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オクトーバーフェストに行ってみたイタリア人の結論

イタリアからドイツに行こうと思えば、車でも電車でもバスでも行けるご近所さんのような感覚。日帰りでも行ける距離と言いながら文化と食文化、街の雰囲気などを見て別の世界にいるように感じる。ヨーロッパあるあるな話だけど、ライバル感と自国のブランドが強いという理由で「お互いの国の良さを認めるのが難しい」という感覚が根強く残っている。

ワインで生きているイタリア人は9・10月になると、多くの人がミュンヘンへ向かう。大事な目的があるからだ。ここに現れる主人公はあのビールの祭典、つまり、「オクトーバーフェスト」だ。世界最大のビールイベントと言ったところでわからない人もいると思うから、わかりやすく言おう。ある意味、恐ろしく感じてしまうかもしれないが、東京ドーム9個分の広さの場所に、一度に1万人近くが着席できるビアツェルト(ドイツ語でBierzelt)と呼ばれる巨大なテント式のレストランが十数個も立ち並ぶ光景が広がる。右を見るとビール、左を見るとビール、前も後ろもどこもかしこもビール、ビール、ビール!
なんと、会期中の来訪者は毎年600万人以上だそう。東京人口の半分だと考えると、言葉にならないほどビール好きな人がたくさん集まってくるのは圧巻だ。

このオクトーバーフェストは大人気で、世界中でも開催されている中で日本の開催回数が非常に多く、都会から田舎まで現地にいるようにドイツビールを楽しめる。

僕は金沢に住みながら、自転車でドイツのオクトーバーフェストに行くという奇跡を体験できた。ドイツ感が強くて、日本にいるのかドイツにいるのかわからなくなるほど最高の時間を過ごせた。
金沢のオクトーバーフェスト2023は4年ぶりに開催されているようで行ってみたら空間、音楽、香りなどで飲む前からテンションが上がる。

金沢オクトーバーフェスト2023

イタリア人である僕は、飲んでソーセージを食べて喋っている間に、六感目が出てきた。相手との空間をまずは心の距離を埋めることで、気を遣わない楽しさが生まれる。

35種類のビールもあって、それぞれのグラスも地域によって変わるから、目でもドイツを楽しめる。ビールを頼むたびに、まるでプチ旅ができる。ドイツ語の簡単な単語も覚えられるから、途中から自然とProst(ドイツ語の乾杯)を言ったり踊ったりしてしまう。

ビールに詳しくない人も美味しく飲める秘密は、ビールの空間にいること。会話に巻き込まれて、日本語で話しているはずなのに耳によく入る言葉はドイツ語。ドイツの民族音楽が毎日演奏されていて、ドイツ人との交流ができる。たくさんの日本人の中で外国人のお客様も増えていて、国籍に関わらず同じ楽しみ方をしている。

食文化から生まれる時間は、「今、生きている!」の証拠だと思う。異文化の中にある食文化を受け入れ理解して現地人のように過ごせば、長く海外生活を送ることができる。言語の壁より、食文化の壁の方が挫折のきっかけになってしまうことが多いと、金沢のオクトーバーフェストにいながら改めて感じた。

気を遣っている日本人、書かれていない社会ルールは、毎日続くと疲れが出て、生きる意味はなんだろうと思う時に、このようなイベントに行くだけで楽になって、本当の自分に出会える。


金沢オクトーバーフェスト2023
開催日:
8/24 〜9/3
場所: いしかわ四高記念公園
平日: 16時〜21時  土日: 11時〜21時

ビール35種類

オクトーバーフェストに行かれた人に質問。どんな思い出になったのか、人生が変わったか、行ってよかった理由などの感想を、是非聞かせてくださいね。現地のオクトーバーフェストのお土産話も受付中。


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オクトーバーフェストのようなイベントに参加する日本人は、ありのままで楽しめる理由と、それが実は複雑な日本社会から逃げるチャンスになるかも?というような内容について、僕から見た結論を書いた。

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