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娯楽って

 身に迫る恐怖を、安全を保障された場所から体験する事を最高の娯楽という。とまぁ、何を書いているのか、意味がわかりにくい文章ですね。
 世の中の娯楽って、なんだろうかと考えると、食欲、性欲に直結する事と、それらとは違うが、とにかく快感を得る事が娯楽なんじゃないかと思うのです。ただ、そうかと思うと、ジェットコースターに乗る人とか、バンジージャンプなどをする人は何の快感を得るのかなと思うのです。疾走感とかが快感なのでしょうかね。
 それで、何が言いたいかというと、(色々すっ飛ばします)人はなぜ怖がりたいのかという事です。怖がりたいけれども、本当に危険な事はしたくない。疑似体験をする事で、恐怖を快感として得たいという事でホラーというジャンルができたのでしょう。知らんけど。
 ドキドキしないと人は退屈なのでしょうかね。では娯楽というのは退屈しのぎか? そしたら、ドキドキする事が最高の娯楽じゃないか? と僕は思い做すわけです。
 あ、ドキドキというのは恋愛と酷似するから、快感のジャンルで言うと性欲になるのか。じゃあ恐怖は性欲の疑似体験とも言えるのかもしれませんね。死ぬ直前、人は無意識に子孫を残そうとするという事を映画か、漫画とかで読んだ事あるような気がします。そしたら、死に直結するような恐怖はやっぱり性的な興奮なのかもしれません。
 それで、今日紹介したい本は羆嵐です。

 

 大正時代の獣害のドキュメンタリー小説ですね。タイトルがいいですね。羆嵐っていうのが、本当にいい。
 ホラーってね、やれ幽霊がとか呪いがとか、そういうのを表現するのってやっぱりファンタジーで、それで人を怖がらせるには共通認識の下地の解説をしないといけない。ところが、生理的な恐怖っていうのは、解説抜きに怖いのです。羆嵐は獣に喰われるって事がどんだけ怖いか体験できる物語です。こういう恐怖って本当に残ります。

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