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【EDH/統率者戦】各色別 0マナでも使える妨害カード紹介

はじめに

統率者戦では対戦相手の土地やマナファクトがすべて寝ていても平然と妨害が飛んでくることが多々ある。

《意志の力》のような有名ピッチスペルならともかく、統率者戦を始めたばかりのプレイヤーが豊富に存在する0マナ妨害をすべて警戒するのは難しいだろう。

そこで今回は0マナしかなくともインスタントタイミングで使える主な妨害カードを私の思いつく限り挙げていって簡単に紹介したいと思う。

大雑把にだが各色ごとに上にあるほど遭遇率が高く、下に行くほど遭遇率が低くなるように並べている。
とは言え下の方にあるカードでもデッキによっては充分採用圏内のものがあるのでプレイやデッキ構築の一助としてもらいたい。

なお、『主な』とあるようにすべてを網羅するわけではなく、私が一度も撃たれたことがなく撃ったこともなく採用を検討したこともないようなカードは省いている。

青が0マナから撃てる主なカード

《意志の力》


→呪文打ち消し(手札の青いカード1枚追放とライフ1点支払い)

備考:資産的な問題以外では採用しない理由がないため、青いデッキなら九分九厘採用されるピッチスペルの代表格。
対策というほどのものでもないが、《カーンの酒杯》や《静まらぬ大地、ヤシャーン》でライフの支払いを禁じられているときはピッチで撃てない。

《激情の後見》


→非クリーチャー呪文を打ち消し(統率者をコントロールしている)

備考:条件付きだがデメリットが一切無いのが特徴。《意志の力》と並んで青いデッキには確実に採用されていると考えてまず間違いないが、《儀式の大魔導師、イナーラ》や《始祖ドラゴン》といった統率者を積極的に唱えないデッキでは1マナ重い《否認》でしかないため採用されないこともある。

《否定の契約》


→呪文打ち消し(次の自ターンアップキープに(3)(青)(青)の支払い)

備考:アップキープを迎える前に勝ってしまえば問題ないため、コンボ始動側は支払い不可能な最序盤でも平然と撃ってくる。
一方でコンボ妨害側が撃つ場合は次の自ターンに支払いができなければ自身の負けが確定するので、コンボを始める場合は払えそうもない相手の《否定の契約》は基本的にケアしなくともよい。
(※稀にボランティア精神で撃つ人もいる。確実ではない)

《誤った指図》


→単一の対象を取っている呪文の対象を変更(手札の青いカードを1枚追放)

備考:主に撃たれた打ち消し呪文を更に打ち消す呪文としての用途を期待してデッキに投入されるが、クリーチャー除去やアーティファクト・エンチャント除去にも対応できるため以外と範囲が広い。
また《深淵の覗き込み》や《時間のねじれ》といった一部の強力な呪文は何故かプレイヤーを対象に取っており奪われることもある。使用する場合は要注意。

《精神的つまづき》


《精神的つまづき》
→マナ総量が1の呪文打ち消し(ライフ2点を支払う)

備考:一見範囲が狭いように見えるが各種《教示者》系カードが1マナであるために使用機会は結構多い。
またEDHで採用される打ち消し呪文も高レベル帯ではマナ総量1のものが多いため、打ち消しの打ち消しとしても強力に機能する。
最序盤の強力な動きである《暗黒の儀式》や《Mystic Remora》に0ターン目から対応しうる数少ないカード。

《否定の力》


→非クリーチャー呪文を打ち消し(自ターン中でない場合かつ青いカード1枚追放)

備考:基本的には調整版《意志の力》だが、打ち消した呪文を追放するので再利用を許さず本家より強力に働く場合もある。
ターンプレイヤーが自らのコンボを無理やり押し通すことには使えない点には注意。

《水没》


→クリーチャー1体をデッキトップに置く(対戦相手が《森》を、自分が《島》をコントロールしている)

備考:黒を含まない青系デッキは《致命的なはしゃぎ回り》が使えないため、0マナ除去として採用することがある。
《世界喰らいのドラゴン》+《動く死体》コンボのような止められたら負けてしまうコンボを使う場合は「黒じゃないから除去はないだろう」と油断せずにケアすべきカード。

《精神壊しの罠》


→望む数の呪文を追放(対戦相手1人が同一ターン中に3つ以上呪文を唱えている)

備考:3つ以上唱えていなければならないため、逆説的に2つめまでの呪文には絶対に飛んでこない。
《死の国からの脱出》のような最初に飛んでくるマストカウンターに対処できないので0マナ打ち消しとしての信頼度はやや低い。
ちなみにスタック上から呪文を追放するので打ち消されない呪文も打ち消される。

《撃退》


→呪文打ち消し(《島》カード含む2枚のカードを捨てる)

備考:2枚の手札コストのうち1枚は絶対に《島》カードでなければならない条件は2色デッキでもそれなりに厳しく、3色以上のデッキならまず採用されていないと考えていい。一方で《島》カードの確保が容易な青単からは飛んでくる可能性がある。

《妨害》


→呪文打ち消し(コントロールしている《島》カードを3枚手札に戻す)

備考:要求される《島》の枚数が多すぎるのでほぼ青単専用カード。2色以上のデッキでは安定して条件を満たすのが厳しいのでまずケアしなくてよい。

《徴用》


→非クリーチャー呪文のコントロール奪取(手札の青いカード2枚追放)

備考:《撃退》相当の手札消費で呪文のコントロールを奪えるが、失ったアドバンテージを取り返せるかは奪える呪文にすべてかかっているため結果のブレ幅が激しい。
特に昨今の流行である《タッサの信託者》コンボ(の《汚れた契約》、《Demonic Consultation》)や事前準備が無いと充分な威力を発揮しない《死の国からの脱出》等は奪ってもそこまで美味しくないのが辛いところ。
マナ総量が大きすぎるため《むかつき》系デッキではほぼ採用されない。

《応じ返し》


→クリーチャー1体をバウンス(手札の青いカード1枚追放)

備考:ピッチで撃てるのだが、それ以上にクリーチャーにしか使えない小回りの効かなさが目立つ。
高速コンボではなくクリーチャー戦がメインとなるような環境では一考の余地があるかもしれない。

赤が0マナから撃てる主なカード

《偏向はたき》


→呪文か能力の対象変更(統率者をコントロールしている)

備考:統率者をプレイする赤いデッキならほぼ確実に採用されていると考えていい。
《誤った指図》と違って能力の対象も変更できて、しかも単一でなくても構わない点には注意。

《猿人の指導霊》


→(赤)を発生させる

備考:赤いデッキはこのカードを使うことでインスタントタイミングでも無から(赤)を出せるので1マナ呪文をさながらピッチスペルのように唱えることが可能である。
実際にそこから撃たれる可能性が高いのは《赤霊破》や《紅蓮破》といった青に対しての打ち消しだろう。《稲妻》の可能性もなくはないが、3点火力はより汎用性の高い2マナの《削剥》に枠を明け渡しているケースが多いので上記の2枚ほど採用率は高くない。

《モグの分捕り》


→アーティファクト破壊(対戦相手が《島》を、自分が《山》をコントロールしている)

備考:統率者の起動能力に頼ったデッキの《呪われたトーテム像》や墓地利用デッキの《墓掘りの檻》等、デッキが機能不全に陥ってしまうタイプのアーティファクトに対するメタカードとして採用されることがある。

《紅蓮操作》


→4点振り分け火力(手札の赤いカードを1枚追放)

備考:クリーチャー限定火力でありプレイヤーに飛んでくることはない。

《はらわた撃ち》


→1点火力(ライフを2点支払う)

備考:基本的に火力目的で採用されることはほぼなく、《炎の踊り手、リオーニャ》のような『0マナでインスタント・ソーサリーを唱えられること』を重視したデッキで見かけることがある程度。
ストーム稼ぎを重視していないデッキからはまず飛んでこないと思っていい。

黒が0マナから撃てる主なカード

《致命的なはしゃぎ回り》


→クリーチャー1体を追放(統率者をコントロールしている)

備考:黒の0マナで撃てる確定除去はこれ以外にも存在するが、生物の色を問わずに対応できるのはこれのみ。

《殺し》


→黒でないクリーチャー1体を破壊(自分が《沼》カードをコントロールしていてかつライフを4点支払う)

備考:2枚目の《致命的なはしゃぎ回り》として採用されることがある。
統率者をコントロールしていなくとも0マナで撃てるが、黒が人気色なこともあり黒いクリーチャーに撃てないデメリットが意外と大きい。
2色デッキならそれなりに安定して0マナで撃てるが、3色以上になると《沼》カードをコントロールしていないことも珍しくないので採用率が下がる。

《殺戮の契約》


→黒でないクリーチャー1体を破壊(次の自分アップキープに(2)(黒)支払い)

備考:《殺し》と同じく2枚目の《致命的なはしゃぎ回り》となりうるカード。後払いで3マナ必要になるが、唱えるのにライフが不要でマナ総量も0なので《むかつき》や《ボーラスの城塞》といったライフをリソースにするデッキではこちらのほうが採用されやすい。

《フェアリーの忌み者》


→墓地のカードを最大2枚まで追放

備考:呪文ではなく手札のクリーチャーカードが持つ能力なので《沈黙》や《堂々たる撤廃者》の影響下でも使用可能。
対処する方法も《もみ消し》や《偏向はたき》くらいしかないので止めにくい。

《外科的摘出》


→墓地のカードを1枚追放(ライフを2点支払う)

備考:墓地対策として見た場合は《フェアリーの忌み者》の下位互換に近いが、相手の手札(とライブラリー)を確認できるため打ち消しがあるかどうかの前方確認として能動的に使える点が異なる。

《Contagion》


→クリーチャーに-2/-1カウンター2個を任意に振り分けるマイナス修正(手札の黒いカード1枚追放とライフ1点の支払い)

備考:要するにタフネスの-1修正を2度行えるカード。
手札消費の割に効果が薄いため、ただでさえピッチスペルの除去が豊富な黒で採用されることはそうそう無いだろう。
カウンターを用いることに価値があるデッキなら居場所があるかもしれない。

緑が0マナから撃てる主なカード

《有毒の蘇生》


→墓地のカード1枚をライブラリートップに置く(ライフを2点支払う)

備考:主にコンボサポートや墓地回収カードとしての用途でデッキに採用されるが、緊急時にはリアニメイト呪文対策としても使える。
墓地対策になるだけでなく墓地回収としてアグレッシブに使うこともできるので緑色のデッキならほぼ確実に入っていると考えていい。

《Elvish Spirit Guide》


→(緑)を発生させる

備考:緑1マナから直接飛んできそうな妨害カードはアーティファクト・エンチャント破壊の《自然の要求》や格闘呪文の《尾の強打》、打ち消し合戦中に強い《夏の帳》くらいだろうか。
一応《輪作》から《ガイアの揺籃の地》だったり別の色マナを持ってくるような可能性にまで目を向けると理論上は様々な呪文が撃ててしまう。

《忍耐》


→プレイヤー1人の墓地のカードをすべてライブラリーボトムに戻す(手札から緑のカードを1枚追放)

備考:ライブラリーボトムに戻す効果なので墓地の枚数と青の信心の数によっては《タッサの信託者》の特殊勝利条件を満たさないように妨害することもできる。

《活性の力》


白が0マナから撃てる主なカード


《廃止》


→アーティファクトやエンチャントを1つ破壊(《平地》カードを1枚追放)

備考:《死の国からの脱出》や《ボーラスの城塞》のような強力なカードを0マナで破壊しうる強力なピッチスペルなのだが、コストに《平地》カードを要求されるので色が増えれば増えるほど使用が困難になっていく。
現実的に採用できそうなのは2色デッキまでだろう。

《孤独》


→クリーチャー1体を追放(手札の白いカード1枚追放)

備考:EDHでは《剣を鋤に》が使用可能であり、他の色に目を向ければ《致命的なはしゃぎ回り》、《殺し》、《水没》等0マナかつ手札の減らない単体除去があるのでわざわざ手札の減るこちらを採用する意義は薄い。
想起しなかった場合の5マナ3/2絆魂というスペックにもさほど価値が無いので基本的にはケアせずともよいだろう。
白単やエレメンタル部族デッキでは採用の余地があるかもしれない。

最後に

昨今の統率者戦は環境が高速化しており、範囲が狭くとも0マナで使えるカードは活躍しやすくなっている。
上で紹介したカードたちがデッキ構築やプレイの助けになれば幸いだ。

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