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1976年金沢生まれ、東京在住。渋谷系と文学部を経て雑誌編集、ライターなど。20代はカ…

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1976年金沢生まれ、東京在住。渋谷系と文学部を経て雑誌編集、ライターなど。20代はカフェのウェブサイト、ZINEの制作。30代前半から療養と快復を経験。40代なかば、テーマはセルフケアと解放。2024年、単身金沢へ帰ることに。お仕事https://fori.io/matonao

マガジン

  • 40代後半、金沢ひとり暮らし開始日記

    18歳から30年近く過ごした東京を2024年春に離れ、ねこ2匹を連れて郷里の金沢でひとり暮らしをすることになりました。やや持病あり。仕事で遠くへ旅立つ夫からの精神的自立や、さまざまな克服、回復の記録をつづります。

  • 呼吸と情景

    40代なかば、パニック障害だった私のセルフケアの記録。瞑想、料理、ファッション、住まい、クルマの運転、旅など、あらゆることを通して解放へ向かう道の途上。経済的に自立していなくても。

  • Archives

    過去にいろいろなところに書き散らした断片のまとめ。

  • 200字作文

    2020年よりInstagramで発表している短文のまとめ。

最近の記事

2024年6月  金沢ひとり暮らし、終わります

立夏〜小満〜芒種 身も蓋も無いタイトルですが、夫がまもなく、帰国します。 3年〜5年続くと思われた金沢ひとり暮らしは、3か月半ほどで終わります。 金沢暮らしは、あと1か月ちょっとくらいは続くと思います。 詳しい理由は企業の問題なので最後まで書くことはできませんが、赴任先がとにかく大変な職場で、さまざまな問題が発生したからです。 私が「帰ってきてほしい」と言ったわけではありません。 夫は一時期かなり体調も崩しました。 夫は再度、東京の本社で働くことになりますが、なにぶんあち

    • 2024年5月 真夜中に曝露療法ができた

      2024年5月18日(土) 明け方、目が覚めた。 トイレに起きあがろうとしたとき、のどを痛めないようにいつも首に巻いている手ぬぐいが、どこかにひっかかった。 首がひっぱられたその時ふと思った。私はなぜ死なないのか。 死を選ばないのか。 乗り物にのれず、クルマの運転もできず、移動の自由を失い、一人暮らしもできず、10年以上を無駄にした。何にもなれなくて、ろくに働くこともできない。世の中の役に立ったことなど一度もない。 今後何の希望があろう。以前のような文章も書けなくなった。

      • 2024年5月 急転日記②(まだ事情は言えない)神田橋処方の日々

        2024年5月13日(月) 明け方トイレに起きたら、なんと霊が出た。 前回の除霊から2週間。除霊の効果は2週間あるかないかと専門家が言っていたが、ちょうどそのタイミングかよ。 除霊を行い、なんとかすべてを水を流し、ふたたび心が折れる。 4時間しか眠れなかった。 訪問看護師さんがきて、急転のいきさつを話す。 私はなんのために金沢に帰ってきたのだろう、私はひとりで生きられない人間なのだろうかと落ち込んだ、という話をしたところ、 「今はその出来事の意味がわからなくても仕方がない

        • 2024年5月 金沢ひとり暮らし3か月目の急転(事情は言えない)

          2024年5月5日(日) 昨日、一昨日と内灘に行ったり姉に会ったりして仕事ができなかったので、そのぶんを取り戻すつもりでいた。 その後、いろいろあってほとんど仕事ができなかった。 理由はまだここには書けない。私ではなく家族の問題。 2024年5月6日(月・祝) 24:立夏 72:蛙始鳴(かわずはじめてなく) 引き続き大変。 仕事があることでいくぶん気が紛れる。 2024年5月7日(火) 人生でもっともしんどいGWが終わった。 ようやく世の中が動き出し、朝から駐

        2024年6月  金沢ひとり暮らし、終わります

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          【70日目】 いろいろありすぎて日記にも物語にならない

          2024年5月5日(日) 24:穀雨 72:牡丹華(ぼたんはなさく) 姉の誕生日のために焼いた、レモンケーキ。 やっと少しだけ台所に立てるようになってきた。にんじんしりしりも作ったし、新玉ねぎをシンプルに醤油で煮て胡麻で和えたやつも作った。 時間をがんばって捻出して作ったが、逆に心が楽になった。料理が好きなひとの理論はこれなのか。私はごくたまにでよいが。 2度目の除霊は何も起こらず終了。やっとこの部屋にいるのが少し怖くなくなった。 次の除霊時は、ペットシッターさんに来ても

          【70日目】 いろいろありすぎて日記にも物語にならない

          【58日目】 sick -これが金沢暮らしの現状

          2024年4月23日(火) 24:穀雨 72:葭始生(あしはじめてしょうず) 石川県に一軒しかない、ドトール。 ここにいると、時空が歪んで、まるで何事もなかったかのように、東京にいるみたいだ。 蒲田に職場があり、大岡山の家に帰れば、猫がいて、夫がいる。 そんな当たり前の日々はもうない。 実のところ、私は金沢で、ちょっと映えた生活をしようと思っていたのだ。 世界から観光客が訪れる古都の中心部に住んで、 自分の好きなものだけに囲まれたひとり暮らし+かわいい猫たち。 東京よりず

          【58日目】 sick -これが金沢暮らしの現状

          【53〜日目】 ちょっと書けなくなりました

          2024年4月18日(木)〜4月日() 24:穀雨 72:葭始生(あしはじめてしょうず) 父と車庫入れの練習をし、敷地面積上、想像以上に大変なことに呆然とする。 そして、クルマの練習も、何もかもが、自分にとって気が遠くなるくらいしんどいことを父にぶちまけた。 除霊問題が少しだけ軽くなった数日前から、もう強いお薬なしでは自分を保てなくなっていた。 もはや何がそんなに不安なのかもわからない。 ただ、なぜ私がこの街にいるのか、何のために生きているのか、夫婦とは何なのか、もう何も

          【53〜日目】 ちょっと書けなくなりました

          【43〜52日目】 塹壕と除霊の日々/おともだちができたのか

          2024年4月8日(月)〜4月17日(水) 24:清明 72:鴻雁北(こうがんきたす)〜虹始見(にじはじめてあらわる) ここで指す除霊が何であるのか、もう書きたくない。 (前回までの日記に少しあり) とにかく、部屋に霊がとりついているような、床下に死体が埋まっているまま生活しているような日々だった。 戦場に送られた兵士はこんな心境で生きているのだろうか。呼吸が深くできるわけがないし、私にとっては命の危険とまったく変わらない恐怖に常につきまとわれているに等しい。「これからどん

          【43〜52日目】 塹壕と除霊の日々/おともだちができたのか

          【38〜42日目】 自宅で仕事はじめました/息もたえだえ生きています

          2024年4月3日(水)〜4月7日(日) 24:清明 72:玄鳥至(つばめきたる) 在宅での仕事が始まった。 前々職も在宅だったのでなんとかペースはつかめそう。 フリーランスになったが、今のところバイト時代となんら変わらず。請求書とかまだ作ったことないけれど… ただ、これからやっとプリンタを買い、Adobeを入れる。まだまだバタバタするなあ。 やはり途中で気軽にスーパーなど買い出しに行けるのが在宅のよいところ。 ようやく、お昼に最寄りのカフェ(図書館の中にあるベーカリーカ

          【38〜42日目】 自宅で仕事はじめました/息もたえだえ生きています

          【34〜37日目】 クルマ、レコード、あまり書きたくないこと

          2024年3月30日(土)〜4月2日(火) 24:春分 72:桜始開(さくらはじめてひらく) noteあるあるなのですが、時間をかけて書いたものが消えてしまったので、ぐったり。 基本的にinstagramの再編集なので、こちらから数日間ご覧ください。 やっぱり自動の下書き保存に頼ってはいけない。 ここにはあまり書いていないが、実は精神的にけっこう参り始めている。 G問題。書きたくない。プロに相談、対策してもらっているが、すぐに結果は出ないらしい。 部屋でくつろげない。部屋

          【34〜37日目】 クルマ、レコード、あまり書きたくないこと

          【31〜33日目】 生まれた場所へ

          2024年3月27日(水)〜3月29日(金) 24:春分 72:桜始開(さくらはじめてひらく) 私よりはるかに大変なのは、異国で それこそ本当にひとりで、慣れない難しい仕事をしなければならない夫 健康でフルタイムで働けさえすればなんとかなると 健康を失った私は誰より説得力を持って言うことができるから 「何からどう逃げてもいいからどうか無事でいてほしい」 と伝えて、小松空港行きのバスを見送りました 香林坊のバス停で、夫と別れ 思わずそのまま裏道に入り、聖堂に向かった 長町の

          【31〜33日目】 生まれた場所へ

          【25〜30日目】 まあまあ元気になった私の金沢無職日記/本当の別れの日が来る

          2024年3月21日(木)〜3月26日(火) 24:春分 72:雀始巣(すずめはじめてすくう)〜桜始開(さくらはじめてひらく) 2024年3月21日(木) 荒天時は天気が変わりやすいので、けっこう晴れるという金沢パラドックス。週間天気予報を見ると絶望的でも意外とそうでもない。 家に閉じこもるつもりだったが、自転車で整骨院と喫茶店へ。こういうロードサイド型の純喫茶ってほとんど入ったことがなかったかもしれない。外は素朴だが中はかなりゴージャスで、かつ手入れの行き届いた喫茶遺産

          【25〜30日目】 まあまあ元気になった私の金沢無職日記/本当の別れの日が来る

          【20〜24日目】 仕事の話をして少し元気になる/絵を描いて元気になる/カーテンのダーニングと裾上げをして元気になる

          2024年3月16日(土)〜3月20日(水・祝) 24:啓蟄〜春分 72:菜虫化蝶(なむしちょうとけす)〜雀始巣(すずめはじめてすくう) 土曜の夕方、これから京都の大学に進学する甥っ子の送別のため、実家へ。 シェアバイクとバスを乗り継いだ。バスはなかなか来なくて、実に行きづらい実家。クルマなら15分もかからないのだが。 姉と甥っ子も、それはもういろいろあったようだが、私から見れば甥っ子はとても真っ当に育ったように思えた。希望だ、と思う。 寺の近くに住み、歴史学を学ぶそうだ

          【20〜24日目】 仕事の話をして少し元気になる/絵を描いて元気になる/カーテンのダーニングと裾上げをして元気になる

          【18〜19日目】 ようやく自転車を手に入れたが、少し後悔している話

          2024年3月14日(木)〜3月15日(金) 24:啓蟄 72:菜虫化蝶(なむしちょうとけす) よく行く金沢駅前の商業施設、フォーラス。 エスカレーターは、前の人に合わせて、エスカレーター、右に立ったり左に立ったりしている。真ん中に立つ勇気はない。 こちらに来て少し意外だったのは、OLさんがOLさん然とした服装をしていること。雪の日でも革のバッグにヒール。クルマ生活ならもっとカジュアルになるのではと思っていたが逆だった。歩かないからそういう服装ができるんだ。 東京で働いて

          【18〜19日目】 ようやく自転車を手に入れたが、少し後悔している話

          【15〜17日目】 はじめてトイレットペーパーをネットで買う/いま大田区は、わずかに遠くにある

          2024年3月11日(月)〜3月13日(水) 24:啓蟄 72:桃始笑(ももはじめてわらう) 小ぶりとはいえ、金沢駅のスーパーで、のどぐろ1パック100円。 スーパーの食材が東京よりはるかに安くてついつい買ってしまい、「一人暮らしになったらもう料理なんて絶対しない」といいながら、してしまう日々。 特に、カレイ(ナメタカレイのような大きなものではなく一尾食べられる種類)やハタハタ、めぎす、かわはぎが安い。アイスプラントも県内産だ。 私はこれまで、納得のいく味噌汁が作れたこ

          【15〜17日目】 はじめてトイレットペーパーをネットで買う/いま大田区は、わずかに遠くにある

          【12〜14日目】 カウンセリングを受けたらいきなりラクになった話/祈る役割

          2024年3月8日(金)〜3月10日(日) 24:啓蟄 72:蟄虫啓戸(ちっちゅうこをひらく)〜桃始笑(ももはじめてわらう) 暦とはうらはらの、寒い寒い日々。 今年は寒いらしい。 健保組合と提携している機関が石川県に一か所だけあったので、カウンセリングへ行く。 金沢駅近くのマンションの一室ながら、まるで実家のような空間。出迎えてくれたのは白髪のおばあちゃん先生で少々心配だったが、じっと話に聴き入ったのち、シャーマンの如くしっくりする言葉が天から次々と降ってきた。 なんと

          【12〜14日目】 カウンセリングを受けたらいきなりラクになった話/祈る役割