シンプリィライフ

読書と日々の記録

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【深読みフリーレン】人はいつ死ぬのか

アニメ『葬送のフリーレン』が好きです。 【※注意】がっつりネタバレです アニメの2話目。 戦災で両親を亡くした少女フェルンは自死しようとしていました。 そこに、勇者ヒンメル・戦士アイゼン・魔法使いフリーレンと一緒に魔王討伐の旅をした僧侶ハイターが現れ、こう言います。 フェルンは両親との思い出を思い出し、踏みとどまりました。 その後フェルンは独学で魔法の修行をはじめ、魔法使いとして一人前になることを目指します。 フリーレンは勇者ヒンメルが天国へ旅立ったあと、魔法収

    • 覚悟とは

      覚悟はどこからやってくるのか? 何か大きな出来事に直面した時にそれはやって来るような気がする。 「覚悟」は仏教用語で「目覚める」「悟る」ということ。 真理を悟り真理に目覚めるということ。 どこか重みのある定義だなと感じた。 僕は、もっとライトに軽やかに「覚悟」という言葉を使いたい。 そんなに重たくないものとして使いたい。 いま現時点の「目覚め」にも「覚悟」が隠れている。 自分は無知であると知ること。 自分の中には複数のキャラクターがいると知ること。 人が

      • 人は孤独だが、ひとりではない。

        一遍上人は言った。 瀬戸内寂聴さんはこの言葉を と解釈した。彼女は出家して「人間は孤独だということ」を徹底的に肝に命じて生きた。 僕は、少しの哀しみを感じつつも 「ほんとうにそうだな」 って思った。 漫画『プラネテス』でタナベは、宇宙を生きがいとし、深遠なる宇宙に憑りつかれ、死してなお宇宙の中を漂うことを望んで宇宙に放たれた男の棺桶が天文学的確率で彗星軌道に乗って地球に戻ってきたときに、こう言った。 僕は 「人は孤独だけど、ひとりじゃない」 って思った。

        • 【深読みフリーレン】あなたがずっとそれをやり続けてきた理由

          アニメ『葬送のフリーレン』が好きです。 【※注意】がっつりネタバレです アニメの2話目。 フリーレンは弟子のフェルンと旅に出ることになった。 フリーレンにとっては魔王を倒した仲間であり、フェルンにとっては両親を亡くして自殺しようとしていたところを助けてくれた育ての親である、生臭坊主ハイターに別れを告げて。 旅の途中、フェルンはフリーレンに対して疑問を抱く。 出会った人から依頼を受け、仕事をこなし、報酬として「温かいお茶が出てくる魔法」をもらったフリーレン。 フェ

        【深読みフリーレン】人はいつ死ぬのか

          【深読みフリーレン】「行こうか、人の心を知る旅路へ」の意味

          アニメ『葬送のフリーレン』が好きです。 特に、一級魔法使いになるための2次試験でダンジョンを攻略していく場面が強く心に残っています。 フリーレンは弟子のフェルンと一緒にダンジョン攻略をはじめる。 他の参加者が最短距離で最短時間で攻略しようとする中、フリーレンは1フロアずつ、じっくり、くまなく、ダンジョンを調べ尽くしてから次のフロアへと降りていく。 「それがダンジョン攻略の醍醐味なんだ」と言う。 弟子のフェルンは、そんなことに何の意味があるのか、わからない。そんなこと

          【深読みフリーレン】「行こうか、人の心を知る旅路へ」の意味

          春は、来た

          いままでそうやって命をつないできた。 そんな自分を誇りに思う。 そう告げられたような気分です。 春は、来た。 今朝、彼方にいる身近な他者のところから、やって来た。

          私が起こしたい変化

          スマホの代わりに、ペンとメモ帳をもって家を出る。 遠くに見える鉄塔が私を呼んでいる。 こころのおもむくままに、ただ歩く。 鉄塔に向かって、ぼんやりとしながら、知らない道を、気になる方向へ、ただただ歩く。 鉄塔の下まで来たときに、目の前の草むらから、黒い何かが飛び出してきて驚いた。 クロネコだった。 こんなに近くにくるまで気づかなかったなんて、キミは眠っていたのかな。 今日は暖かな太陽が、世界を照らしています。 コショウのような匂いがこの地を満たしていた。 ど

          私が起こしたい変化

          ただただいきて

          超えてゆけ。超えてゆけ。 常識を、現実を、物質を、理を、超えてゆけ。 いままでのやり方を。これまでの習慣を。 すべて終わらせて、自分を超えてゆけ。 新しい物語をつくるんだ。 まだ誰も読んだことのない、私だけの物語をつくるんだ。 私にはそれができる。私にしかできないことがある。 時間を超えてゆけ。空間も超えてゆけ。 芸術も、歌も、詩も、祈りも愛も超えてゆけ。 あなたは偉大な存在だ。 見えないものを見るんだ。君ならできる。 前を見て、後ろを見る。 言葉も音も、遮って。

          ただただいきて

          秘密の庭

          けいちゃんは、他人の心の声を聞くことができる特別な力を持っていました。周囲の人々は、ただじっと黙って話を聴く姿に癒され、元気を取り戻していきましたが、彼女は自分自身の力を正しく理解できなかったゆえに自信を持てず、悩んでいました。 夢の中の冒険ある夜、けいちゃんは夢の中で、自分自身の内面の世界に迷い込みます。 そこは神秘的な領域で、彼女は昔、星々の隙間を旅する冒険を共にした「ヴェール」「ダーク」「ソウルズ・ミラー」と再会します。彼らとの対話を通じて自己発見の旅が再開しました。

          神秘の脳

          ささいなことでお父さんと喧嘩をしてしまったある日。みなちゃんは放課後、学校の図書館のすみっこで美しくも奇妙な本を見つける。この本には、心と脳の深いつながりについて語られていた。本には「7・1/2」とだけ書かれていた。彼女は美しい青を放つこの本に不思議なエネルギーを感じて手に取った。 目に見えないエネルギーみなちゃんは、その不思議な本に書かれいた方法を使って、自分の心の力を発見し始める。彼女は「見えないエネルギー」を活かし、自分の感情や思考がどのように現実を形作るかを知った。

          パラレルワールドへの旅

          とらこは夢見がちな少女で、周囲の大人たちは彼女を理解しようとしなかった。ある日、彼女は不思議な力を持つ古い本を見つける。その本は彼女を異なる次元へと導いた。そこは地球と似ているが、すべてが逆さまになっている「パラレルワールド」だった。 新しい自分この世界では、とらこは自分の限界を超える力を持っていた。彼女は自然に溶け込み、自然界の言葉を理解することができた。動植物や風、さらには星々と対話し、彼らから地球とこの世界の大切な教訓を学ぶ。 無限の繰り返しとらこはこの世界の中で、

          パラレルワールドへの旅

          ミネ・ストローネの宇宙

          ミネは、普通の子供とは違う視点を持つ少年だった。いつも彼は自分の部屋で、古い本に囲まれながら、深い思考に没頭していた。彼の日常は、内省的な冒険と深い思索に満ちていた。 人々の問いがどうして自分のものになるのか、彼は読書を通じてそれを深く掘り下げ、自分自身の中に答えを見つけ出そうとしていた。全ては「一つ」であり、愛と恐れの間を行き来する探求の旅は、自己発見の旅でもある。 ある夜、彼の部屋の本棚に並んだ古い本から、ゴーストが囁いた。「ミネ、もういいから、君だけの宇宙を見つけよ

          ミネ・ストローネの宇宙

          せいかいのないせかいで

          賢く、好奇心旺盛な少女ピタは、常に大人たちの会話に耳を傾け、世界についての無数の疑問を抱えていた。 なぜ人はその本を読むのか? 人はなぜ、モノを通じて交流を図ろうとするのか? これらの謎を自ら解明するため、彼女の探求の旅が幕を開ける。 夢と現実の交錯ある夜、彼女は夢の中で奇妙な世界に足を踏み入れる。ここでは思考と感性が現実を形作り、人々は自らの問いに答えを求めて生きていた。ピタは、答えのないことを受け入れることの重要性を学び始める。 問いとの対峙夢から覚めたピタは、夢で得

          せいかいのないせかいで

          心の地図を手に入れた日

          学校帰り、偶然にも街の片隅にある古びた本屋に足を踏み入れた。その店は、ほこりっぽい本の山が天井にまで届き、まるで時間を忘れたような静けさが漂っていた。色あせた本の背表紙が壁一面に並び、その一つ一つが太陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。 ふと目に留まったのは、奇妙なタイトルの本、「心のつながり バレット博士の脳科学教室」だった。その本は、まるで私を待っていたかのように、他の本から少し離れた場所に置かれていた。表紙を開くと、心と世界の関係を象徴するような抽象的な図形が色とりど

          心の地図を手に入れた日

          きんちゃんと変わりゆく世界

          きんちゃんはある朝、目を覚ますと、世界が違って見えた。昨夜までの彼は、ただのゲームが好きな少年だった。しかし今朝、彼は何かが変わる予感を感じていた。 ナッジで始まる冒険きんちゃんの冒険は、母が彼に「小さな変化から始めなさい」と囁いたことから始まった。それが彼にとっての「ナッジ」—ほんの小さな後押し—だった。彼はその日、新しい習慣を作る決意をする。 最小習慣の発見「最小習慣」という言葉を学校の図書館で見つけたきんちゃん。それは、大きな変化を起こすために、まずは小さな習慣を始

          きんちゃんと変わりゆく世界

          海をかかえた石たち

          自由意志の筒あきよしは、夜空を見上げるのが好きな少年だった。ある夜、星空の下で筒を覗いていたあきよしに星々が囁いた。「宇宙教室へようこそ」と。 彼が見たのは、自由意志と決定論が織り成す世界だった。あきよしはそこで、「シンプリシティ」の守り手としての役割を知る。その「第三の眼」がゆっくりと開かれるのを感じた。 生きがいの創造あきよしは学ぶ。仕事とは生活を支えるだけでなく、世界に価値を加える自己表現の手段だと。彼は「大人のための小さな学校」で、エコとはホームの精神、「ナマステ

          海をかかえた石たち