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絶対的エースに勝るチームの力

絶対的エースの存在は、確かに心強い。対戦相手にとっては脅威でもある。しかし、チーム戦の場合はそのエースの存在が武器にもなれば弱点にもなる。そして、チームの力が発揮できれば絶対的エースにだって勝つことができちゃう!

それを証明してくれたのは娘でした。

娘がバレーボールを始めたのは小学校4年生の春。ジュニアバレーボールの世界では、強いチームは小1、少なくとも2年生までに始めていることが多いので、娘はがっちり後発隊です。下の学年の方がバレーボール歴が長いくらいなのです。

転勤とコロナとで、幼少期に始めたピアノやクラシックバレーは続けることができなくなりました。新天地で娘が選んだのはバレーボール。実はそこまで運動神経がよい方ではない(と思っていた)し、球技は向かないのでは?と勝手な思い込みもあったので、バレーボールを「やりたい」と言ったのはとても意外なことでした。

娘が入部したチームは、部員がとても少なく、高学年も1-2人しかいない状態のため、2年連続公式戦は地区の初戦でビリを快走していました。

それでも、毎回激を飛ばす監督に娘は必死で食らいついて練習をつづけていました。負けても負けてもコツコツと。
娘のチームはとびぬけて背の高いこも、一発で決められるエースも、どんな球でも拾えるスーパーレシーバーも、頭脳プレーで相手を翻弄するトリプルA技もない…。

でも、相手よりも1個多く拾う、相手よりも1本多く打つ、相手もよりも先にミスをしない。拾う、繋ぐ、打つ、を1つ1つ積んできました。

そんなチームが、今年度初の公式戦で絶対的エースがいるチームに11点差のビハインドから追いつき、相手のマッチポイントを2回しのいで逆転で勝ったのです!追いついたのは娘の5本連続サーブからのポイント!誇らしい。

相手チームはエースが1人にそれをサポートする高学年が2人、あとの3人は低学年なので、3人で3人をカバーするスタイル。全員がエースが決めることに全集中しています。それが発揮できるときは、すこーんと勝つチームです。

先日の試合の最後は同点から相手のエースのサーブミスとエースのレシーブミスのエースの2連続失点。いずれも、ここで私が決めないと、2番サーブ以降は点が取れない。後ろのメンバーの球を自分がとらないといけないと無理して手を出した結果でした。

娘のチームは1-2番サーブはとてもいい。3-4サーブもいい。5-6番サーブもまぁまぁいいんです。なので、誰のサーブでは全然ダメってのがない。
ドカンとはアタックできないけど、両サイドから打ってくる。レシーブの精度はまだまだだけど、狙われる穴も少な目(いや、あるけどね。穴の深さと広さという意味では)。

こういうチームは誰かに頼りきるのではなく、全員で上がっていくしかない。

10本に7本ミラクルスマッシュが決められるて3本豪快なミスをするエースよりどこに打っても床には落ちない、10本中10本確実にコートに帰ってくるチームの方が、ジワジワとポイントを重ねて、実は一番強いということが分かった。

まだまだまだ課題も多いし、不安定なところも情けないミスもするのだけど、とびぬけた選手がいないことがメンバーにチャンスとチーム力の底上げにつながっている気がしています。

今度は期待が膨らみ過ぎて要求が出てきてしまいそうな親心をぐっと抑えて、ひたすら応援に回るのです。あー、もう応援も神経すり減るからさー。お願いしますよ!

がんばれ~。親にできる事なんて、おにぎり握って持たせて、手に汗握ってお応援するくらいです。どうか体調万全で公式戦全行程はしりきれますように!それだけ。



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