケース) があったりする
まさにドラクエ気分だ
プールもあるが利用している人はいない
(寒すぎる)
なんかかっこいい、トレドの入口

1泊だけして、次はグラナダへ。
帰りのrenfeで、荷物検査に引っかかるというトラブルにあった。
どうやらトレドで買った手のひらサイズの剣のおもちゃが原因のようだった。

帰りのrenfe
銃などの危険物が禁止と書かれている
荷物検査に引っかかった剣

スーツケースすべてをひっくり返されて、剣購入の領収書の提示を求められた。トレドだし、おもちゃの剣は大量に売ってるしわかるだろっていう気もしたのだけど、おそらく時期が悪かった。
昨日の3/11はちょうどトレドからのrenfeの終点にあたるアトーチャ駅でテロがあった日なので、厳重にチェックしていたのだと思う。
このせいで乗車がギリギリになったが、間一髪セーフで一安心した。

3. 旧跡グラナダ

renfeでアトーチャ駅のあるmadridにもどり、そこからまた別のrenfeでグラナダへ。

車窓から見える景色は一面オリーブ畑で圧巻だった。
スペインは2位のイタリアを倍以上離して、オリーブの生産量世界一だというのだけど、それも納得の風景だった。
いい写真が残ってなかったのが残念なのだけど、地平線まで一面オリーブ畑というのが1時間以上続いたように思う。
これが大規模農業のスケール…!と驚いた。

グラナダへ行く途中のオリーブ畑

ホテルに一時荷物を預けて、夕食はLos Manuelesに決めた。
決めた理由は行列ができていたからだったのだけど、それも納得の味と庶民に優しい価格設定だった。
例によってボリューム感がわかりにくいので注文するときはシェア前提で様子見でやるのがいい。(イカリングが大量で失敗した..)

Los Manueles
スペインは野外でヒーターを灯して食べられる場所が多い.
もちろん中でも食べれる
エビのピリピリ炒め
見た目以上に量が多かったイカリング
うまい

移動日で一日消費して、翌朝すぐにグラナダのパラドールに向かう。
朝一の時間でナスル朝宮殿の展示がありホテルに荷物を預ける必要があったからだ。
ナスル朝宮殿はアルハンブラ宮殿のメインスポットで予約が必須。
時間厳守とのことだったので、早朝から眠い目をこすり早めに到着した。

parador de granada
Parador de granada (gate)

アルハンブラ宮殿はとても広いので、地図がないと迷う.
ナスル宮殿 => ヘネラリフェ => アルカザバ => カルロス5世宮殿と一周するのがいいようだ。

地図
カルロス5世の宮殿
ナスル朝入り口付近
一番乗りだった
ナスル朝宮殿の入口で待つ人々
場所がすごくわかりにくい、パラドールの人に聞くのが吉
壁と天井の全面に細かいパターン模様が細工されている
美しいタイル模様
鍾乳洞のように垂れ下がっている一つ一つがきれいに彫られている
よくみるライオン?
庭も手入れされている
天井の所々に宗教画
中庭とのバランスが美しい
中庭には噴水とバレンシアオレンジ (たぶん)
石詰めのタイルもきれい
窓に動物が描かれて、まるで丘を駆けているような様子
中庭の地面のタイル
何かを保存するような場所
解説では奥が浴場と言われていた気がする

馬が通れるように高さがある
庭師が丁寧に木を刈り揃えている
宮殿は広いので常にどこかで庭師が草をかる音がしていた

ナスル宮殿を見終えると、広い庭園を通過しつつヘネラリフェへ

ナスル宮殿出口
水辺の野良猫
黒猫
観光客慣れしていて全然逃げない
自足できるように多様な作物が植えられている
ヘネラリフェの入口
職人さんが苔取りしている
日本の瓦屋根に似ている
ヘネラリフェは植物と建物が一体となっている

最後にアルハンブラ宮殿の最も古い場所とされるアルカサバへ

アルカサバの入口
基礎しか残ってないが、昔はどんな町並みだったんだろう
働く庭師の皆さん

アルハンブラ宮殿の敷地内にはいくつかおみやげショップがあった。
宮殿にもあったパターン模様をつかった工芸品を売っていた。
ドーハでもおなじ工芸品が販売されていたので、アルハンブラ宮殿限定というよりイスラム圏ではメジャーなものなのかもしれない。

店内ではパターン模様のパーツを張り合わせて工芸品を作っていた

一通り見学が終わって、パラドール併設のカフェでランチをする
天気もよく庭園の見える良い場所だった。

ハムとチーズのバーガー
毎日、生ハムとチーズばっかり食べている..
雀が観光客のおこぼれを狙っている様子
かなり近距離まで来るのでよく餌付けされているみたいだ
パラドール内の中庭
時間があれば、中庭でゆっくりしたかった

小休止した後に、カルロス5世宮殿にむかった。

外は■で中は◯という不思議な作り
またしても猫
アルハンブラ宮殿は猫が多い

午後はグラナダの街へ降りて、アイスをたべたりショッピングを楽しんだ。

グラナダで食べたアイス

ついでにとグラナダ大聖堂をみて、その周囲で陶器ショップを探す。
ガーリックポッドをお土産で頼まれたのだけど、なか見つからなかった。

グラナダ大聖堂

ディナーはガイドさんに夜景が綺麗だと教えてもらったRestaurante Mirador de Moraymaへ
なかなかアクセスしづらいところで結局坂を歩いて登っていくこととなった。これがなかなか大変だった。

Restaurante Mirador de Morayma
アルハンブラ宮殿を見渡す夜景がきれいに見えた
光源の関係でうまく取れず、写真と本物では全く印象がちがう
oxtail (牛テールの煮込み) がおいしい
短冊切りポテトもよかった

レストランでは、カナダにすむ男性2人組にお前は日本人か?と話しかけられた。彼のおすすめで牛テールの煮込みを頼んだのだけど、評判道理の美味しさだった。味は違うが佐世保の牛テールカレーに食べごたえが似ていた

https://www.n-oishika.net/shopdetail/000000000001/

街の下から見るアルハンブラ宮殿

一日歩きまくったので、この日はぐったりだった。

Parador de granadaの客室

パラドールの朝はビュッフェ。チーズと生ハムはすべての朝食に存在する。

マンチェゴチーズは安定のうまさ

朝食後は宮殿を少し散歩をした



4. 大都市バルセロナ


グラナダを後にして、バルセロナに向かう
スペインの国内移動はvuelingが格安だった。

こういう小型ジェットは初めてでワクワクする
平野が見渡せた
初回の着陸に直前で失敗して浮上
バルセロナの周りをぐるぐる…

到着したらとりあえずホテルへ
スーツケースを持った移動は、基本はタクシー以外できないので地味にお財布にダメージが蓄積する。
ホテルはモダンで簡素な感じだった。

こういうほっそい花瓶がなんか好き

タクシーの中で町並みをざっと見ると、バルセロナは大都市という印象だった。
首都ではないが有名店が多くマドリードより人も多く栄えている。
それでいて高層ビルのようなものがなく、伝統的な町並みを残しているので不思議な感じ。
サクラダファミリアが街の中心になっていて、その景観を崩さないように高層ビルがないのだと思う。

夜はCerveceria Catalanaに行くことにした.
ここは観光客も多く、ツアーで巡るスポットになっているようだ。
手頃で提供が早く味もいい感じだった。
ただ常に店員に次のメニューは?とせっつかれ、せわしなく感じた。

Cerveceria Catalana
提供が早くて、タパスがいい感じ
フォアグラと肉のやつうまい
Navaja (マテ貝) も美味しいのでおすすめ
エビエビ


デザート (名前忘れた)
めっちゃうまい
フレンチトーストのようなチーズのような…

軽くスーパーにも行くことにした。
Buboのチョコが美味しかったな…もっと買っておけばよかった。

桃が硬そうだった…

宿舎はちょうどCasa MilàとCasa Batllóの間にあった場所だったので、見ごたえがあった。

Casa Batlló
(バトリョさんの家)
Casa Milà
(ミラさんの家)
ホテルの屋上からサクラダファミリアが少し見える

バルセロナ2日目はサクラダファミリア、市場、グエル公園と有名どころを巡る。

サクラダファミリア

サクラダファミリアはアントニ・ガウディがなくなった1926年から100年後の2026年に完成する予定、現在は最後のキリストの塔を建築中だ。

Sagrada Familliaとは聖なるファミリー (聖家族) を指しており、聖家族とはイエス・キリストと養父ヨセフ、聖母マリアの3人のことである。
宗教施設として、キリスト教のミサを行える大聖堂的な役割がありつつ、芸術的に富み内観と外観が美しく、都市のシンボルとしての役割も大きい。
みための奇抜さが有名だが、中に入ると色とりどりのステンドグラスの光輪が部屋を満たしている。RPGなら光の神殿と名付けるだろうなというぐらい、光の表現が美しかった。

ステンドグラスから七色の光が柱に映り込む
天井も幾何学的模様で美しい


また外壁の彫刻もこだわっていて、特に入口の門は日本人の外尾悦郎さんが手掛けるという偉業を果たしたようだ。
日本人だけに知られた話なのかなと思ったら、英語ツアーのガイドさんも日本人のアーティストが作った門なのだと説明していたので、有名な話のようだ。

外尾悦郎さんが手掛けた門
外壁の彫刻に鳥が糞を垂らしているのが
涙のように見えるの図
外壁の彫刻

生誕の塔からの景色
フルーツが飾られている

フルーツ
党の橋
街が遠くまで見渡せる
サクラダファミリア前の池には出店もちらほら
フルーツ
塔を下る階段
螺旋階段
カタツムリみたいな螺旋階段が美しい
歩くのは非常に大変
差し込む光

出口の方はまた別の彫刻がなされていた

この強くカラフルな色味が好き
フルーツがよく見える


塔のモチーフ
池から見るサクラダファミリアもきれい

サクラダファミリアを見終わると、さくっとチュロス休憩。
スペインのチュロスは甘くないので食べやすい。
(ホットチョコレートは甘いが…)

落ち着いたら市場へ向かった.
短時間でしか入れなかったのだけど、生ハム、チーズ、生搾りジュース、チョコあたりが鉄板だった。
市場のおじさんに聞いたら、生ハムはBellota かReal Bellotaの3年以上を買っておくといいみたい。買って食べたらうまかった。熟成させたからか日本の生ハムとは味わいの深さが違う。

市場の後はグエル公園へ
予約時間があったのでタクシーで向かう。
タクシーの運ちゃんが早くつけるように高速道路?を利用してくれたみたいで、かなり割高になってしまった。しかも混んでて遅いという。。。たしか50€弱、空港から行く場合でも40€ぐらいだったのでバカ高い。
親日で親切な人だったけど、実は騙されていたんだろうか、謎である。

グエル公園
グエル公園はめちゃ広い
ほぼ山
小高い丘なので、サクラダファミリアもよく見える
広場
広場の縁は色とりどりのタイル
広場の縁
広場の下は石柱で支えられている
広場下の石柱もユニーク
所々にアート
入り口付近にショップと青い部屋
公園入口のマスコット
トカゲではなく、実はドラゴン

バルセロナ2日目の夕食は、Restaurant Can Cargolへ
エスカルゴと炭火が有名なお店らしい、ここもガイドさんに教えてもらったので行ってみた。

Restaurant Can Cargol
炭火の野菜グリル
うまい、野菜グリル好きだ
イカ
ホタルイカっぽい?
エスカルゴ
抵抗あったが、食べたら美味かった

宿に戻ってバルセロナ3日目に備える

トイレットペーパーがものすごく取りづらいトイレ
(どうしてこうなった)

3日目はピカソ美術館とCasaBatlloへ
4日目が日曜日でお土産を買えないことが判明したので、急遽ショップ巡りもこの日に行うことにした。

まずはピカソ美術館へ

ピカソ美術館へ向かう道
ピカソの書いたフェリペ4世
プラド美術館にも模写前のものがある
ピカソの自画像
陶芸も凝っていた模様

ピカソは絵の才能が抜群だった。ちゃんとうまい絵が描けて、ピカソらしい崩しの絵も描けたようだ。美術館ではこの双方が展示してあった。
とくにプラド美術館にあるラス・メニーナスを自分なりに再構築していたようで、何十パターンものラス・メニーナスの絵が飾られていて面白かった。
犬ひとつにしても描き味がぜんぜんちがう。

Las Meninas
Las Meninas
Las Meninas
Las Meninas
Las Meninas

いわゆるキュビズムといった絵も多数あった。
キュビズムとはCubicからきていて、平面的なものを立体的に描写する技法のことらしい。正面から見た口と、右から見た花と、左から見た目とを組み合わせて、多面的な情報を平面に表現しているようだ。

このぐらいシンプルな絵も

次はCasa Batlloへ
Casa Batlloはバトリョさんが当時新進気鋭だった建築士のガウディに自宅のアパートを建てるときに設計を頼んでできた建物のようだ。
水をテーマにして、青のタイルが海中を表現して壁を飾っている.

曲線がうつくしい


貝ようなステンドグラス
渦で部屋の中央のシャンデリアを飾る
ステンドグラスのガイドの持ち手も波を表現
途中にショップがある珍しいスタイル
ゴールドチケットで行ける部屋


ドアにもこだわり
犬OK!
定番のカラフルタイル
鎖帷子を吊るしたような階段装飾

サラッと見れるのかと思ったけど、予想以上に時間がかかった。
ARで部屋ごとに海中生物が浮遊したり、ちょっとしたギミックが表示されていたんだけど、そのぎみっくと解説を聞いていると自然と滞在時間が長くなる感じであった。

昼食は、Los Caracolesにいってきた。
パエリアが美味しい伝統的なお店で、かなりの有名人が来訪しているようだ。店の至る所に有名人の写真が飾られていた。

Los Caracoles


イカスミパエリア (真っ黒)

おやつにRoCAMBOLeSCでアイスを食べた。
ここも有名店のようで、腹ペコフィルで紹介されていた。
トッピングできるカップアイスが定番のようだ。

腹を満たした後はショッピング。
陶器がほしいとのことだったので、ART Escudellersにいってみた。

ここは品揃えが非常に豊富で、スペインの各地方の陶器をエリアごとにコレクションしている感じだった。
ここにきたら、他の陶器のお店に行く必要がないというぐらいの圧倒的な商品点数だった。

他にもCacaoSampakaにいったり、LLADROに行ったり、El Corte Ingresに行ったりして巡りきった。

バルセロナを後にして、空港へ。
あとは、ドーハ乗り換えで羽田に帰るのみだ。

5. (おまけ) ドーハ

後は飛行機で帰るだけだと思ったのだけど、ここで思わぬアクシデントに見舞われる。
なんと飛行機が30分立っても出立しないのだ。
出発時刻にゆうゆうと添乗員たちが乗り込んでいたのだから無理もない。
ドーハでのトランジット時間が45分しかないため、非常に焦った。

案の定ドーハに到着した時点で、出発5分前。
これは確実に乗れないと思っていたら、添乗員さんから羽田乗り換えの人集合の命を受ける。
僕らの他にもスペイン夫婦と日本人男性の2組がトランジット失敗していた。
どうやらその日の乗換便がないらしく、1日後の同時刻の羽田便乗り換えのチケットを用意したから1日ホテルで待てということらしい。

そんなこんなで1日ドーハで観光することになってしまった。

ホテルに向かう

しんどかったのが、スーツケースは乗継便に預けっぱなしで引き出せないということだ。カードとパスポートぐらいしかなかったので、着替えが手元にない。ホテルに付いたら、まずは着替えを調達にドーハのスーパーマーケット NEW WORLD (新世界)へむかう。

ドーハには痩せた感じの鳩が多い
猫の餌場がなぜかベンチ下に…
ドーハの町並み
ホテル
ホテルから見えるカタール国立博物館

ホテルに手配してくれた人が、どうせ暇ならバスツアーはどうか?と提案してくれた。特にやることもないので参加することにする。

バスツアー1. カタール国立博物館
ここの猫も人馴れしている
車の展示
バスツアー2. Old Doha Port
バスツアーの案内の人が
警官にめっちゃ怒られてた
バスツアー3. なんか独創的な施設
プレゼントボックス
なんか大量の古船
バスツアー4. ベネティアを模倣したスポット
変わった形のホテル
バスツアー5. 広場
大砲を撃つみたいで人が集まってた
かねもち
KANE MOCHI
広場のおみやげショップ
Turkish Lamp
猫の群れが飲食店前で屯しておこぼれを狙っている様子

バスツアーは全体的に映えスポット巡るんで写真取ってください。以上。といった感じだった。国立博物館にいったけど、特に入れるわけでもなく、オールドポートで駐車して警官にまたやったなこれが最後だぞって警告されているし、なんだかモヤッとする感じのツアーだった。

ドーハは世界一退屈な街として知られるようで、観光資源らしいものがないというのも納得だった。建物は奇抜だが、それ以降の中身がない。

ホテルに帰って夕食を食べる、3食とも空港会社の負担で無料だったのはありがたい。
ただ食事はこれといって珍しいものがあるという感じでもなく、普通よりちょっとまずいくらいの感じだった。
でも夕食の揚げパンデザートみたいなやつは美味しかったな。

翌日3時に起床して、バスで空港へ向かう。
今度こそ東京に帰れる…!

ドーハの空港のクマ

帰りの飛行機はパキスタンから来た人が隣だった。
日本のモスクが目当てで3ヶ月ほど滞在するとのことだ。
白い装束を着込んで定時にお祈りを欠かさない

最後大変ではあったが、飛行機のトランジットができなかったのが帰りだったのは不幸中の幸いだった。
同じくトランジットできなかったスペイン夫婦はあの後どうなったのだろうか…? 新幹線で長崎に向かうといっていたけど、スケジュールめちゃくちゃになってしまってかなり不憫そうだった。そんな話をパートナーとしながら、そうして9日間の旅行が終わったのである。

他にもガイドさんの陰謀論の話とか、クレジットカードが止まった話とかまだまだ書ききれないことがある。9日間だけど、毎日が濃密なスペイン旅行だった。苦労もあったけど、ツアーでは体験できない面白い旅行だった。


ただの自分用の健忘録を、ここまで読んでくれてありがとう!
最後に知見をいくつか記して終わろうと思う。

注意したほうがいいこと

1. バルセロナはスリが多い

バルセロナは世界一スリが多いらしい。
知人にも2人組で道を聞かれている間にもう一方がスリをするような被害にあってなんとか大丈夫だった経験があるという話を聞いた。

スリ対策はきちんとやっておいて大正解だった。
セキュリティバックというジャンルのバックが有るのだけど、具体的にはこれを多用した。

通常の肩掛けバックなどは一切使わずに外から見ると手ぶら状態。
服の下に仕込んでおいて、パスポートとクレジットカードと現金、エコバックなんかを入れておいて使えるようにした。

念のためにスーツケースの方にもバックアップを用意したり、分散させておいたのも安心感ますのでおすすめ。

2. クレジットカードが止まるとめっちゃ困る

3枚のクレジットカードを持っていき、パートナーも2枚持っていったのだけど、5枚中3枚が止まるというトラブルが。。。
SMSの確認通知が何故か通らなかったり、各種銀行へのログインもうまくいかなかったりかなり焦った。
IP絞ったりセキュアじゃないwifi使ってたりする機会も増えるので、あらかじめ利用額や銀行設定などは確認しておくのがよさそう。
現金は少し厚めだった & オートチャージのプリペイドvisaが生きてたのでなんとかなった。

3. renfe (新幹線)の出発時刻は信用ならない

マドリード -> トレドの出発は15分くらい遅れて、アナウンスもスペイン語なのでかなり焦った。
日本みたいに遅延情報を電光ボードに表示してくれたり英語で復唱してくれたりする親切仕様は期待薄なので、早め早めで行動して余裕を持っておくのがよかった。
とくにrenfeは荷物検査があって、トレドで買ったおもちゃの剣が原因で20分ぐらい拘束されてスーツケースの中身全部チェックされた事件は焦った。
何かあったときのために、45分くらい前に駅についておくのがちょうどよい感じ。

4. タクシーは意外と金食い虫

特に宿泊するホテル数が多い場合には、最低ホテル数x2のタクシー移動が必須となるので注意したほうがいい。例えば、マドリードのバスもスーツケースを載せての移動は不可能で乗るときに断られる。
タクシーは1回あたり7EUR ~ 50EURくらいはかかった。
16回乗って、5万弱くらいかかったのは地味に痛い。
訪問都市数とホテル数を抑えて、地下鉄とバスをもっと有効活用するべきだった。

5. Casa Batlló は予約おすすめ

〜時の回で細かくわかれてるので、できれば前日までに予約しておいたほうがスムーズ。
他に予約しておいてよかったのは、

1. アルハンブラ宮殿 (ナスル宮殿)
2. サクラダファミリア
3. グエル公園

マドリード王宮も行列だったが、ガイドさんが申し込んでいた団体レーンでスキップできたのでなんとかなった。
せっかくの旅行で限られた時間で数時間消費するのは非常にもったいない。

6. トランジット時間には要注意

今回の旅行ではトランジット時間が短すぎて大失敗した。
行きのトランジットは1時間30分でギリギリ、帰りのトランジットは45分で乗り換え失敗。
空港の広さや飛行機の離発着のタイミングにもよるけれど、2時間ぐらいの余裕があるのがちょうどいいと思う。
さもないと、少し飛行機の出発が遅れただけでトランジット1日ズレたり、トイレに行く時間がなかったり、空港が広くて迷ったりする。ほんとうに超焦る。

特にドーハの空港はA/B/Cと電車で乗り換えて移動するぐらいの広さで、初見だとかなり迷うと思う。
くれぐれも余裕を持ったトランジットをおすすめする。

7. スペイン語は基本的なものだけ押さえればなんとかなるが、、意外と英語通じない

若い人はだいたい英語通じるのだけど、40,50代くらいから英語わからない人が増えるので注意したほうがいい。

こちらから会話するときは、2語あれば足りる。

Hola! (こんにちわ)
Gracious (ありがとう)

大体、Hola! で話しかけて、英語で話しかけつつ、スマホ見せたりしながら、ここに行きたいとかこれ食べたいって言えばなんとかなった。

一番困ったのは食事のメニューだ。
観光客向けの店は多くが英語で併記してあるのだけど、スペイン語オンリーのメニューも少なからずあった。

このぐらいはなんとか覚えた

  • Queso Manchego (マンチェゴ地方のチーズ)

  • Queso Fresco (フレッシュチーズっぽいやつ)

  • Paella (パエリア)

  • Tapas (タパス、一口で食べれる系の料理)

  • Jamón Ibérico (イベリコ豚のハム)

  • Bellota (イベリコ豚のハムの上位10%のランク、どんぐり食べたり他にも基準がある)

  • Cecina (牛のハム)

  • Caracol (カタツムリ)

  • Mosto (ノンアルコールのグレープジュース)

わからないやつはGoogle翻訳の写真撮影機能で対応した。
かなり便利なので、事前にオフラインでスペイン語、英語、日本語をDLしておくことをおすすめする。
店の中でネットが通じない場所って結構あるのだ。

8. バスタブにつかれる場所は少ない

全体的にシャワー文化なので、バスタブがあるホテルも少ない。
またバスタブがあってもそこでシャワーを浴びるような構造なので、シャワー浴びてからお風呂ということができない。
シャワーも仕切りが適当だったり、床の間仕切りがなかったりするのですぐに周囲がビチャビチャになる場所が多かった。
バスタオルなんかをシャワーでビチャビチャになりそうな部分に敷いたりして対処する必要がある。
この不快感やめんどくささはスペインの人は気にならないんだろうか..?
日本の水回りがいかに洗練されていたのかを改めて認識した。

9. 水には注意

硬水がだめだったようで、あんまりお腹の調子がよくなかった。
スーパーで販売されている軟水だとBEZOYAが入手しやすくおすすめ。

https://www.amazon.es/Bezoya-Agua-Mineral-Natural-Botella/dp/B01M66SJMV/

Paradorには比較的に硬度が低い Mondarizも置いてあるのでそちらもおすすめ。

10. バルセロナは日曜日に店やってない

とくに観光客に評判のEl Corte Inglesが閉まっているので、要注意。
お土産を最終日に買えないことが判明して、急遽お土産を前日に前倒してしまった。気づかないとけっこう悲しいことになるので、スケジュール決める時点で考慮しておくと良い。

その他のベストプラクティス

1. 両替は無店舗がお得

いくつか比較した結果、外貨両替マネーバンクのレートが一番オトクだった。
7万円以上&&配送なので即時性がないというデメリットはあるのだけど、現金が必要な場合はあらかじめ両替しておくと500円くらいお得だった。
ガイドさんに支払う料金が現金のみだったので、今回の旅行ではここで準備しておいた。

帰ってきた後の円への払い戻しは少額だったので、ドルレンジャーを利用したが、こっちでもレート良かったかも.

https://d-ranger.jp/shop/ginza3cho-me/

2. プラド美術館は無料で見れる

ただし閉館2時間前に限る。15~30分待ちぐらいの行列ができるので注意。
有料でとりあえず見に行って、見過ごしがあったり隙間時間があれば翌日の無料時間で追加で見るのがおすすめ。

3. マドリードは無料バスもある

現地ガイドさんがいたたからこそ知ったのだけど、マドリードには001番の無料バスが存在する。
からの切符を取ってそのまま乗るだけなのだけど、初見だとよくわからないと思う。

https://www.todomadrid.info/madrid-autobus-001/#google_vignette

おわり

あなたがスペインに旅行する時、なにかの役になったなら幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?