チャイコフスキー国際コンクール2023年

本来は2020年10月、それが延期されて翌年となったショパンコンクール、いずれにしても豪州からの渡航は叶わず。
開催1年前の売出し日にワルシャワまで飛んで購入した通し券は泣く泣く返金、あらかじめとっておいた職場の長期休暇も、航空券も、ホテルも、すべて取り消し。

「ならば2023年のチャイコフスキーへ、いざモスクワ!」と気を取直したものの、今度は2022年年初からのロシアによるウクライナ侵攻でこれまた政府からの渡航勧告でロシアへの渡航は禁止。

しかし、便利な世の中になったもんである。YouTubeで連日コンクールの様子をフォローできるのだ。

さて、個人的に注目のピアノ部門、6月27日からは最終ラウンドのコンチェルトが始まっている。

それにしてもチャイコフスキーの1曲とその他の1曲と、ぶっ続けで2曲もの大曲を弾き切るピアニストたちのスタミナと集中力はすごいなぁ。

まだ最終ラウンドの半分しか聴いていないが、今これを書きながら聴いているハルリオノ君、いい感じだな。1曲目のチャイコはそつなく終了。ラフマニノフもいい感じで開始。ただ彼は演奏中の顔の表情がどうにも。。。見ていてあんまり上品ではないな、と思ってしまう。「あの恍惚の表情がいいんだ!」、という人もいるんだろうか。彼の場合はもともと整った顔立ちなんだから何もしなくていいと思うんだけど。

演奏中の顔といえば、彼だけじゃなくて有名どころの中にも、ものすごい顔芸の演奏家がいるね。例えばランランなんて「気でも狂ったんじゃないのか?」と思ってしまうような顔芸に首の振り回しだ。そういや内田光子さんも相当すごいけどね。

さらに、唇で「パパパ」と歌いながら弾く人も結構いるなぁ。あれは一体何なのだろうか。頭の中にパパゲーノかパパゲーナでも住んでいるのだろうか? もし僕がピアノを習っていた頃にこのパパパをしながら先生の前で演奏なんかしたら速攻で頭を叩かれていたことだろう。

話を元に。

ハルリオノ君の一人手前だったロシア人のパパヤン君の演奏は、途中、「これはちょっと早すぎるんじゃないかな」、という箇所もあったけど、全体としては緩急自在にコントロールされた演奏で、ラフマニノフのフィナーレなど疾走感溢れグイグイと引き込まれるような素晴らしい演奏でした。もう一度聴いてみたい演奏者の一人だ。

などと書いているうちに、ハルリオノ君の二曲目のラフマニノフの2番もいよいよフィナーレへ突入寸前。いままでのところはさっきのチャイコと同様、非常にスムーズに流れている。さあ、残りあと少し、頑張れ!


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