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愛しのポール・ニューマン様

「明日に向かって撃て」をテレビで見たのが最初の出会いだったろうかなあ。新潟の映画館で「スティング」を見てかっこいいと思った。しかし、どうしてこんなに愛されているのかわからなかった。

いつ頃だったろうか、20代の終わり、東京にいた頃、「暴力脱獄」を見ることになる。これにはまいった。かなり早い時期の作品だと思っていたが、デビュー少し後の作品であった。とにかく見た時は、びっくりである。それ以来、ポール・ニューマンさんは僕のヒーローなのだ。

「暴力脱獄」 何と言ってもベスト1である。

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ラストの神様との話の付け方が素晴らしい。今回少し見直してみて、戦場で敵を殺し、苦しんでいるのだという読み方ができることに気がついた。

ラストの教会での神様との対話が、「暴力脱獄」をたんなる刑務所映画とは一線を画させている。

『あんたこんなふうに俺を作っておいて、勝手なもんだな』と神に怒る姿は、まさに実存主義の映画である。この映画は僕をひきつけて止まない。

アメリカン・ニューシネマという範疇に入れるヒトは少ないかもしれないが、僕にとっては、社会の絶望を描いている点で「アメリカン・ニューシネマ」である。

この歌が素晴らしい。自動車に乗って遠くに行く自分に神様がついてきてくれるという歌である。このプラスチックのキリストさんの玩具、手に入れたかったなあ。

この映画の後の刑務所物で影響を受けていないものはない。

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敬虔な映画である。

僕の大好きな「ロンゲストヤード」と合わせてベストである。

少し見直したくなって借りてきてしまった。

ショーシャンクもいいけどね。

刑務所映画って、囚人を奴隷にして看守がいたぶり、「偉いやつが利を得る」ものが大半だ、そうして囚人同士の友情、看守はへこたれない主人公を尊敬をする、時に腐った看守・囚人を主人公はやっつける。まさに社会の縮図と言える。

そして、現実の社会では囚人は看守になぶり殺されるが、映画の中では自由を得る。いいなあ。

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プリズンブレイクは好まない。あまりにぶっ飛んでいるからね。リアリズムが大事。アルカトラズ、巌窟王(古い)、ミッドナイト・エクスプレス、大脱走にパピヨンとくればマックイーン。パピヨンは怖くて映画館に観に行けなかった(確か小説持っている)。パピヨンってリメイク版もあるようでびっくり。

ナチスと捕虜のサッカーの「勝利への脱出」っている映画があって、試合に勝って颯爽も出来て、ハッピーエンドになるが、現実はみな殺されたという。

その意味では「大脱走」大好き。結局皆捕まるからねえ(3人は逃げるけどね)。

人生はそううまくはいかないのだ。

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監獄(刑務所)というのはいつも考えさせられる。家族というレベルからはじまり、社会の各層で垣間見ることのできるヒトの繋がり方の「律」である。

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しかし、映画の動画探すと町山なる輩が出てくるけど、嫌だね。あいつ嫌い。昔は好きだたんだけど、原発事故の前後から、公式見解(政府、既得権益者連中)のスポークスマンである事をはっきりさせて、嫌になった。

上杉隆さんをバッシングしたり、自分に不利なことを書くwebページを閉鎖させたり、wikiにはヨイショ記事が見えるけど、あれは誰が書いているのだ?まあ、仕方ないねえ、雑誌の編集者などというやつは、金持ち(広告主)が垂れ流す金に群がっているのだからねえ。社会を批判できる訳がない。

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しかし、1960年代の刑務所から今に至るまでの刑務所の「進化」には恐ろしいものがる。

アメリカでの刑務所ビジネスにはすごい世界を見せてくれる。多くのドラマでも主題となっている。

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#アメリカンニューシネマ

#ポールニューマン

#暴力脱獄

#町山

厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。