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2024年2月6日(火)「醗酵飲料(日本酒)・立春朝搾り」

今日の東京は曇りのちみぞれ、そしてまた曇り。
今日は曇ったり霙降ったりで、最低気温も最高気温も大体2~4℃前後で推移、比較的寒い一日でした。
まぁ、この南岸低気圧の影響は恐らく今日いっぱいで、明日以降は天気も回復し、朝の気温は然程上がらぬようですが、日中の気温は徐々に切り上げて行くカンジみたいですね。さて、

昨日は「二十四節気・立春(りっしゅん)」について書いて行きましたが、本日は【二十四節気】×【日本酒】と言うコトで、「醗酵飲料(日本酒)・立春朝搾り」について書いて行きたいと思います。

立春朝搾り。
コレは1998年から日本名門酒会が始めた取り組みであるようで、今年令和6年度には日本全国43の蔵が参加して執り行われている新酒のイベントです。
この立春朝搾りと言うお酒は、旧暦ベースの1年が始まる前日の節分の夜からを搾り続けて立春の朝に搾り上げたばかりの生原酒をその日のウチに消費者迄届ける、春を迎えるのに相応しい祝い酒、と言うコトなんですね。
このお酒の為に、各蔵は冬至の頃から作業を始め、気温が一番低くなる小寒から大寒に掛けてお酒を仕込んで低温でじっくりと醗酵させ、立春の朝から搾って瓶詰してラベル貼って(お祓い迄して!)、酒販店が直接蔵元迄取りに来て販売するんですよ。だから、本当に蔵元直送で火入れもしない生原酒なので、とってもフレッシュな新酒なんです。

このイベントは上述の通り日本名門酒会が音頭を取って四半世紀以上に亘って行われている取り組みなのですが、そもそも何故このような取り組みが始められたのか?日本名門酒会自体が日本酒の復興、流通主導の日本酒専門店と言う業態確立、消費者サイドに於ける日本酒の啓蒙を目指して設立された団体で、やっぱり日本酒業界を盛り上げる良いイベントは無いかと考えて始められたのがコレなのだそうです(因みに、「ひやおろし」等も日本名門酒会が仕掛けた季節商品なんだとか!)。

開始当初の参加蔵元は僅か1蔵のみで出荷本数も4,000本のみ。20年後の2017年は参加蔵元40蔵で出荷本数は295,000本。今年は43蔵参加らしいのですが、出荷本数はどの程度迄伸びてるんでしょうかね?
上述の通り、酒販店が蔵元迄取りに行くと言う制度を採っており、基本的に酒販店がクルマで行ける範囲内の蔵元のお酒しか取り扱いが出来ない為、各酒販店で販売可能な銘柄は近隣の数種類に限られるんです。また、通常のラベル貼り作業は蔵人が機械で貼るケースが殆どですが、このお酒は立春の早朝に各地から集まった酒販店のヒト達も一緒に手作業でラベル貼りもするのだそうで、地域イベントとしての側面も持ち合わせていて、「地域共感酒」とも呼ばれているんだそうです。立春の朝に間に合わせて一生懸命造る酒蔵の蔵人、自分で出来たお酒を取りに行ってラベル貼り迄する酒販店の方々、そして立春の朝にソレを買って飲む酒呑みの地域の人々。中々、良い取り組みですよね。

と言うコトで、今年は頑張って(?)3つの蔵の立春朝搾りを買い付け。
1つ目は栃木はさくらの仙禽、2つ目は千葉は酒々井の甲子、3つ目が東京は福生の多満自慢。何れも純米吟醸生原酒。
ちょびっとづつ飲みましたが、何れもフレッシュで華やか(やや甘め)ですね。
新しい1年を迎えるに相応しいお酒なんじゃないですかね。
矢張り、こう言う季節モノ、縁起物ってのは大事にして行きたいな、と思いました(アレ?スーパーやコンビニの戦略に乗っかった恵方巻バレンタインチョコがダメで、日本名門酒会の戦略のコレはOK??ま、コッチは飲み残し等無く、食品ロスに繋がらないので、いっか(笑))。

明日は「未利用魚・カゴカマス」について書いて行きたいと思います。


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