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MATOI'sCAFE〜歳を重ねて良かったなあと思うこと〜

MATOI'sCAFEとは、2023年3月からはじめた無料のオンラインルームです。
毎月1回、zoomでひとつのテーマについて、現在はインタビュー形式でお一人おひとりのお話をうかがいながら行っている少人数制の座談会です。
会によりますが、内容を一部抜粋しご紹介致しております。
5月のテーマは
『歳を重ねて良かったなあと思うこと』
でした。
とかく歳をとるのが嫌だと思うケースもあるかと思いますが、歳はとるのではなく『重ねるもの!』
人生の積み重ねが年齢の意味であると思っています。
そこで!歳を重ねたからこそ得たもの、感じたこと、できたことなどシェアしていただきました。
内容の一部を抜粋してご紹介します。

*ー の後は主催者からのコメントです


Mさん

若いころは「笑顔でいなくちゃいけない」とか「みんなに好かれる人気者がいいんだ」といった固定概念を持っていました。
中学に入学するとき、二つ上の兄に自分のそんな考えを見透かされ忠告されたんですよね。
それで「みんなに好かれる必要なんてないんだな」ということに気づいたんです。そこから少しずつ自分の考え方が変わっていったなと思います。
無理をしすぎず、でも腹から笑える人生がいいなと。
そんな生き方、考え方を大人になればなるほど人との出逢いなどを通して
気づかせてもらえる。
今では歳を重ねるごとに、ガッチガチに固まっていた固定概念を一枚一枚剥がせるようになるのが楽しいと感じています。

ー ガンコにならずに柔軟になっていくということですね。
歳を重ねると自分の凝り固まった考えを変えるのはなかなか難しいこと。
それを中学のときから気づき心がけて生きてこられたとは素晴らしいですね!ありがとうござました。

Iさん

20代30代のころは働き詰めで、まさに手帳が埋まらないと気が済まない性格でした。
手帳が埋まっていると安心できたのですが、その分大事な人と過ごす時間が限られていたなあと思います。
今は、歳を重ねていろいろなターニングポイントを経て、少しずつバランスが取れるようになってきたなと感じます。
大事な人との時間を持ちつつ、自分のやりたいように仕事の仕方を組む、自由に表現することに対してためらいがちょっとずつなくなってきたように思います。
そんな風に心の自由度を感じ始めたのは、年の功かなと思っています。

ー 自由になる、少しずつ自分に許しを与えるようになられたということですね。

はい、いろいろな環境の変化もあり、自分の心に正直になるといいますか、思考で固めたものではなく心の声に従って動くようになったのですね。
でも振り返ると「思考で動いていたな」と思うこともしばしばあり、経験を通じて思考なのか心の声なのかの違いがわかるようになってきました。

ー 思考と心の境目を見極めるのって難しいですよね。
心の声に従うと思っていても、思考が心をコントロールしてしまうことってある気もします。どうやってその違いに辿り着いたのですか?

私の場合、数々の失敗経験を経て振り返ると「あれは思考だったな」と理解することがあります。
逆に「あれは心に従っていた」というのもあり、思い返すことで違いがわかるようになりました。
もちろん今でもどっちかわからなくなることはあるのですが、歳を重ねるごとに見極める精度が高くなっているように感じます。

ー なるほど、それはご自身が常に内省する姿勢を持っていらっしゃるからなのでしょうね。素晴らしいですね。ありがとうございました。

Aさん

歳を重ねてよかったと思うのは、ひと言でいうと「心のゆとりが持てる」ということですね。
心の声に耳を傾けるってIさんもおっしゃっていましたが、若いときではできなかったなと思います。
若いころはまだ軸が”他人”だったんですよね。人にどう見られたいか、こういわれたいとか他人軸だったんです。
それが徐々に他人からどう見られるかというよりも、自分がこうありたいとか、やりたいこととか自分軸を見つめる力が備わってきたんですよね。
でも、今はさらに他人軸、自分軸を経て「共存」だなと思うんです。
自分も相手もいい状態というところにいけたのはやはり経験かなと。
経験がないとそこまでいけなかったなと思います。
先ほど、一枚一枚剥がしていくというお話がありましたが、私も引き算だと思っています。
20代のころは見られ方を気にして、身につける、身に纏う方が多かったと思いますが、歳を重ねると足すではなく引くようになったなと改めて感じます。

ー 何をもって足し算から引き算に変わるのでしょうね。

それはやはり他人軸から自分軸に変わったときでしょうね。
私もたくさんの失敗を重ねてきたからこその今だなと感じます。

ー 失敗って若いときは隠そうとか、失敗から身を守ろうとしていたかもしれないですよね。

はい、失敗が今となっては勲章になってる気がします。

ー では、失敗を「これもいい経験」って思えるようになったきっかけって何でしょうね。

自分のパターンが見えてきたときかなと思います。
「失敗すると落ち込む。でも何かのきっかけで上がる」というパターンが見えたときに、失敗は悪いものではないと思えるようになりました。
これはやはり歳を重ねないとできない、経験しないと、人から聞いた話だけでは行動には移せなかったと思います。
もちろん今でも失敗したら落ち込みますけどね(笑)

ー そうですね。
挫折をして、誰かかの手を借りたりしてでも上がったときに、「あ、上がれるんだ」と初めて知りますものね。

本当に!人の手を借りるって大きいです。人に支えてもらっているなと思います。人の力って大きい。自分だけじゃ這い上がれなかったと思います。

ー 若いころは「私一人でも大丈夫」って虚勢を張っていたように思うけれど、人の助けを借りるとのを受け入れられるというか。それが大人になるということでしょうかね。

Mさん:若いときってなんとか自分で乗り切れるって思いがちだけど、本当にどん底、一人では這い上がれないとき、人のやさしさを知るんですよね。人のやさしさを知ったときに「ちゃんと生きよう、かんばろう」って思えますよね。
ガチガチの自分がそのとき初めてやわらかくなるというか、本当に身にしみて感じるという体験が大きいんだなとお話伺っていて思いました。

ー 歳を重ねれば重ねるほど、出逢ったことのない人と触れ合う機会も増えるから、やさしさに触れるチャンスも増えますよね。
ありがとうございました。

Uさん

私は4人の子どもの母ですが、子育てにおいて「この子は何ができるのか」ということばかりに意識が働き「その子らしさ」に目を向けられていなかった、それこそ他人軸の子育てだったかなと思います。
そこに気づいたのは子どもたちの力が大きかったですね。
それまではその場の正解だったり、その場を整えることにばかり意識が向いていて、「自分とは何か」など自分については疎かになっていました。
つまり自分自身を大切にしていなかったということに気がついたんですね。
また、本質的なことを話せる場所に出逢えて、自分を諦めなくていいということを知ったり。
若いときは時間があるからなんだかんだと言い訳して後回しにしていたのですが、歳を重ねると時間の有限さに気づき、このチャンスを逃したらもったいないと思ったり、やりたいと言えるようになりました。
いい意味で割り切れるようになったと思ったのが、歳を重ねて良かったなと感じるところです。

ー 確かに、若いときは誰に止められるわけでもないのに、なんだかんだと言い訳をして逃げている部分があったなと私も共感します。
でもいよいよその言い訳が通用しなくなったとき、自分と向き合わざるを得なくなる。
お子さんがいらっしゃる方は子育てが一段落した時とか、40歳、50歳という年齢の節目とか、お仕事されている人は現場から管理職になって立場が変わったとか、そんなときにふと自分を見つめる時間がやってきますよね。

皆さんがおっしゃっていた、身に纏っていく時代、自分じゃないものになるというのが若いころ思っていた自己肯定感だと思うんです。でも、本来その内側にいる自分を知り受け入れるというのを歳を重ねてわかってきたんじゃないかなと思います。

Mさん:そう!表面的な話ってつまらないですよね。でも今まではそれがいえなかった。
例えばロールモデルってみんなが憧れているものになろうとしていた時期がありましたが、ロールモデルは自分ではないわけで、なら一体何になろうとしてたのかって思います。

ー そうですね、若かったからだけではなく時代もありますよね。右にならえの風潮というか。違和感を持ってもいい出しにくかった時代でもありましたね。
ありがとうございました。

Yさん

自分はガチガチだったなと思います。
両親が学校の先生だったから賢くしてなくちゃいけないとか
勉強ができなきゃいけないとか思っていたのですが、
先生の子どもというのを知らない人が増えてきたときに、ようやく自分をさらけだせるようになりました。

その後も家族ができて子育てをするようになると、まあ子育てでもいろいろあって、、、
長いトンネルに入り「果たして自分はこのトンネルから抜けられるのだろうか」と思っていた時期もありました。
そんなとき子育てを通して子どもから「自分らしく生きる」ことの大切さを学び、チャンレンジができるようになったんです。

ここ最近はオンラインでいろいろな方と繋がり、自分の本音を素直に出しリラックスできるようになったと感じます。

そんなころ、体を鍛えるだけではなく緩める大切さも感じたんですね。
緩めることで心もリラックスできるんですよね。

手帳の話!私は埋めないとまだまだ安心できないです(笑)
でも仕事だけではなく、家族との時間そして自分の時間を大切にしないとバランスが取れないので、そこはしっかり取っています。

ー スケジュールが埋まっているのが仕事だけではなく、ちゃんと家族との時間、自分の時間もそこに入っているのでしたら理想的ですよね。
Yさんは心と体のバランスが取れてますよね。鍛えると緩めるのバランス。
素敵だと思います。

体を緩めるようになって心も緩まるようになりましたね。
歳を重ねて良かったなと思うこと、30代の自分より40代の今の方がずっと元気だし回復力が早くなったなと思います。
それは体を緩めて循環させることで疲労の回復が早くなったからだと思います。年齢が上がると疲れが取れにくいとよく聞きますが、イヤイヤそんなことはないです!

ー そうですね。老化=衰えるという考え方は、自分が自分に植え付けているのですよね。
もちろん、抗えない部分はあるにせよ、生きていく中で終わりってないんだなって、終わりって自分が決めるんだなと。
若いときって鍛えるという一つだけしか目を向けられていなかったかもしれないけれど、年齢を重ねて緩めるということを取り入れたことで、より鍛えることに良い作用をプラスできたということですね。
一つだけではダメなんだというのを歳を重ねて学んだということですね。
ありがとうございました。

座談会を終えて

自分しか見えていなかった狭い世界にいたときは、他人の目が気になり自分ではないものになろうとたくさんの鎧を纏っていく。
自分という殻から一歩飛び出し、自分を外側から見るとそこには鎧に身を包んだ自分がいた。
「自分という殻から一歩踏み出す」のが、人により時期もきっかけも異なるけれど経験という財産が踏み出す勇気を与えてくれている。
歳を重ねるとは、これまで背負っていた鎧を脱ぎ「経験」という自分にしかない財産を纏うことだ。

今回お話を伺っていて、歳を重ねたことでよかったものの中に「形あるもの」はなかった。無形だからこそお金では買えない価値、そうプライスレスな価値が存在する。
無形であるが故に、気づかないで過ぎていく人もいるだろう。
歳はどんな環境でも重ねるもの。それこそ平等なのだ。

あなたにとって「歳を重ねるとは?」
改めて考えてみると多くの発見があると思います。
ぜひあなたの「歳を重ねてよかったこと」
聞かせてください。


いかがでしたでしょうか?
座談会は1時間でありながらとても有益なお話を伺えていると感じています。
このまとめ記事は抜粋ではありますが、誰かの何かの気づきになれば主催者として光栄です。

MATOI's CAFEは4〜5名の少人数制で開催しております。
募集はこちらお知らせにてご案内します。
ご興味ある方はお問い合わせくださいね。


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