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新年度いろいろあるよね

怒涛の4月。

私は未就学児の療育に携わっている。

かわいい新入生を迎え身が引き締まる。新入生たちは初めての母子分離と初めての環境に大パニックだ。

あー、これぞ4月よ。
ママたちも大変だろう。
私も帰宅後はもうヘロヘロで何もしたくない。笑

そして子どもたちの状況を自分に置き換えて想像したりする。

例えば、、

異国の秘境に連れて行かれ、知らない人たちの中で、知らない儀式に出ろと言われ、知らない歌に合わせて踊れと言われ、口にしたこともない未知なものを食べるように勧められる。

そんな環境に急に置かれたらどうだろうか。

泣くだろ、そりゃ。
早く日本に帰してくれと叫ぶかもしれん。

これを楽しむって、イッテQとか世界ふしぎ発見レベルの能力が必要だろ。

子どもだって大好きなママと好きなアニメを見て好きなオヤツを食べていた安心の母国に帰りたいのだ。

それを理解しつつも、私は異国の住人としてココの良いところを伝えたいし信頼関係を築いていきたいわけなのだ。でも焦りは禁物。

頑張りすぎないように頑張るというよくわからない状態に空回り気味の自分を感じる。どれだけ経験を積んでも4月は未熟な自分と向き合わされるのよ。トホホなのよ。

そんななか、日々の基本的なルーティンをひたすら続けていく。個々の発達を促していくための土台作りともいえる。

子どもたちも流れがわかると安心して臨めることが多い。言葉や行程表や絵カードを使って、1日の流れや次の活動を丁寧に伝えることを繰り返していく。

そして1日の終わりには必ずママのもとに帰ることができると理解してもらう。ママも一人時間や兄弟との時間をもつことができて、降園後にはリラックスして子と過ごせるようになったと伝えてくれることも少なくない。

そうするとね、
1ヶ月くらいでものすごく変化する。
泣き顔が減り、笑顔やドヤ顔が増える。

この場所、悪くないかも。

そんな雰囲気を少しでも子どもから感じることができた日には疲れも飛ぶし、帰宅後のビールがうまい(こんな先生ですんません笑)

子どもたちにとって初めての社会。
初めての異国。
まあまあな場所だと思ってくれたら、異国の住人として嬉しい限りだ。

我々ヲ、シンジテクレテアリガト

そうして少し落ち着いた頃、数年前から在園している子が私の手を引きオモチャの前に座わらせた。彼は私の足の間に座り、しっかり自分を抱えるようにと私の手を運ぶ。

そして
ブロックや積み木でロボットやお家を作る

新入生を前にテンパってる先生に甘えられずにいたんだね。
ごめんよ。

気づかせてくれてありがとうね。

しかもすごいじゃないか。
こんな上手に作れるようになったんだね。

そして何より遊びを展開させる姿に驚かされた。やりとりの中で想像が膨らみどんどん遊びが広がっていく。

貴重な育ちの時間。
ここはたっぷり時間をかけて関わりたい。

同僚とも共有し、子どもたちの大事な今を見逃さないよう心に決める。

そう、全ての子どもたちの今を大切にしたいのよ。けど、安全を保持しつつ個別に寄り添うためには配置基準内のマンパワーでは足りない。

新年度なので特にそう感じる。

自分の未熟さのせいでもある。
それはわかってるけども、

子どもたちは宝なのだから、この国の力をどんだけ注いでもいいと思う今日この頃なのです。

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