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6年目のコミュニティはどんな課題を抱えているのか!? ーnest 2023ー

本投稿はコミュニティマーケティング Advent Calendar 2023に向けて記載したものです・・・。

はじめに・・・

ウイングアーク1stのユーザーコミュニティであるnestは、立上げから早いもので6年が経過しました。初めから変わらないものは、「ビジョン」。
「データ活用で世界を笑顔に」
このビジョンを掲げ、企画運営を行う我々nest企画室も「ユーザーSmile」を合言葉として活動しています。ここで言う笑顔は私たちがこれまで出会った「何かの成功を遂げたときのなんとも言えない清々しい、自信に満ちたユーザーさんの笑顔」を強くイメージしています。ユーザーの成功を、成功したときの笑顔を見るために私たちは活動を続けています。そして、このビジョンを大切大切に引き継いでいただいているのが、nestリーダー(ユーザーの代表者)のみなさんです。新しいコミュニティ参加者も、参加者のみなさまの周りにいる方々も笑顔になっていく、、、そんな想いを皆で込めてnestは活動をしています。
本投稿では、6年目を迎えたnestの2023年を振り返ってみたいと思います。


オフライン復活!とエリアのReboot

それまで完全オフラインの活動をおこなっていたnestのイベントが完全オンラインに切り替わった2020年、nestは停滞期に突入!600名強の会員登録があったものの、新規登録者が増えない、イベント参加者も増えない、登壇者が固定化するといういわゆる負のループに入っていました。完全オンラインを余儀なくされた状態ではありましたが、良かったことも複数ありました。当時のnestワーキンググループはエリアごとに分かれており、情報が各エリアに滞りがちでした。完全オンラインになることで、イベントも自然と全国のユーザーが自由にで入りするようになり、各エリアに留まっていた情報が全国に広がり参加者が一気に増えました。情報の流通が加速し、オンラインだから参加できるユーザーが一次情報を求めてnestに参加すると言う流れができました。更に、2020年10月にユーザーのコミュニケーションプラットフォームをFacebookグループからCommmuneへ移行したことによって、ユーザーにとって集まりやすい場所、交流しやすい場所、いつもの場所が作れたことも手伝い、これまでコミュニティ参加に二の足を踏んでいたユーザーの皆さんが参加してくださるようになりました。
そして、コロナ禍で全国に広がったユーザーネットワークは、コロナ収束の兆しと共にオフラインへの期待感へと繋がり、3回目を迎えたnest Conference 23(ユーザーカンファレンス)は完全オフライン開催となりました。約280名の申込を頂き、オフラインならではの交流と強いネットワーキングが復活!とても嬉しい瞬間でした。待ちに待ったオフラインイベントでは、再会を楽しむユーザー、リアルましてのユーザーなど大いに盛り上がりました。
しかしながら、参加者属性を見てみると8割程度が関東エリアからの参加者。せっかく全国で繋がれたのに、、、と非常に悔しい想いを持ったのも事実です。
全国が繋がった・・・この流れを絶やしたくない!ユーザーが来れないならばこちらから行く!答えは一択でした。6, 7月にnest conferenceを終え8月には大阪、新潟のオフラインイベントを開催。11月に広島、12月に福岡と開催形式は違えどエリアRebootのオフラインイベントを敢行!そこには、私が出会いたかったユーザーSmileがしっかりとありました。オンラインイベントでは見ることが非常に難しいユーザーSmileがそこここにありました。オンラインで繋がった全国のユーザーさん同士がしっかりと地場で繋がれた事。やはりオフライン、リアルのチカラは果てしなくユーザーの皆さんが進んで繋がっていき、相互訪問などにもつながっていきました。
2023年は全国各地で多くのユーザーのみなさんと繋がり、出会うはずもなかった人々同士のネットワーキングが加速しました。オフラインの完全復活都と主に、nest北日本、nest近畿、nest中四国、nest九州沖縄というエリアのワーキンググループのRebootが一気に進みました。

User Smile 2023

待望のnest新リーダー誕生

コミュニティでは新陳代謝が重要だと言われています。これは、常に新しい風を入れる事で、いつも新しいコンテンツがコミュニティ内から発生する仕組みができること、新しい人が加入しやすくなることなどなどたくさんのメリットがあります。2020年のnestもこの新陳代謝がうまくいってなかったことで新規コンテンツの停滞、新規加入者の減少などが発生しました。新しい方を多く迎え入れ、新しい方々にも活動いただける機会を作りたいと考えていた昨年秋ごろ、中部営業部から嬉しい声が出てきました。「中部にもコミュニティをつくりたい」と言うものでした。確かに、北日本、東京、大阪、中四国、九州沖縄のワーキンググループがあるのに、、、中部がない!!
と言う事で、立上げを検討し始めました。ユーザーのコミュニケーションインフラとして活用しているCommmuneの他に、コミュニティユーザーの状態を分析するためにKEEN Managerというサービスを利用しています。このKEEN Managerを使うことによって、ユーザーのアクティブ状況が良くわかるようになります。イベントへの参加状況、投稿やリアクション状況、Xなどでのポスト状況などなど・・・。明細情報ではなくて、クラスター分けしてユーザーを管理してくれるのがKEEN Managerの優れたところです。ユーザーのアクティブ率上位にいらっしゃる方の中から中部地域のお二人を発見!リーダーをお二人にお願いすることで、2023年5月頃にnest中部を新しく立上げることができました。コミュニティリーダーをやっていただく方にも、私たちが求めているところは、nestのビジョンに共感いただいている方、そしてnestを大切な場として認知しその参加者を大切にしてくださる方です。まさにドンピシャなお二人に新しくジョインしていただき、nestに新しい風を吹き込んでいただき、今中部が熱い!のです。是非nest中部の今後の活動にご注目ください!
お二人の取材インタビューを公開していますので是非ご覧ください。

初の試みコミュニティからマガジンを発刊

nest Magazine 創刊号

2023年5月頃、nest Magazine 創刊号を発刊しました。コミュニティマネージャーが日々ユーザーと交流する中で、データ活用に取組むみなさまがツールの使いこなし以外で大きな課題となっている共通の課題に気付いたことから制作がスタートしました。本マガジンではデータ活用の社内浸透に取組む方が「乗り越えるべき5つの壁」をご紹介しています。ツールが導入されてもデータを分析し活用する文化を浸透させ、人の行動を変えていくことができなければツール導入は全く価値を持ちません。5つの壁を乗り越え、データ活用を浸透させてほしい(データ活用で成功してほしい)という想いを込めたこのマガジンは約半年で1500部ほど配布が進んでいます。これまでの情報の多くは「ツールの使い方」に関するものでした。しかし今回のマガジンでは、「ツール以外の課題」に着目し、コミュニティ目線でのノウハウのご提供ができたと感じてます。活用フェーズのユーザーと広く深く関与しているコミュニティマネージャーだからこそコンテンツ化ができたものだと思います。また、現在Web媒体が多くなる中であえて紙媒体として制作することで、インタビューを受けていただく側にとってもとても特別な体験に繋がっているようです。自社内でも配布したいとのお声を多くいただき、ユーザーのみなさまに外からスポットを当てるということにも一役買っています!nest Magazine Vol 2は現在絶賛取材慣行中!2024年4月頃配布予定です。

nestは事業成長に貢献できているのか・・・問題

コミュニティの価値については今年も相変わらず多くの場所で語られてきた話題かと思います。私もコミュニティに携わるようになって4年。常にこの言葉を上司から問いかけられてきましたし、自分自身の中でも問い続けてきました。
先日嬉しいことがありました。今年の弊社統合報告に初めて「コミュニティ」という記載が加わったのです。「お客様との コミュニティなどが私たちの強みです。」この記述を見たときは本当に感慨深かったです。これまでの暗中模索、孤軍奮闘を思い出すとチームみんなで杯を上げたいそんな気持ちになりました。改めて書きますが、「お客様との コミュニティが私たちの強み」になるのです。全体からするととても短い文章ですが、私たちにとっては大きな成果です。
実は、このお題について真剣に向き合いたいと思い9月に部門内でワークショップを行いました。CMC_Meetup主宰の小島さんが提唱するOWWHフレームワークを活用して中期経営計画からコミュニティまでの繋がりを丸1日かけて頭を捻らせました。中計からコミュニティのオブジェクティブを設計してみる。この発想は事業成長に貢献するために何を重視しなければならないのか(何をそぎ落とすのか)を整理するのにとても重要なプロセスとなりました。とかくコミュニティの熱量に多くの時間を投下しがちなコミュニティマネージャーですが、是非コミュニティ運営をされている皆さんは一度はやってみて欲しい!そう思います。事業成長に貢献できるかどうかはコミュニティ運営者次第だと私は思います。現在社内の様々なデータとコミュニティのデータを掛け合わせてその効果を図るということにも取り組んでいます。

  • クラウドサービスを利用中のユーザーに限定し、コミュニティに参加している企業としていない企業のサービス利用年数平均の差異、解約率の差異

  • コミュニティイベント参加者の当年の商談化率(一般のリード獲得施策との違い)

こういったデータを見ることによって、コミュニティの価値を数字で語れるようになります。BtoBの場合、どうしてもコミュニティ参加者の情報(個)と取引・契約情報(企業)を紐づけて分析することに高いハードルがありますが、これからも数字からコミュニティの価値をしっかりと数字で見ていくということを続けていきたいと思います。

これからのnest

2023年一気に社内理解が進んだ

2023年、nestは3,500名という大組織となり、オフラインイベントやnest Magazineの発刊など様々な動きの中で社内におけるコミュニティへの理解が一気に進みました。コミュニティでユーザーの声に触れた社員が次々にコミュニティの良さを理解し自身の業務にどのようにコミュニティを作用させることができるかと考え始めてくれました。コミュニティの熱量の盛り上がりより数年遅れてとなりましたが社内の熱量が急激に上がってきているのを今感じています。
7年目を迎えるnestはこれからどこへ向かうのでしょうか。CtoCの流れはこれからも加速し続けていくでしょう。nestには情報をCtoCで獲得する価値に気付いていただけていないユーザーが沢山いらっしゃると思います。そんな方々にnestの場に出てきていただけるような場の設計をしていきたいと思います。また、前述のとおり弊社の製品は「製品自体の使い方」プラス「使い続ける文化醸成」がセットになって初めて企業に価値をもたらす可能性を持ちます。「文化醸成」の課題は非常に根深いものがあると感じています。この根深い課題にチャレンジしていくのがこれからのnestだと思っています。
nestに参加されているユーザーの先にまだまだ多くの人がいて、その方々が笑顔になっていくために、改めて「データ活用で世界を笑顔に」を広げることができるnestでありたいと思っています。

最後に

今年私自身にとっても大きな変化がありました。それは、コミュニティの価値を私自身も体験し果てしない可能性を実感したことです。これまでnestの参加者の方々に「なぜこんなにコミュニティに参加してくださるのだろう」と感じることもありましたが、CMC_MeetupやKEEN Meetup、CCDaysなどに参加させていただいたことによって、私もユーザー側の立場、コミュニティ参加者の立ち場になったことでとても理解が進みました。社外にロールモデルを見つけることができ、自身のキャリアにも大きな影響を与えつつあります。コミュニティのチカラをこれからも信じ、私自身も体験者としてコミュニティの価値を広げていきたいと思っています。
来年はもっと多くの方にお会いできることを願っています。

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