稽古メモ:今月あったことざっくりまとめ

ダンスで余裕を考えた

月初めに海外の人がやってる歌とダンスのショーみたいなのを見ていたら、ひとりの女性ダンサーが妙に目を引いた。
結局その女性はメインのダンサーだということが後でわかった。男女ペアでアクロバットなダンスを披露するパートがあったからだ。

ただ、明らかな実力者だとわかったのはその前で、他のダンサーと一緒になって踊っている時、ひとりだけ妙に力が抜けてるバケモノみたいなやつがいると気がついたから。

本人にとってはメインのパートのために単に手を抜いていただけかも知れないけど、その抜き加減が絶妙に良くて目についた。
こういう余裕のある動きこそ、合気道でも理想とすべき動きなんじゃないかなと思う。

稽古で「待ち」を考えた

色んな人と稽古するけれど、ほとんどの人は待てない。
特に後ろ両手取なんかは、片方の手を取らせたら、もう一方の手も取るという「形」なのだから、相手が取りにくるまでゆっくり待っていてもいいのに大抵の人が自分から動いて無理をする。

罠をしかけて引っかかるの待つみたいな事がなかなかできないってことであり、それは同時に世間でもこうして待てなくて失敗することがよくあるってことだ。

例えばめちゃくちゃ怒ってる人に謝りに行くにしても、キレ散らかしてる瞬間に謝りに行くより、少し冷静になってから謝りに行った方が効果的な時もある。
そんな感じでちょっと待っとけばいい事というのは合気道に限らずいっぱいあってやはり人間は待てないからこそもっともっと「待つ」ことを重視してもいいんじゃないかと。

稽古仲間との稽古で極意を考えた

普段の稽古とは別に、おれには稽古仲間と呼べる人が何人かいて、ある種の前提を共有した稽古をしている。

その前提は「まっすぐ力を伝える」ということで、誰にでもわかりやすく言えばそれは「逃げない」「ごまかさない」ということだと思う。

なぜこうしなければいけないのかと言えば、戦う前から逃げようとしたり、ごまかそうとしていると、結局は譲ってはいけない場所を相手に取られてしまうからだ。

ただそういう前提だからこそ、正面から来た力をごくわずかに変えるだけでも変化が起こる。お互いに譲れないものがあるからこそ、それを尊重した上で動けば互いが動く。

絶対に譲歩してはいけないものと、自ら進んで譲歩すべきものがある。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?