見出し画像

除・菌・剤 (長文)

※おことわり
思いがけず長くなりました。読むのしんどいです。最後の、「結局、何がいいのか」という章だけでも、読んでやって下さい。


僕が、除菌剤を調べたきっかけ

ドラッグストアでも、スーパーマーケットでも除菌剤のコーナーはあります。バリエーションが豊富で、テレビのコマーシャルで見たことがあるものから、よくわからないものまで幅広いラインナップです。

僕は、どれを使っても同じだろうと思っていました。もっと言うと、どれを使っても意味がないと思っていました。なぜなら、菌やウイルスは人間の目に見えないので、どこに除菌剤を使えばいいのかわかりません。そんなものを相手にしていては、除菌剤など気休めではないかと思っていたのです。

確かに、意味のない除菌剤が販売されています。しかしながら、正しい除菌剤を、正しく使う事で、防げる確率は上がるのです。

除菌剤の事を調べたのは、家族全員がノロウィルスに感染した後の事です。はじめに、娘の嘔吐したものを適切に処理していれば、僕も妻も感染しませんでした。

意味のない除菌剤

考えてみたら、菌やウイルスなどは、本当にいるかどうか、わからない存在です。虫ならわかります。ゴキブリが家の中にいたら、男の僕でも、場合によっては悲鳴を上げるかもしれません。

ゴキブリを見つけたら、人体に安全かどうかを気にすることなく、僕は、殺虫剤をばらまきます。

菌やウイルスは、僕の肉眼では見えません。どんな人間の目にも映らないでしょう。もしも、見る事ができたら、気持ち悪くなって発狂するかもしれません。そうなったら、どんな手を使っても駆逐しようとするでしょう。

コロナウイルスによる新型の肺炎が広範囲で流行しているからと言って、ウイルス自体を見た事ある人はほぼいないはずです。どこにいるのか分からない、菌やウイルスに除菌剤を使うと言っても、ただの気休めにしか聞こえません。まだノロウイルスなら経験上、嘔吐物などに除菌剤をかけて処理をするという作業をイメージできます。それなら使い道はあります。けれども、コロナウイルスはどこにいるのかわかりません。流行が始まってから、特に、今年の春先には、アルコールの消毒液が品薄になりました。

ウイルスはどこにいるのかわからないのです。手を一時的にキレイにしたからといっても、その後すぐにウイルスが手につく事はありえるのです。

では、消毒液や除菌剤はやっぱり、気休めでしかないのでしょうか?

ところが、そうではないのです。除菌剤の使い方さえ知れば、感染症のリスクを下げられるのです。ただし、正しいモノを、正しい状態で、適したウイルスに使わないといけないのです。

一般的に販売されているものを使うなら、それらのポイントを知ることが重要です。商品として販売している以上、何かの効能がどの除菌剤にもあるのです。そうではないのなら、詐欺になります。使い方を知るには、「除菌剤がどういうものなのか」という事を知る必要があります。 

主な除菌剤の特徴

除菌剤は非常に多いのですが、よくある次の2つを例に挙げます。

①次亜塩素酸水系の除菌剤

②エタノール系除菌剤(アルコール)

その他に、二酸化塩素系のものや、牡蠣の殻を使ったモノなどの天然の素材由来の除菌剤もあります。二酸化塩素系は次亜塩素酸水とは異なりますが、効能的な事は似ています。(次亜塩素酸ナトリウムなんてものもあります。)

天然の何かを使ったものは、安全っぽく聞こえます。ただ、すべての製品が除菌剤としての効果があるかと言えば、わからない事が多いのです。

それは根拠になる資料が、独自のデータである事が多いという理由で、僕は購入して使っていません。ハーブを使った製品も、処方が良ければおそらく効果があると思います。他にもユーカリから抽出したアロマオイルなどは抗菌だけでなく、虫よけにも使えるそうです。体への負担や、健康面を重視する人なら、そういった事を調べて納得して天然由来の製品を使った方がいいでしょう。
 
では、次に次亜塩素酸水系とエタノール系のメリットをまとめます。

◎次亜塩素酸水系の除菌剤メリット

・インフルエンザウイルス、コロナウイルスをやっつけることができる。

・厚生労働省や農林水産省までもが安全性と殺菌効果を認めている。

・食品添加物として厚生労働省に指定されている。

◎エタノール系除菌剤メリット

・インフルエンザウイルス、コロナウイルスをやっつけることができる。

・すぐに乾くので、まな板などに使った後にすすぎや、ふき取りの手間がいらない。

・食品添加物に指定されている製品がある。

・医薬品、医薬部外品に指定されている製品は、手指消毒に用いられる。


次亜塩素酸水にしても、エタノール(アルコール)除菌剤の成分の、安全性は行政が認めています。何かを選ぶ時の基準の一つに、国が認めている事や、推奨している事を選択の理由にするというのは確かに安心できます。
食品添加物という事は、知らないうちに私達が摂取しているという事でしょう。そうであっても、国は安全だと保証してくれているわけです。

安全で有効なものであれば、安心して使えるでしょう。そういった事もあるので、今回のコロナウイルスの騒動でも、小売店でエタノール系除菌剤が品切れになったのです。

性能面では、アルコール濃度が60%を超える製品であれば、コロナウイルスは不活化できるといわれています。

次亜塩素酸水も同じです。塩素濃度が一定の基準を超えていればウイルスに有効です。また、それらの製品が、国のお墨付きであれば、何も考えずに多くの人は手に入れようとするでしょう。

ほかのメリットでは、アルコールの速乾性は便利です。一瞬で除菌できて、二度拭きの必要がなく、安全なので様々な場所に噴霧できるのです。

では、次にデメリットをまとめてみます。

◎次亜塩素酸水系の除菌剤デメリット

・成分が変質しやすいため、製造から半年から一年以内に使用しなければならない。

・汚れなどに反応して分解するため、使用時には除菌したい場所を掃除してから使用する必要がある。

・濃度によっては意味がない。

◎エタノール系除菌剤デメリット

・火気厳禁

・肌荒れの原因、器物損壊のリスクがある。

・濃度によっては意味がない。

・ノロウイルスには意味がない。(酸性商品を除く)

次亜塩素酸水は不安定な成分なので、消費期限が短いのが特徴です。購入時には製造年月日の確認が必要です。

その性質上、備蓄には向いていない除菌剤です。

汚れなどにも反応するのは、逆の意味では即効性があるという事になります。ただ、肝心のウイルスを不活化する前に分解されては意味がありません。厚生労働省のホームページにも『有機物が存在すると容易に活性が低下する。これをカバーするには、流水で使用することが肝心である。』と書いてあります。「予め流水できれいにしてね。それから次亜塩素酸水を使ってくださいね」ということでしょう。
また、次亜塩素酸水は菌やウイルスを酸化させて不活化する仕組みです。という事は、金属などの物を酸化させてしまうので、使い方には注意が必要です。

エタノール系除菌剤(アルコール)はご存じの通り、燃えやすい成分です。当然、飛行機には持ち込み禁止です。また、高濃度のアルコール除菌剤を屋内で使用することも気を付けなければなりません。火事の原因になりえます。

速乾性はメリットであげましたが、同時に乾きやすいという事は脱水性があるという事です。肌への使用の場合にはダメージもあります。アルコールが乾く時に、手の水分も一緒に持っていくのです。

僕の知人の医療従事者はアルコールの消毒液で手がカサカサになる事が悩みだと言っていました。

また、アルコール消毒によってプラスチック製品を劣化させるそうです。例えば、トイレの便座がひび割れすることや、プラスチックではありませんが、床のワックスが剥がれる事があるそうです。
確かに、病院のトイレの便座がそういう感じになっているのを、僕は見たことがあります。

濃度によっては意味がないのはどちらの除菌剤にも当てはまります。次亜塩素酸水は消費期限が過ぎると意味がないうえに、はじめから塩素濃度の低い商品もあるぐらいです。

厚生労働省のノロウイルス対策のホームページには、『次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度200 ppm)で浸すように拭くことでウイルスを失活化できます』と書いてあるのに、市販されている次亜塩素酸水の塩素濃度は、200 ppm未満のものか、記載していない商品が売っています。それでは、薄すぎるのではないでしょうか?

また、そもそも、次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水は違うものです。次亜塩素酸ナトリウムというのは漂白剤の成分です。

アルコール除菌剤も同じことが言えます。コロナウイルスを例にすれば、アルコール濃度60%であれば有効ですが、それ未満の商品は意味がないという事です。

市販されているエタノール系除菌剤には、アルコール濃度の記載がない商品もあります。ウイルス対策をするのであれば、そういった商品の購入は避けたほうがいいでしょう。

また、コロナウイルス対策として厚生労働省のホームページからダウンロードできる、『社会福祉施設等に対する「新型コロナウイルス対策 身のまわりを 清潔にしましょう。」の周知について』という文章には、「塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を濃度0.05%に薄めた上で、拭くと消毒できます」と書いてあります。

「アルコールよりも、熱湯や塩素系漂白剤が有効です」とも書いてあります。そこだけ読むと、アルコールは薦めていないとも捉えかねない文章です。
コロナウイルス対策には熱湯にお皿やお箸を10分間さらす方がいいそうです。まぁ、料理を載せる食器の消毒は、誰がみてもお湯を使った方が安全だと思うでしょう。

メリットとデメリットを上げてみましたが、僕は次亜塩素酸水系の除菌剤も、エタノール系も選びません。全く意味がないとは思いませんが、考慮したうえで、他の選択をします。

次亜塩素酸水にしても、エタノール系除菌剤(アルコール)を使っても、除菌剤が乾いてしまえば、その後は同じリスクにおびえなければいけないのです。また、本当に安全なのかという事に僕は疑問を持っています。

結局何がいいのか?

僕が使っているのは、「バイオトロール」という除菌剤です。その特徴の中で、僕が注目しているのは、「持続性」です。「防ぐ」ことができる特徴は、塩素やアルコールにはありません。広義の意味では、全ての除菌剤は疾病を防ぐことが出来ると言えます。けれども、「バイオトロール」の場合は本当の意味で予防ができるのです。それを裏打ちする明確な技術があるのです。

わかりやすい言葉で言えば、「バリア」です。「バイオトロール」は「バリア」を作るのです。SF映画や漫画、アニメでよく登場するあの「バリア」のことです。「バイオトロール」を噴霧した場所に「バリア」が残り、そのおかげで菌やウイルスの脅威から私達を守ってくれるというのです。

「バリア」の効果が続くのは最低24時間との事。最長7日間までのデータがあります。「バリア」が何故いいのかというと、接触感染のリスクを圧倒的に下げられるからです。

菌やウイルスの種類によって異なりますが、4種類の感染経路があります。それは、空気感染、飛沫感染、接触感染、経口感染です。

今回の新型コロナウイルスの場合は、飛沫感染と接触感染によって広がっていることが大きな要因です。

飛沫感染とは、感染者のくしゃみ、咳、つばなどと一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染する事をそう呼びます。

なので、マスクを装着する事を行政は呼びかけているわけです。

接触感染とは、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染する事をいいます。それを防ぐために、手すりや、電気のスイッチ、公園の鉄棒などに除菌剤を使って除菌しているのです。

ただ、接触感染を防ぐための、除菌剤の使い方に、僕は疑問があります。

人の手が触れるところに一日一回の除菌をしても意味がないですよね?

例えば、電車に乗る事を想像してください。もし、ⅠCカードを持っていなかったら、切符を買います。一日に券売機を使う人が、一人だけなら、何も問題ありませんが、切符の券売機は、不特定多数の人が操作します。

今回の新型コロナウイルスは、潜伏期間の長いウイルスです。感染していても無症状の人がほとんどです。つまり、誰が感染しているのかわからないのです。なので、除菌をするなら、誰かが、券売機を使うごとに除菌しなければ接触感染は防げないのです。

僕が除菌剤に対してはじめ抱いていた印象は、気休めでした。アルコール消毒や次亜塩素酸水のメリットがどれだけ良くても、不特定多数の人が触れるところを一日一回しか除菌しなかったら、接触感染のリスクは下がらないのです。それが一日に十回になっても、数千人や数万の規模の人が触るような場所なら、やはり気休めにしかなりません。むしろ、感染者が触れた時点で、接触感染のリスクが生じるのです。そんなやり方では、除菌という行為は意味がないのです。

ところが、バリアが残る除菌剤なら、感染リスクを大幅に下げられるのです。

券売機のボタンを朝に除菌すれば、次の朝まで接触感染は防げるのです。塗料の技術を応用している製品の「バイオトロール」は噴霧した場所に吸着するのです。

券売機だけではありません。エレベーターのボタン、エスカレーターや階段などの手すり、壁、ドアノブ、トイレのレバー、ウオシュレットの操作ボタン、自動販売機のボタン、電車内のつり革、様々な場所に接触感染のリスクがあるのです。けれども、「バイオトロール」なら一日に一回の除菌で全ての場所の接触感染のリスクを下げられるのです。

「バイオトロール」のステマみたいになりました。(笑)

除菌剤を使う事で、リスクは下がります。

しかしながら、最も重要なのは、一人一人が危機感を持つことです。
「いつか終わる」騒動ではないです。事態はもっとひどくなるかもしれません。新年を迎えるにあたって、来年こそ、元の生活に戻れる事を切に願います。
思いやりを持って、人に接したいです。
「自分だけは、助かりたい」と、思う事が僕は怖いのです。


一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!