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「自分は仕事ができない」と落ち込みがちな人へ

私はお世辞にも「仕事のできる有能な人間」とはいえない。
とくに事務的な作業でケアレスミスが目立つ。
真面目に集中して取り組んでいるつもりなのに、度々うっかりミスをしてしまい、そのたびに「自分はなんて駄目な人間なんだ…」と落ち込んでしまいがちだ。

母親がADHDで、私以上にとんでもないミスばかりする人なので、
遺伝なのかもしれない。
昔から様々な「ミス防止策」を実行してきたが、
完全に防ぐのは難しく、結構な頻度でミスを繰り返している。

それでもめげずに仕事を続けられている理由の1つが、
昔ある人にこんなことを言われたから。

「事務作業でミスが多い人は、創造性豊かな人が多いんだよ。細かな作業を間違いなく仕上げる能力と、クリエイティブな能力は、なかなか両立できない。つい想像力を働かせて、いろんなことを考えてしまうから、正確性がおろそかになりがちなんだ」

もちろん、ミスの多い私を励まそうとして言ってくれたのだと思う。
でも、私自身というより、友人にそれが当てはまるので妙に納得してしまった。

私の友人に、とても優秀で、論理的に物事を考えられ、文章力のある人がいるのだが、たびたび人の名前や約束の日時を間違えるなど、間抜けな一面を持ち合わせている。
だから、上記の言葉をかけられた時、その友人のことを思い浮かべて妙に納得してしまった。

何かを考えながら、同時に事務作業を正確に遂行するのは難しい。
事務的な内容に没頭している時に、想像力を働かせている余地などあるわけないのだ。

私は決してミスを正当化したいわけではない。
でも、私みたいに、どんなに気を付けていてもミスをしてしまう人は、
メンタルを守るために、お守りになる考え方を持っておくことが大事なのではないか。
そして私にとっては、「創造性の代償として、ミスが多い」という考え方がお守りの一つなのだ。
(もちろん普段、事務作業をする際は、なるべく余計なことなど考えずに集中するようにしております。。。)

もう一点、「自分はミスが多くて仕事ができない」と落ち込みがちな人に言っておきたいことがある。

「仕事ができない」と真面目に考えてしまう人は、
それを「人格否定」に結び付け、「自分はダメな人間だ」と結論を出してしまいがちだが、それは絶対にやめるべきだ

だって、仕事と人格は関係がない。

私のように、生まれつきミスが多いタイプの人はたしかに存在する。
でも職場の多くの人はそうとは知らず、「注意すればミスは防げるもの」と信じているので、怒ったりあきれたりするだろう。
そのため、ミスの多い人にとって、職場で過ごす毎日はつらいものになりがちだ。
だけど、仕事であなたの能力を発揮できる場面は、探せば必ず見つかるはず。そこで全力を尽くせばいい。
べつにクリエイティブな能力を発揮せよ、というわけではない。
例えば、「やさしさ」や「気づかい」も立派な能力だ。

職場のあなた、働いているあなたが、あなたのすべてではない。

そんなこと当たり前なのだが、仕事をしている時間が長いと、つい見失ってしまいがちな事実ではある。

日本人は仕事面で自分に厳しすぎる人が多い気がする。
自分に厳しくすることも必要だが、同じくらい優しくしてあげることも大事だ。あまり自分を痛めつけないでね、と言いたい。

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