被害者ムーブの快感
最近、立て続けに面白い記事を2本読みました。
1本目は、野本響子さんの「誰かの、何かののせいにして生きるのを、そろそろやめてみる」という記事です。
日本ってどういうわけか、自分を被害者に仕立てたストーリーが蔓延しているんですね。これは僕も強く同感です。
日本はこういうナラティブが本当に多いです。ここ30年くらいなのかよくわかりませんが、「アダルトチルドレン」という言葉がブームになったくらいから、すっかり市民権を得た気がします。
自分を被害者に仕立て上げるって、本当に快適です。「かわいそうな自分」に酔ってさえいれば、自分がどんなにクソでもダメでも絶対に自分のせいにならない、ある意味最強のムーブだからです。なので、一度この快感を知ってしまうと、おいそれと抜け出せなくなります。
もうひとつ印象に残ったのは、こちらの猫山課長の記事です。
日本人の多くは会社に「働きがい」を求めているのに、働きがいを享受している人数の割合とても低いというパラドックスです。
僕はこの「私の被害者で一切は私の責任ではない」と「会社に『働きがい』を求める受け身な姿勢」は、両方とも同じ根の問題だと思うのですね。
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