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イタリア人が驚いた、ゆずとまさかのアレの使い方

こんにちは、フードライター マッシ(@massi3112)です。

先日、ある発表会に参加してきた。そこでは全員日本人の中で、外国人は僕だけだった。
日本の食材や甘い物などが好きな僕にとって、とても貴重な勉強をさせていただきながら、最初から最後までずっと驚いた。嵐に巻き込まれた船のようにずっと激しい波と戦っているような心境だった。外から見るとじっくり見ている姿だったけど、心の中では非常に大変だった。

ここまで書いて肝心の発表会についてはまだ書いていないけど、みなさんお気付きであろう、「銀座に志かわ 新商品と月初め食パン」についての発表会のことだ。

広い会場に座って僕の前に日本を大切にしているすごい方々が現われた。生で話を聞けるなんて夢のようだった。16年連続でミシュランガイド東京三ツ星の「日本料理 かんだ」の店主「神田裕行氏」と、高級な食パン「銀座 に志かわ」の「高橋仁志社長」、黄金の村でゆずを育てるプロジェクトを設立した「藤田恭嗣社長」。
このお三方から日本食材の話を聞いて改めて感じたのは「やっぱり、日本の食材は神様の贈り物だろうな」と。

今まで僕はゆずを使った飲み物や和菓子などを味わったことがあって、外国人に説明する時に大体「ジャパニーズレモン」と言う傾向がある。話の中で最も驚いたのは、綺麗な形でツルツルのゆずは、ほぼレモンだということ。日本のゆずは凸凹で果皮に香り成分が強いから、果皮まで活かすことができるのだそう。

このような話を聞いた後、阿波黄金ゆずみつを試食しようとテーブルに置いてあった試食用の皿を手で持ってサランラップを外した。その瞬間ゆずの甘味が広がって、まるでゆず畑にいるようだった。

阿波黄金ゆずみつ

このゆずは「木頭ゆず」と呼ばれ、人口1000人もいない徳島県木頭地区で生まれた。銀座に志かわで木頭ゆずを活かした商品ができないかという話になった時に、ミシュランガイド東京三ツ星の「日本料理 かんだ」の店主が監修することになったのだそう。
徳島県木頭地区の動画を見て、日本の憧れの場所はまだたくさんあるなぁと思いながら、いつか行ってみたい。

木頭ゆずの香りが優れている大きな理由は、標高300~500メートルの土地にある。
冬の土の中の温度はマイナス10度、夏は40度を超える事もあるから、1年を通して寒暖の差が激しいことなど、美味しいゆずを育てるための様々な条件が揃っているそうだ。

ここからの発想がますます面白くなる。さすが日本だ。
木頭ゆずの酸味や香りを大切にしながら、みつの甘味を出すために徳島県にある柚子味噌の発想のもと、なんと隠し味に白味噌を使用するらしい!

外国人として考えられないのは、レモンのような酸っぱさと蜂蜜の甘さと塩辛い白味噌を一つにして、ジャム以上フルーツペースト未満のような商品が登場してしまうことだ。目から鱗だ。こだわりのゆずみつとこだわりの食パンに組み合わせると、世界一素晴らしいマリアージュになる。

試食しながら、フルーツにかけたら自然な甘さがレベルアップできるだろうな、チョコレートのアイスにかけたら酸味と甘味のバランスから新しい楽しみ方が生まれるだろうな、と食アレンジの妄想が止まらなかった。
ここからのアレンジはイタリア人らしいかもしれないけど、フレッシュチーズと一緒にしてパンに挟んだり、パスタのソースにしても絶対いけるに違いない。

この新発見の味に出会ってやめられなくて、くせになる可能性が高い。
本商品は2023年4月8日(土)より、銀座にに志かわ店舗とオンラインショップで購入できる。

このようなアレンジを見て、日本を五感で体験できることから日本の食文化にハマっている外国人の気持ちはよくわかる。僕もそうだ。同じものは色んな楽しみ方、感じ方があるから、外国人だけではなく日本人にとっても一生の思い出になるに違いない。

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。