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【信念と分析】2023明治安田生命J1リーグ第14節 湘南ベルマーレ vs セレッソ大阪 マッチプレビュー

こんばんは。Masyuです。
関東アウェイは雨になる宿命なのか、例にもれず週末の湘南も雨模様になるようです。(ミッドウィークのルヴァン東京戦は降らなそうですね)

前節、「結果」を勝ち取った小菊セレッソ。
今節は「内容」も勝ち取れるでしょうか。

〈注意〉
本ページの内容(特に戦術)は全て筆者の主観によるものです。その正確性についてはご了承ください。

◆対戦相手:今季の湘南ベルマーレ

順位:15位
勝ち点:11(12試合2勝5分5敗)
21得点22失点
直近3戦の成績:
J1⑩ vs神戸(A) ●0-2
J1⑪ vs柏(H) ●1-2
J1⑬ vs札幌(H) ●2-4

浦和レッズのACL決勝の影響で12節が順延され、セレッソとの試合がホーム3連戦目になる湘南ベルマーレ。

開幕戦鳥栖に大勝(5-1)した記憶が強く残っていて、なんとなく順調に勝点を積み上げているイメージが有りましたが、最近の試合は3連敗中・6戦勝ちがないと予想外に苦しんでいます。

その要因が「ボールを持たされる試合」が多いこと。

湘南ベルマーレの戦績とボール支配率

このように勝ち試合と負け試合で10%以上の支配率の差が生じています。

「元からこのようなチームだったか?」というとそうではなく、2022シーズンは平均ボール支配率が45.2%(リーグ17位)、勝ち試合では41.1%(リーグ18位)、負け試合が46.2%(リーグ17位)と勝つにしても負けるにしても戦い方の統一、というところはできていました。

自分たちのやりたい試合展開になれば伝家の宝刀の「ハイプレス・ショートカウンター」を抜くことができるが、その展開に無理やり持っていくような力はない。
といった印象を受けます。

彼らがやりたいサッカーは「ハイプレスの強度・練度、走力を武器としたハイテンポなサッカー」であると感じるし、そのような編成をしているように感じます。
しかし、「ボールを持たされている」状況でボールを持ってリスクを積極的にコントロールしながら試合を進めていく、そんな試合展開が求められ、人材と状況のミスマッチが起きている、そんな状況です。

(ちなみに勝ち試合かつボール支配率が50.0%を超えた試合は2021年10月23日 横浜FC戦とまる1シーズン該当試合がありませんでした。)

◆予想スタメン

■セレッソ大阪

基本は前節と(ほぼ)同じメンバーになるのではないでしょうか。
前節は前半○、後半✕みたいな感じの試合展開でしたが、やり方を変えてしっかり結果が出た、という事実が重要だと思います。

その中で「そのポジション・その役割ってその選手じゃないと出来ないの?」というところを追い求めていくことがこれからのフェイズになると思います。それが4-3-3時には各ポジションのタスクの多さゆえにできなかったという部分があると思うので、次試合以降には期待ですね。

■湘南ベルマーレ

正直読めませんが、前節と同じメンバーと予想します。
京都(パトリック)・福岡(ウェリントン)・神戸(大迫)・柏(細谷)とロングボールを収められる強いCFにいるチームに敗北しているので、レオセアラにはかなりプレッシャーをかけてくることが予想されます。
点は取れる(1試合あたり1.7点でリーグ4位)けど、点を取られて(リーグワースト4位)負けるという感じにはなっているので、いかに上手く守備ができるかと若干後ろ向きな試合展開が予想されます。

◆目の前の試合に勝つために

プロサッカーにおいて戦術とは信念と分析によって成り立っている、と考えています。

信念は「チームのスタイル」だったり、場合によっては「戦術の流行り」だったり、どういうサッカーをしたいというところのシーズン全体を見た時の「このクラブの戦い方はこうあるべき」というところです。

対して、分析は「相手チームと自チームを相対的に見たときに何をすれば勝率が高まるか」というところを追い求めるところかなと思います。

このバランスが重要で、どちらかに偏れば戦績は安定しません。
常に100%信念を貫いて試合をすればそれがハマらない試合ではしゃくしゃくと負けてしまいますし、分析に100%寄せれば積み上げられるものはあまりありません。

今シーズン、セレッソは懸命に信念を追い求めようとしていたように感じます。
昨季の反省を踏まえて、よりボールを持てるようにしたい・ショートカウンターはある種選手のコンディションが重要になるためそこを仕組みベースにして、戦い方に波が生じないようにしたい。
そんな印象を受けていました。

しかし、信念を追い求める過程はとても厳しく、我々サポーターとしても・もちろん選手、監督としてもあまりに手応えのない日々が続いていました。

前回の試合4-4-2に戻した(あくまでも”形”ではありますが)ことはある種、信念依存からの脱却であるなと思っています。
もちろん長いシーズン、及びここ3年・5年・その先を見据える上で信念は欠かせません。私はサポーターとして「セレッソのサッカーに名前がつくこと」を望んでいます。所謂「俺たちのサッカー」があると安心できますからね。

ただ、あくまでもそれは勝ってこそ。勝てないサッカーにプロスポーツである以上、エンタメとしての価値は著しく低いでしょう。

分析という俯瞰の立場を取り戻そうとしている小菊セレッソに今一度期待しようと思います。




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