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ワ旅まとめ

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ワインにまつわる旅、『ワ旅』。 日本各地の、そしてワールドワイドな、ワ旅まとめマガジンです。 現地のテロワールを感じながら飲むワイン、最高!
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記事一覧

シドニー!!!③〜カンガルーステーキ編〜

海外旅行の準備ができない。 準備はだいたい前日、なんなら当日の朝ということもある。(今回は当日だった。おかげで洗濯物が乾いておらず大変な目にあった)現地情報は飛行機のなかでさらっとさらうだけ。一応旅の本は買っておいてたまにパラパラ眺めるのだが、どうも実感が湧かないというか、この中からあえてひとつを選べないというか、「その日に行きたいところや食べたいものの気分なんて、行ってみないとわからないじゃない」というのが正直なところだ。 ところがこれが国内旅行となると、打って変わって

シドニー!!!②〜野良カンガルー編〜

行き先にシドニーを選んだのは、ハンター・バレーに行くためだった。といっても過言ではない。 ハンター・バレーはシドニーから北へ車で2時間、オーストラリアワイン発祥の地であり、「ハンター・セミヨン」の生まれ故郷だ。 わたしの旅の行き先は、そのほとんどがワインに関係する。国内ではワイナリーのある土地を選ぶし、コロナ禍以降最初に出たのはフランスだった。好きなのだ、ワインが。そしてわたしの好きはときとしてオタクみを帯びる。推しのミュージカルを観るために週末ごと大阪まで飛行機を飛ばし

シドニー!!!①~剥製カンガルー編~

オーストラリアの大地を踏むのは、2度目だ。 一度目は、生まれて初めての海外旅行だった。飛行機が苦手だったわたしは当時、海外旅行など絶対に行かないと頑なに言い張っていた。 2015年2月、南半球は真夏だ。ベトナム在住の夫からもうすぐプロポーズされるだろうという、微妙な時期だった。ひと足早く海外に慣れていた夫に、なかば無理矢理連れられ空を飛んだ。飛行機の機内ではずっと目をつむり、SEKAI NO OWARIを聴いていた。そう、あの頃のわたしにとって海外に出ることは、まるで世界

岡山・広島・島根、ぐるり観光ワイナリーの旅

2月の連休におやすみをいただきまして、ふるさとワ旅にいってきました。 これまでも、広島や福岡に帰省しては、そこからさらに足を伸ばしてワ活に励んできたますたや。 いつだって、どこにいたって、ワインに会いたい。もはや帰省の理由がワイン。(あとネコ) ▶ 前回の広島ワ旅 ▶ こちらは2022年の初詣 今回は3つの県で、3つのワイナリーを訪問しました。 これらはいずれも「観光ワイナリー」と呼ばれるワイナリー。観光を目的とした施設や設備があり、ワイン造り以外の楽しみも提供さ

石巻、酒と魚と上司と女。

宮城県石巻市に行ってきました。 ふとしたことから本職(精神科医療)のほうでたずさわるようになり、今回は3度目の訪問。前回の訪問が2016年、コロナを挟んだりしたこともあり、実に7年ぶりの訪問です。 ところで石巻市に限らず、東北は言わずもがな「日本酒」の一大産地。美味しい米に美味しい水。電車の窓の向こうに広がる一面の「田んぼ」を見ると、ああここは「米の国」なんだなぁと、妙に納得します。 しかしわたしは何を隠そう「ワイン」の民を名乗るもの。日本酒は普通に好きなのですが、まっ

ワインの輪祭、いってきました!

いってきました、ワインの輪祭〜ッ!🍷 乾杯に次ぐ、乾杯。 宴に続く、宴。 ご機嫌なDJミュージックにハッピーなワイン、そして丁寧にしあげられた、ツヤッツヤのお料理たち。 あちこちで笑いが弾け、驚きが連鎖し、ご縁が繋がっていきました。初めまして、2度目ましての方が、知り合っただれかを輪に呼び入れ、また新たな輪が重なっていくーー オンラインで話したことがあった方も、まったく初めましての方も、なんだかずっとお互いに知ってた懐かしい友達みたいでした。ここは同窓会の会場だっけ

房総の海を見ながら、完全スイッチオフ・ワ活。

なにひとつ予定がない「完全なオフ日」があるとしたら、みなさんは何をしますか? 遊ぶように仕事して、仕事くらい本気で遊ぶことを信条に生きる、わたくしますたや。うっかり本気でやりすぎた結果、どれかにしわ寄せが来ることもしばしば。いつだって、「楽しすぎる」と「疲れすぎる」を行ったり来たりする人生です。人間としての設計ミスじゃん。 ところで、ここのところ激務が続いていた我が夫氏。激務すぎてナパ・ヴァレーに高跳びしたことが功を奏したのか、このたび会社から1週間の暇(いとま)が言い渡

今治、ワインと愛に出会う旅

そうだ、しまなみ海道を途中下車しよう。 そう思い付いたのは、いままさに今治市内へと向かっている、長距離バスのなかでした。 しまなみ海道、途中下車の旅降り立ったのは、大三島(おおみしま)です。 瀬戸内海の真ん中、芸予諸島の一端を担うこの島は、愛媛県最北かつ最大の島であり、大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)の総本社をその懐に抱く「神の島」とも呼ばれています。 さて、そんな島に降り立った、ますたや姉妹。 そう。今回のワ旅のおともは、我が心の酒友、「ワイン好きだけど、よう知

猛暑のココ・ファーム・ワイナリー訪問記。

栃木県のココ・ファームワイナリーに行ってきました。そうです、ちょっとおひさしぶりのワ旅です🍷 前日の仕事終わりに宇都宮へ向かい、そこで1泊したますたや家。鈍行列車を乗り継いで、足利市へと向かいます。 ちなみに前日は、元・近所のワイン屋でお世話になったソムリエ(ワイン・アドバイザー)のひとりと再会して来ました。 わたしがワインを好きになり、醸造現場に飛び込むまでに育ったきっかけのお店。自社の醸造ワインをお土産に、あらためてあの頃はお世話になりました~なんてへらへら話してた

岡山ドライブ「ワ旅」、domaine tettaへ

岡山県のワイナリー、domaine tetta(ドメーヌ・テッタ)に行って来ました。 次の現場で使うため、絶賛運転練習中のわたし。 転職前に実家に帰ることにしていたので、だったら車でしか行けない場所に行こう!と思い付いたのが、お隣岡山県にありますtettaさんでした。 わたしの実家は広島県東部の福山市に位置しています。 といっても、その中心地である福山駅まで出るのに電車で40分。電車は1時間に1本しか来ないので、それを逃すと次は1時間後となるわけです。 昔はこれ、よく

ベトナムにいったい何があるというんですか?~南国ワインを探す旅、おしゃべりダラット編~

さて、ベトナムワ旅を続けます。 ハノイから、ダラットへハノイで1泊した我々は、いよいよダラットへと向かいます。国内線で2時間。曇り空を抜け出す、空の旅です。 ハノイのノイバイ空港からダラットのリエンクオン空港までは、ナショナルフラッグである「ベトナム航空」、そしてLCCの「ベトジェット」と「バンブー・エア」が結んでいます。 今回我々は、ベトナムカラーの真っ赤な機体がチャーミングな、ベトジェットに乗り込みました。 ちなみに2時間のフライト中、乗客たちはひたすらおしゃべり

ベトナムにいったい何があるというんですか?~フレンドリーハノイ、「まあいっか」編~

――ベトナムにいったい何があるというんですか? 年の瀬も押し迫った、2022年12月30日。無事に家の大掃除を終えたわたしたちは、すかすかのトランク片手に成田空港へと向かいました。 そう。今からわたしたちは、太陽の国ベトナムへと飛び立つのです。 ベトナムになにがあるのかと問われれば、答えられることはたくさんあります。 耳をつんざくクラクションと、途切れることのないバイクの流れ。絶妙なバランスで積み上げられた鮮やかなフルーツ。 昼間から中国将棋に興じるおじさんたちの横

「ワ旅」エッセイ本が、出ます。

3000円ワインの民ますたやの、ZINE制作活動も5冊めとなりました!👏 今回は『ワインをめぐる旅 ワ旅ログ』と称し、「ワ旅」のエッセイ集を作りました。 いつもどおりBOOTHでの通販もおこないます。お知り合いの方には直接お渡しすることもできますので、よかったらどうぞ! 新刊情報ワインをめぐる旅、『ワ旅』にまつわるエッセイ集。 山形、長野、北海道、山梨、パリ、プルゴーニュ、そして広島。7つのテロワールを巡り、印象的だった思い出やエピソード。そんな「ひとつのできごと」に焦点

ふるさとワ旅2022~福山・三次編~

ますたも歩けばワインにあたる、とは、よく言われたものです。(言われてない) ワ旅のまえにさて、今年の10月の三連休は、わたしの故郷であります広島県におりました。 わたしが生まれ育ったのは広島県東部、岡山県とのほぼ県境に位置する、福山市の山奥です。 電波がぎりぎり届く我が実家は、家から最寄り駅まで徒歩45分。電車は1時間に1本が走るという、日本によくある田舎町です。 そんな、ドをふたつ重ねたいほどの田舎町である我がふるさと。お盆のはずだった実家への帰省が、やれフランスだ、