よく光る、魅力ある小紋です。

皆さんこんにちは。少しづつ暖かくなってきたかと思ったら、今日は土砂降りの雨でした。よく降るなあと思いましたが、それでも今回は被害をまぬがれ。少々ほっといたしました。
さて、本日の着物エッセイですが、今日の主人公はこちらのお着物。紫に、白い花を大きく入れた小紋に、赤い半幅帯をあわせたスタイルです。

この写真だと紺に見えますが、実物は紫色です。口で言ってもわかりにくいのは確かですが、光に当てたりすると紫色に見えます。
このお着物のまず第一の魅力は、弱い光に当てると美しく光ることではないでしょうか。地紋も、ボタンの柄がちゃんとついており、そうなると単に染めたというだけではなく、結構手が込んでいる着物ということになりそうです。それでは、普段着として扱うのはもったいないと思われる方もいるかも知れませんが、隙間を開けた柄配置や、衽と前身頃で柄が切れていることを考えると、まずカジュアルな着物だと思います。ただ、地紋が非常に多く見られる(写真ではわかりにくくてすみませんが)ので、着用者は、比較的経済的に余裕があった、身分の高い人だったのでしょうか。それと、袖丈は、50センチ代で、元禄袖でないことから小振袖には該当しませんで、なにか水商売系?になるのかなとも思われますが、、、いずれにしてもくらいの高い人の着物であったということは疑いないでしょう。
格としては、比較的低い方ですが、格が低いというのはあくまでもフォーマルか、カジュアルかを指す言葉で、着物の価値を示すものではありません。むしろ、地紋の多さや、高尚な色である紫であることなどで、簡単に捨ててはいけないタイプの着物です。もし、使い道が無いと言うのであれば、作ってしまわないと、本当に着物に救いがないことになります。
カジュアルな着物なので、半幅帯か名古屋帯が使用可能ということになりますが、生地が大層立派ですので、袋帯を使ってもいいなと思います。ルール違反かもしれないですけど、結構袋帯とあわせられそうな小紋はいっぱいあります。袋帯と合わせれば、ちょっと改まったところにも着られるかなと言う感じになりますね。
今日は一日雨だったのですが、着物を着てしまいたくなりますよね。そんな日は、我慢しないで着物を着てしまったほうが、ずっと楽に過ごせます。
雨が降ってれば、雨コートを用意すればいいだけの話です。もちろん、洗える着物もいいのですが、雨コートは意外に使えます。
そんなわけで今日は、ちょっと格の低い着物であるかもしれないのですが、生地の価値は十分にある着物もあるというお話をしました。
またこれからも、着物の写真をアップしますので皆さん見にいらしてくださいね。それでは本日はここまで。とっぴんぱらりのぷう。

拝読有難うございます。何かの参考にしてくだされば嬉しくもいます。