恐怖について

 自分の知見が乏しくて、体系的な事など全く構築できていなかった。

 恐怖のバリエーションは様々で、大きく分ければ、警戒心と不安の状態だろう。そして、人によって、警戒する対象は変わる。例えば、鳩が怖い人もいれば、そうじゃない人もいる。
 今回、書こうとしているのは自己喪失と呼ぶような、自分を知っている人間が、自分を知らなくなる恐怖を題材にしている。そして、自分が何者であるのかわからなくなるというのが、おおまかなストーリライン。
 今、躓いているのが、この題材の場合、恐怖を少しづつ描かないといけない事に気がついた。鳩が怖いという、限定的な怖さと混同して、根源的な怖さを描くには、構築したものの方向性が違う。物語の構造を作っている時には「これでいいか」と思っていた事が「これじゃだめ」になている事。
 おそらく、ストーリーは破綻しないと思うが、怖さが足らないし、怖さを足すには、手直ししなければならない。修正できる範囲で、期日までに「これでいいか」という妥協をどこでするかが課題になった。

一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!