2022年の5/40冊
今年も残すところ9時間ちょっと。新型コロナの隔離期間で年末の貴重な時間をもてあそばしています笑。
ということで、今年、自選・他薦含めて、40冊の本を読んだ中から、特に面白かったという5冊をnoteの記事にしてみました。
最後には、TOP10も載せました。ご笑覧いただけると幸いです。
5.「モモ」ミヒャエル・エンデ
「時間は命だ」、「一秒たりとも無駄にするな」と、
時間の効率性を追求し、時間の費用対効果を最大化することを強要する現代社会。その行く末を暗示するかのような世界観。
その世界にいるモモという、聞くことだけが得意な女の子。
一見無駄に見える時間の共有が、親子や友人やあらゆる同胞との関係を特別なものにすること。それを私たちはもう一度、思い起こす必要があると感じさせられた小説です。
一見無駄に見える時間の中にこそ、愛があると説いた前田裕二さんの星の王子さんを引用したスピーチと重なるところがあります。
4.「夜と霧」 ビクトール・フランクル
強制収容所にとらえられ、生き延びるため仲間を売るような態度をとるのか、仲間のために祈り、パンをさしだす態度をとるのか決めるのは、自分に委ねられている。
この態度価値を発揮していくために、人生に生きる意味を探すのではなく、人生から問われていることに耳を澄まし、全力で応えていくことが大切だと説く。どんな逆境でも自分が発揮できる価値はあると勇気づけられる一冊です。
3.「ビジネスの未来」山口周
成長を前提とする資本主義社会から見た経済停滞する世界。それを山口周さんは、本書において、物質的貧困からの解放された成熟した社会の到来、「祝祭の高原」への到達であると表現した。
さらにその中で、対価を得るための労働ではなく、労働自身が対価であり、喜びであるような社会を実現すべきであり、それはヒューマニティに基づき様々な経済合理性の外側にある課題を解決しうると説く。
資本主義社会の現状認識の鋭さ、強固な論理構築、目指すべき社会の明示、到達するための道筋と、ビジネスマンなら一度は目を通しておくべき著書だと思います。一企業人として、日々の経済活動について考えさせられました。
2.「愛するということ」エーリッヒ・フロム
愛が自然な感情だと思っていたのですが、フロムによると医学や工学、芸術や音楽といったものと同じく、学ぶべき技術であると言い切ります。
愛は誰でも簡単に浸れるような感情ではなく、成熟した大人だけが経験できるものであると。
そして、様々な愛の種類(友愛、母性愛、恋愛、自己愛、神への愛)や、愛の共通する要素(責任、準備、尊重、知)についても解説してくれます。愛についての概念が変わりました。
1.「コンテクストデザイン」渡邉康太郎
コンテクストデザインの輪郭を言語化した本です。詳しくは手に取ってご自身で読んで、感じ取ってもらうのが一番だと思います。とてもやさしく、美しく、洗練された文章や考えが、多様は実例や比喩によって説明されています。この世界観は唯一無二だと思います。
おまけ(TOP10)
年末(コロナ隔離中で時間をもてあそばしている)ということで、今年読んだ本の棚卸的な意味合いでランキングを付けました。また来年やれば違ったランキングになるかもしれませんが、今日は一旦これとさせていただきます。本年もありがとうございました。皆さんにとって、良い新年となることを祈念しております。
2022 オススメ書籍10
「コンテクストデザイン」 渡邉康太郎
「愛するということ」 エーリッヒ・フロム
「ビジネスの未来」 山口周
「夜と霧」 ビクトール・フランクル
「モモ」 ミヒャエル・エンデ
「「普通がいい」という病」 泉谷閑示
「インテル」 マイケル・マーロン
「今こそ学びたい日本のこと」 蜂谷翔音/松本まさ
「上杉鷹山」 童門冬二
「「言葉にできる」は武器になる。」 梅田悟司
(番外編)「運命を拓く」 中村天風
これは、影響を受けすぎてランキングという形では入れられませんでした。名著です。
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